HEROMAN(ヒーローマン) 漫画版 第1巻 感想

個人的にこういうコミカライズって言うのは
・TV放送に合わせるため駆け足のダイジェストになってしまう
(ボンボンの平成ガンダムなど)
・丁寧に描いていくと完結まで放送終了後も年単位でかかってしまう
(「新世紀エヴァンゲリオン」「キングゲイナー」など)
のどちらかになってしまいがちなので手を出しにくいんだけど買ってしまった。
ということで感想。
ネタバレ+かなり捻くれた感じで見ていきます。

基本的にはアニメと同様のストーリーなんだけど、
漫画のジョーイは主人公らしく「誰かを助けたい」という気持ちが非常に強いように見える。
例えば大幅なアレンジがされている第1話。
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(TV)
ヒーローマンの誕生後、リナの乗る車が事故に遭ったことを知り、
ヒーローマンの力を借りて彼女を助ける。
(漫画)
サムライの怨霊によってリナがさらわれ、ジョーイは彼女を助けたいと願う。
そこでヒーローマン誕生。怨霊を倒しリナを助ける。
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上記の比較を見れば分かるように、漫画にはTV版とは大きく異なる部分が2つある。
1つは「ヒーローマンの誕生」という肝の部分に
「リナを助けたい」という「ジョーイの強い願い」が関わっている所。
そしてもう1つは、第1話の時点で「明確な敵」を用意していることであろう。
ここにおいてジョーイは明らかに主人公であり、リナは明らかにヒロインとなっている。
その後もヒーローマンがウィルを助けたり、
ジョーイが再び戦う決意を決めた理由がサイの「お前たちが恩人だ」という台詞であったり、
漫画版のジョーイは「誰かを助けるために戦う」主人公として、第1巻の時点で完成している。

一方、TV版はどうであろうか。
ここからは前回の感想とも重複するが、TV版のジョーイはかなり性格が不安定だ。
特にサイや教授に見せる態度と、ウィルやニックに見せる態度。ここには違いが如実にある。
第3話においてウィルに「どこに行くんだ」と詰め寄られた時の反応が一番分かりやすいが、
ここでジョーイは素直に「祖母が心配だから」と答えてはいない。
「家に行くだけだよ」と茶を濁すような受け答えをし、ウィルを更に立腹させている。
それどころか目を反らし、まともに会話をしようとすらしていない。
ここでジョーイはウィルを「嫌な人間」として完全に拒否しているのだ。
「嫌な人間」であるウィルの前では、「大好きなお祖母ちゃん」のことは口にも出したくない。
そういった思惑があるようにさえ思える。
少なくともジョーイ⇔ウィルの関係だけを抜き出せば、
ジョーイは単なる「心優しい少年」ではない。

そして漫画と違い、TV1~3話においてヒーローマンがウィルを助けるといった描写はない。
で、今後ウィルが敵の手によって何らかの危機に陥ることはほぼ間違いなく、
その時にジョーイはウィルを素直に助けられるのか? というのが気になる所。

ここまで長文書いておいてただの勘違いだったら恥ずかしいNE!

  

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