ちょっと変わった猫たちの社会を擬人化した
宇河弘樹氏の架空戦後活劇『猫瞽女 -ネコゴゼ-』の単行本第2巻が発売。

というわけで待望の第2巻の発売となった『猫瞽女 -ネコゴゼ-』は
今回も夜梅姐さんの格好いいアクションシーンが目白押し。
1巻ではキャラ紹介も兼ねて
「矢面に立つ夜梅と参謀役の鶯」という役割分担が強調されていたけれど
2巻では音でイカサマを見抜いたりと
単なる力押しではない夜梅姐さんの描写も増えている感じ。
シチュエーションが正統派の任侠モノ、時代劇的な勧善懲悪モノなので
とにかく爽快で痛快な展開になっているのが魅力だなあ、と。
大仰でギャグ要素を多分に感じさせる評議会の様子なんかは
好みは分かれるだろうけど宇河先生らしい雰囲気だね。

そして1巻の時も思ったけれど
単なる捨てキャラだった建治が再登場して存在感を示すなど
キャラの使い方やストーリー構成が非常に巧いのも本作の特徴。
まだまだストーリーは序盤という感じだけど
このままキャラが増えていけばどんどん関係が複雑になって賑やかになりそうだなあ。

そんなこんなで次巻も楽しみな『猫瞽女』。
現時点では「擬人化された猫」という部分には
ほとんどスポットが当たっていないけど
本作のパイロット版となる短編『炎情の猫三味線』の後書きでは
「人混みの足元を縫って駆け回るようなアクションをやりたい」と書かれていたし
最終的には人間社会と猫の社会が交差する感じになるのかなあ、と。

そして今回の単行本の帯では
なんと宇河先生謹製による『猫瞽女』のカードゲームが当たる懸賞が実施。
『朝霧の巫女』の時のアニメーションOPといい本当に多才ですね先生。

猫瞽女 -ネコゴゼー  2巻

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著者:宇河弘樹
価格:621円(税込、送料込)
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  アニメ・漫画

原作が次々とドラマ化している久住昌之氏と
どこかで見たような画風が魅力の作画担当・水沢悦子氏による
ズボラ主婦マンガ『花のズボラ飯』の単行本第3巻がついに発売。

ーん長かった。
すがに2巻から3年8ヶ月もかかるとは思わなかったわ。
ずみ先生は最近はメディアでの露出が多いけど
ー、個人的には漫画のほうをどんどん出してほしいなあ、と。

というわけでカラーページたっぷりで
満を持して登場といった感じの今回の第3巻。
前回のラストでは「次回に続く」的な引きだったため
ゴロさんと連絡が取れずに一悶着、みたいな話があるのかと思ったけど
アレはアレで終わってたのかー、とちょっと驚いたり。
そういや山形の芋煮は牛肉に醤油なんだよなー(宮城県人並の感想)。

そして2巻では親友、ミズキの妊娠から始まり
「病気で子供ができにくくなってしまった」花さんの寂寥を強調させるような
「正統派の主婦マンガ」的な展開があったけれど
今回はミズキが登場するのは1回のみで
花さんも明るく「パスタあるゼンチン!」に代表されるダジャレも絶好調、と
2巻と比べるとまた作風が変わった感じ。

また隣人や友人たちと川原でバーベキューを楽しんだりと
「一人暮らしのズボラ主婦が一人で作って食べる」だった初期の話と比べると
だんだんと賑やかな食事マンガにシフトしていっている印象。
小説を読んで食欲を刺激されたりする話なんかもあり
たまに比較される高尾じんぐ氏の「くーねるまるた」的なエピソードが
多くなった感じもするね。

というわけで2巻で路線変更? と思ったら
この3巻ではまたまた雰囲気が変わった感じの『花のズボラ飯』。
現在連載中の『食の軍師』もそうだったけど
最近の久住作品はネットの話題に変に引っ張られて
1巻ごとに雰囲気が変わったり戻ったりと試行錯誤してる感じがあるなあ。
まあ『花のズボラ飯』は単行本が数年に一度のペースだし
1冊ごとにこれくらいバラバラでもいいのかな。

あ、あと単行本でまとめて読んで気になったんですが
スパゲティに焼きそば、ラーメンと麺類が異常に多いですね今回。
数えてみたら収録された全15話のうち7話が麺類でした。
なんと約半分。

花のズボラ飯(3)

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著者:久住昌之
価格:972円(税込、送料込)
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  グルメ漫画, アニメ・漫画

WEBコミック誌「水曜日のシリウス」で連載中の
『サイボーグ009 VS デビルマン -BREAKDOWN-』の第3回となる
「ACT-2 攻防 (前編)」が更新。

