アナログゲーム『デビルマン アーマゲドン序章』を購入しました。
漫画『デビルマン』の世界観を舞台としたマーダーミステリーゲーム
『デビルマン アーマゲドン序章』を購入しました。
この手のアナログゲームはぶっちゃけ一緒に遊ぶ相手もいないんですが
イラストや世界観などが気に入っていくつか所持しており
本作もあの『デビルマン』がテーマということで購入した次第です。
そんなわけでこちらの『デビルマン アーマゲドン序章』ですが
プレイヤーが6人固定、プレイ時間が153分と分単位で細かく設定されており
内容物も冊子がメインでコマやチップ、ダイスなどの
アナログゲームお馴染みのものは一切なし。
デーモンと戦ったり固有のスキルを使用したり、などの
TRPG的な要素も少しはあるものの自由度やランダム要素は限りなくゼロに近く
マーダーミステリーということもあって
会話によるコミュニケーション部分がゲームのメインになる感じですね。
デーモンやデビルマンが人間に成りすましており
それを隠し通す、あるいはそれを暴くことが各キャラの目的になっており
役割ごとに勝利条件?が異なっているあたりは人狼ゲームっぽいというか
本作の開発は「人狼ゲームの役割をデビルマン・デーモン・人間に置き換えてみよう」
みたいなコンセプトから始まっているような気もします。
そんなわけでマーダーミステリーという性質上
ネタバレ的な設定やシナリオについては触れないでおきますが
キャラのバックボーンはしっかりと『デビルマン』らしいものになっており
「デーモンを狩るデーモン」などの興味深い新規設定もちらほら。
ただゲーム部分は本当に普通のマーダーミステリーというか理性的すぎるというか
会話メインのフェイズが中心になるので
スキルの使用以外にももうちょっと原作要素が欲しかった、と思ってしまいますね。
『デビルマン』の極限状態での疑心暗鬼、という要素は
当然ながらマーダーミステリーとの相性がバッチリなんですが
相性バッチリがゆえに他ゲームでも既にやっていることであり
「既存のゲームをデビルマンに置き換えてやってみました」みたいな印象が
どうしても出てきてしまうんですよ。
原作キャラクターは設定文や用語解説で言及されるのみでグイグイ前に出てこないのは
ゲームとしての敷居を広げる意味合いでは正解だと思うんですが
「サイコジェニーの記憶操作で情報を偽装する」
「テレパシーを送ってカマをかける」みたいな
会話フェイズや推理パートの行動にも『デビルマン』でしか出来ないような小ネタや
ファンがニヤリと出来るような要素がもっと欲しかったなあ、と。
そんなわけでファンアイテムとしては少々物足りない部分はあるものの
「令和の時代のアナログゲームでデビルマン」という
新たな可能性を見せてくれた本作『デビルマン アーマゲドン序章』。
特に本作のメインキャラクター6人は全員がとても魅力的なので
本末転倒ではありますが彼ら、彼女らのサイドストーリーのようなものを
漫画とか小説の形で読んでみたいとも思いますね。妹ちゃんすき。
あ、それとこれは個人的な見解なんですが
美樹ちゃんの死、明と了の決別から17年後でアーマゲドンの3年前、
という世界設定にはちょっと違和感がありましたね。
主要キャラの何人かを「平和を知らない少年少女」という年齢にするために
そうした時系列にした……という事情は分かるんですが
原作漫画のあの流れから17年後の時点では
本作のような「理性的な人間が数十人単位で集まっているコミュニティ」が
残っているとは到底思えないのです。
自分としてはせめて6〜7年後くらいが妥当かなあ、と。
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