「月刊YKアワーズGH」で連載中の宇河弘樹氏の最新作
『猫瞽女 -ネコゴゼ-』の単行本第1巻が発売。

昨年刊行された短編集「おるたな」に収録された『炎情の猫三味線』を
ブラッシュアップした作品ということで
・擬人化された猫たちの物語
・組織を抜けた盲目で凄腕の女性が主人公
という根幹の設定は『炎情の猫三味線』を踏襲しているものの
連続ストーリーを展開するためにいくつか練られた部分が見受けられる印象。

特に『炎情の猫三味線』の主人公は組織を抜け出した後のビジョンを持っておらず
一人きりの孤独や虚無感が強調されていたのに対して
『猫瞽女』の夜梅姐さんには鶯という相方がおり、
彼女に「家族の仇討ちと兄の救出」というしっかりとした目的があるため
二人三脚+勧善懲悪の痛快アクション的な要素が強くなっており
夜梅姐さんも短編版より活き活きと動いている感じだね。

また架空歴史モノ的な性格を持つやや取っつきにくい世界観ながら
娥金丸、桜唇、ロフといった導入部=1~3話のゲストキャラたちが
4話以降の連続ストーリーに大きく関わってくるという構成の巧みさによって
王道で分かりやすい物語になっているのが非常に上手いところ。
「機密」による異能バトルなどエンターテイメント的な要素もしっかりと押さえているし
『猫瞽女』は宇河氏の過去作品と比べてもかなり洗練されているというか
純粋に漫画として万人向けの作品になってるんじゃないかなあ、と。

そんなこんなで夜梅姐さんのスタイリッシュアクションが存分に楽しめる『猫瞽女』。
いやあ早くも2巻が楽しみだなあ。
ぶっちゃけ掲載誌がどこにも売ってないし。

   

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  アニメ・漫画

そんなこんなでちょっと間が開いてしまった制作日記。
実は今週はほとんど進んでなかったりします。
細かい部分を修正したり歩数計算をちょっと弄ってる間に
いつの間にか二週間たってました。
OPイベントはほとんど進んでません。うへぇ。
あー最近忙しいわ-(棒)。

とは言え何だかんだでエンカウント処理、アイテム取得処理は
細かい計算式も含めてほぼ完成したと思います。

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あとはデータベースもちょこちょこと作っているので
ようやく数値がそれっぽくなってきました。
ちなみに薄刃包丁→半月切り→植物系特効みたいな感じです。
うーん、野菜かぁ……。

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  妖鬼少女(現在制作中), RPGツクール

VIPRPG紅白2014作品を偉そうにレビューするよ!
3月も中旬となっていよいよ終盤戦の紅白レビュー第16回だよ!
このまま最後まで突っ走っていくつもりだよ!


No.089 エンチャントファーム

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数ある魔法具現化の中から一人を主人公として選び
呪われた孤島からの脱出を目指して島中を駆け巡る長編RPG。
とにかく自由度の高さが特徴でありキャラの育て方やパーティ編成はもちろんのこと
全てのエリアが繋がっている広大なマップを
好きなように攻略することが出来るようになっており、
まさに一人一人が異なる冒険を楽しめる本格フリーシナリオRPGといった感じの作品。
ただ少し先まで進まないと店のあるエリアに到達しないのに加えて
鍵のかかった宝箱や扉がどんどん登場するなど
序盤は詰め将棋的な敷居の高いRPGだと誤解してしまうような要素が多かったので
最初くらいはある程度の指針があっても良かった気も。
戦闘は隊列や武器、防具を状況によって使い分けるというパズル的な面白さがあり
最初のエリアからからどんどんスキルを閃いたりと
序盤からキャラが育っていく楽しみや複雑な駆け引きを味わえるのが嬉しいところ。
中盤までは能力値さえ上げれば何とかなる感じだったけれど
パラメータが頭打ちになってくるのと敵の攻撃が激しくなってくるのがほぼ同時期のため
後半になると急激に難易度が高くなったように感じられてしまい
そこはちょっと戸惑うところだなあ、と。
「チュートリアル後に世界観を一気に説明して広大な世界にぶん投げる」という
フリーシナリオRPGにありがちな形のため
どうしても終盤までストーリー的な部分での引きが弱くなってしまっているのが
個人的に一番気になったところ。
このあたりはもうちょっとヒントや設定を小出しにするというか
冒険をしていくうちに少しずつ謎が明らかになる、みたいな感じが欲しかったかも。


No.090 Light Star

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目覚めてしまったエルドライチによる世界の崩壊が描かれる一発ネタ見るゲ。
あまりにも唐突でプレーヤー置いてけぼりの展開にも関わらず
各キャラたちは大真面目に嘆いたり諦観したりしている、という
微妙にズレたところに面白さのある作品。
どうでもいいけど名前欄を()で表現してる作品は初めて見た。
しかしカードゲームの要素は影も形もなかったな……。


No.092 もしもVIPRPGカード

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「もしもVIPRPGがカードゲーム化したら」というコンセプトで作られたバラエティ作品。
凝ったメニュー画面やカードを開ける演出、アルバムや記録の閲覧機能など
ビジュアル的に作られた賑やかな画面が嬉しいところ。
パックをどんどん開けてカードを集めていくシミュレーターがメインとのことだけど
おまけの見るゲ集のほうにもかなり力が入っており
特に90年代のボンボン・コロコロ的な大袈裟+王道の熱血展開が見所の
「ケンタ編」は質・量ともにかなりのボリューム。
ところでカードコンプにかかった資金が感想掲示板の平均値を遙かに超えてるんですが。
運悪いなあ自分。