今回もまだまだ序盤、ということで
少しずつ世界観が明らかになっていく展開なんだけど
雷沼教授(本人ではないけれど)が主要キャラとして
早々に登場を果たしたのにはびっくり。
高遠るい氏の『デビルマンG』でも雷沼教授は序盤から活躍していたし
「誰もが知っているノーベル賞科学者」というのは
けっこう使いやすいポジションなのかなあ、と。

そして今後のストーリーを考えると
デビルマン軍団の登場も気になるところ。
明と了がこの時点でデビルマン軍団の出現について知ってしまうと
原作の歴史が変わってしまう()と思うんだけど
この世界は一体どういう着地点になるのかな。


原作では無差別合体によるデビルマン軍団の出現を知った了が
「有り得ることなのに人間を脅かすことに夢中になってしまった」と
独白しているので
もしそうなることが分かっているのなら
無差別合体とは別の作戦を取るようになるのでは?

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  サイボーグ009vsデビルマン, アニメ・漫画, サイボーグ009

単行本の2巻が今月発売となる
『デビルマンサーガ』の第20話。

今回も前回に続いて勇希&アモンとヴァルバとの戦いが中心。
「かつてヴァルバを斃したアモン」
「勇希の行動から彼がデーモンに支配されていないことを察するアスカ」
などなどの因縁や面白いシーンが出てきて次回が楽しみになる展開だね。

ただ何とかしてほしいのがこのテンポの悪さ。
月2回なのに週刊でも遅いと感じるようなペースだから
ブツ切れにされてる感じになってしまっているのがすごい残念。
まとめて読めば面白いんだよ。ホント。

というわけで単行本でまとめて読もう!(宣伝)
にしても2巻も800円なのか……この値段はなんなんだマジで。
 

デビルマンサーガ 2

デビルマンサーガ 2
著者:永井豪とダイナミックプロ
価格:800円(税込、送料込)
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  デビルマンサーガ, アニメ・漫画, ダイナミック系

というわけでたまにはゲームの話。

自分は自他共に認めるスパロバー(スパロボファンの意)なんですが
どうにも最近の「スーパーロボット大戦」シリーズには
しっくり来ないというか妙なモヤモヤ感があるんですね。
で、それは並行世界という概念にあるんじゃないかなあ、と。

やっぱりスパロボの楽しさっていうのは
「あのキャラたちが揃って活躍する! あのキャラを使って遊べる!」という
キャラゲーとしての部分にあると思うんですね。

だけど最近は複雑化しているロボアニメの設定を反映してか
並行世界やループ、多元宇宙などを盛り込んだ作品が多く
原作アニメの世界が別に存在することを示唆している作品すら存在しています。

これによってスパロボの登場人物たちは
よく見知っている「あの作品のあのキャラ」ではなく
「原作アニメとは別の世界に存在する見た目が同じ存在」に
なってしまっているんですよ。
これよく考えると酷い話です。ぶっちゃけ別人だって言ってるようなもんなんですから。

これはOGシリーズにも言えることで
並行世界、多元宇宙というネタをどんどん深めていったばかりに
「旧シリーズ」「αシリーズ」などの作品世界がOG世界とは別に存在することが
現在はほぼ確定してしまっています。
だからαのリュウセイとOGのリュウセイは同一人物ではありませんし
IMPACTのキョウスケとOGのキョウスケも同一人物ではありません。
「各作品の主人公たちが一堂に会する!」というのが売りだったはずなのに
並行世界の設定が緻密になるにつれて
結果的に元の作品のキャラとは別人であることを強調するようになってしまった、

という皮肉がここにあるんですよ。

並行世界、多元宇宙ネタを多く使うことで
「誰もが知ってるあのキャラ」とは似て異なる別世界の別人であることを
否応為しに突きつけられてしまっている。

それが自分の中でのモヤモヤ感に繋がっているんじゃないかなあ、と。

相変わらずワケ分からん文章になってきたけど
要はもうちょっと理屈抜きで共演してればいいんじゃないの、という話。
細けぇこと言わずにくっつけときゃあいいんだよ! ガシャーン! ドカーン!

あ、ちなみに私の好きなスパロボは第4次Sα外伝スクコマ1あたりです。
スクコマは世間的には2のほうが評価が高いみたいですが
個人的には悪い意味で普通のスパロボっぽくなっちゃってて正直苦手なのです。
1は200時間以上プレイしましたよマジで。
引き継ぎもないのに10周以上してますから。

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  スーパーロボット大戦, ゲーム