No.094 ふっかつのじゅもんを教えて

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やる気のない勇者アレックスと
彼の部屋を訪れる仲間たちの日常を描いた短編連作見るゲ。
各キャラのだるさ、物事に対する面倒臭さがよく伝わってくる独特の会話が魅力であり
流されるように迎えるそれっぽい最終決戦や強引なタイトル回収まで
とにかく飄々と進んでいく味のある作品といった印象。
確かに何だかんだで猫エピソードが一番人気が出そうな気はする。


No.096 悪魔城パロキュラ

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主人公マリアが投げやりなOPを経て悪魔城に挑む短編パロディ系RPG。
タイトル通りに版権キャラや版権ネタを中心としたパロディ要素が強い作品であり
画面を埋めつくすように出現するカオスな敵グラフィックなどは
一昔前のフリーダムな時代を思い起こさせる感じ。
拠点での回復が出来ない仕様や全く意味のない酒場のアドバイス、
理不尽な一発ゲームオーバーなどなど序盤はかなり厳しい戦いを強いられるものの
レベルが非常に上がりやすく敵ドロップで強力な装備品や回復アイテムが手に入るため
中盤以降は大味ながらも意外にまとまったバランスになっている印象。
攻撃力が比較的簡単にカンストするのに対して敵のHPが高めだから
そのあたりはもうちょっと抑え目のほうが良かったなあ、と。


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  紅白2014レビュー, VIPRPG祭りレビュー, RPGツクール

というわけで今日から地元で開催中の
第3回国連防災世界会議』の総合フォーラム
『我が国防災の展望:究極の防災対策を目指して』に行ってきました。
先月ネットで申し込んで抽選通ってたんですよ。はい。

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過去に参加したこの手のフォーラムやシンポジウムは
進行や翻訳がグダグダだったり予定時間を超過するものも多かったけど
今回はスムーズな進行で予定通りに始まりほぼ予定通りに終了。
やっぱり国家規模のフォーラムはみんなちゃんとしてると思った(小並感)。
講演者が公式サイトの表記と一部異なっていたのは予定が合わなかったのかな。
あと青森県知事の人って話上手いね。明瞭ですごい密度濃い感じ。
名前忘れたけど。

しかしアレだね。聴講者の年齢層がやや高めだったというか
自分の存在に微妙な場違い感が。
地元なのにすごいアウェーな気分だったわ……。

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ところで会場で貰ったこのパンフレットの20Pが
すごい勢いで印刷ミスってるんですがこれ何とかなりませんかね……。
まるで地震が起こってるみたい、ってやかましいわ!

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  旅行・展覧会・イベント等

二年数ヶ月ぶりの新刊となる『ひだまりスケッチ』の単行本第8巻が発売。
ゆのっちの一人暮らし&入学から始まった本作も
いよいよ最上級生となって進路や受験というものが目の前に見えてきた印象。
特に宮子が実家に電話をかけるエピソードはお互いを気遣う兄妹の微笑ましさの他、
「一人暮らしだからこそ知っている現実」などの
女子高生四コマ漫画ではあまり出てこない部分に触れており
ひだまり荘での日々の中でしっかりと成長しているのを感じさせてくれる話だね。

そして今回のメインは何と言ってもヒロ、沙英の二人の先輩の卒業と
宮子や乃莉とはまた違う明るさを持つ新キャラ、茉里ちゃんの登場。
ただ刊行ペースから分かるように今回の部分は途中途中での休載が非常に多く
特にヒロ、沙英の二人が卒業してひだまり荘を去るまでの流れは
一話ごとに休載が挟まるようなテンポの悪さで
「二人の卒業を名残惜しむ」というよりも
「話を進ませたくない大人の事情」のようなものを感じてしまったところ。
また8巻ラストでは二人が再登場してひだまり荘を訪ねてくるエピソードがあるけれど
同じ単行本に別れと再開が入ってるというのは正直早すぎるかなあ、と。
二人の再登場自体はもちろん嬉しいし
新入生の茉里との対面、という意味でも必要な話なんだろうけど
沙英がひだまり荘に来た理由が「一種の甘え」のようなものだったことも相まって
「引退したのに部活に顔を出してくる面倒な先輩」的にも思えてしまった感じ。

そんなこんなで話の構成としては
「ヒロ、沙英の二人を手放したくない」というのが
良くも悪くも目についてしまう感じだった今回の8巻だけど
休載の多さは単行本では気にならないし
各エピソードの雰囲気やなずなのポスターのようなシュールなギャグなどは
いつもの安心して楽しめる『ひだまりスケッチ』という印象。
特に個人的に興味深いのは新入生が茉里一人だけだったところ。
ゆの&宮子、ヒロ&沙英、乃莉&なずな、と
基本的に同学年同士でのペアが生まれている中で
相方がいない彼女がどんな立ち位置になっていくのか、
はたまた途中で再び新キャラが登場するのか、などなど
このあたりはいろんな展開が考えられるし気になるなあ、と。

   

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  四コマ漫画, アニメ・漫画