ととねみぎ 「ねこきっさ 6巻」 感想
「まんがタイムきらら」の最長寿作品となっていた「ねこきっさ」の最終巻が発売。
「かみさまのいうとおり!」のほうが古い気がしてたけどこっちが先だったのね。
「トリコロ」「ねこきっさ」「かみさま~」が三強だった時代が懐かしい。うーん懐古。
そして帯や後書きに踊る「連載期間八年半」の文字にびっくり。
じゃあ一巻買ったの八年前かよ! HAHAHAHAHAそんなわけないじゃないか!
そんなわけで時の流れに戦慄しつつの最終巻。
ストーリーはクゥの兄が出てきたあたりから迷走してた気がしないでもないけど
今回は前後編も多くしっかりとラストに向けて各種エピソードが展開していった印象。
すっかり忘れかけていたクゥの守銭奴設定が
最後の最後でしっかりと活かされたのは見事。うーん上手い。
ただ同作者の「0からはじめましょう」の時も思ったけど
最終話の「そして○○後~」が唐突すぎる気がするんだよなあ。
特にバビロン編で全く登場しなかったぱくさんのアレにはびっくり。
人生に必要なイベントがごっそり抜け落ちてる感じがする。
カラーページでの過去話やミルクとその飼い主の話など
各キャラのエピソードをしっかりやってくれてただけに
最終話だけがどうにも浮いてる感じがするのがちょっと残念。
ページ数の関係かもしれないけどあと一話はほしかったなあ。
それにしても長期連載だとなかなか気付かないけど
通しで読むとかなり絵柄変わってる気がするなあ。特に頭身とか。
個人的にはドラマCDや小説版が出た2~3巻あたりの絵柄が一番好きな感じ。
しかし当時はあんまり意識しなかったけど声優すごい豪華だねこのドラマCD。
久住昌之/谷口ジロー「孤独のグルメ 三鷹のお茶漬けの味」 感想
週刊誌での不定期連載ということで小まめにチェックしておかないと見逃してしまいそうな
「孤独のグルメ」の最新作が6/28発売の「週刊SPA!」に掲載。
今回は映画「お茶漬けの味」に感化されたゴローちゃんが
お茶漬けを食べるためだけに飲み屋に入るという話で
当然のように注文で失敗して「落ち着け一見さん」と独白したり
「なにしてるんだ俺」と自問しながらアタリメを噛みちぎるオモシロ展開が満載。
そして何と言っても今回の見所はあのハンバーグランチ以来久々に見せてくれたアームロックゴローちゃんのアクションシーン…では無く
いろいろあってやっぱり店で茶漬けを食べられなかった哀愁…でも無く
「人生には大嫌いなものを黙って食べなきゃならない時もある、
だけど、人が嫌がるものを無理矢理食わせる権利は誰にもない」という名台詞。
食べることが癒しであり食べている間だけ自由になれる井之頭五郎
(文庫版「孤独のグルメ」巻末エッセイより)ならではのセリフだなあ。
その次のページの「部下と食べものをもっと大切にしろ」もたまらないわ。
その二つが同列に語られるところがまさに孤独のグルメ節。
食べ物は人生。
というわけでいろいろ勿体ないなあ、と思いつつ
今回も「孤独のグルメ」のためだけに「週刊SPA!」を購入。
やっぱり自分みたいにこどグル掲載時だけ買う人って結構いるんだろうか。
今のペースだといつ単行本になるか分からないしなあ。
「ケーズデンキ 東仙台 地震」が予測変換される件について
3月の地震以来ずっと閉店状態だった「ケーズデンキ東仙台店」が
ようやく本日25日から営業再開ということで行ってみる。
オープンしてからまだ一年半とかなり新しい建物なんだけど
それにもかかわらず本震と4月の余震でぶっ壊れまくった、という経緯のせいで
いろんな意味でヤバいんじゃね? と近所でも話題になってた東仙台店。
いろいろあったけど無事に再開したようでよかったよかった。
というか一階部分が駐車場で完全に空洞状態になってる構造が悪かった気がする。
ピロティ型とか言うんだっけ。
津波には強いけど逆に地震には弱いとかそういうの。
仮営業ということでまだフロアの半分ほどがシャッターで仕切られていて立入禁止状態。
節電も必要なのでエアコンを止めて扇風機が稼働中。
まだまだ元通りというわけには行かないみたいだけどすごい混んでたわ。
休日と言うこともあってどちらかというと家族連れが多かった印象。
まあ確かにあの近くには他に家電量販店無いしなあ。
別にイオンでもいいんだけどあっちは家電メインじゃないし。
あ、うちわ貰いました。
シンプルイズベストなナイスデザイン…かもしれん。
永井豪/田畑由秋/余湖裕輝 「真マジンガーZERO 5巻」 感想
あしゅら男爵の死、ブロッケンの策略により崩壊する光子力バリア、
そして大気圏外より襲来する地獄王ゴードン。
更に度重なる戦いによって甲児の体も限界を迎えようとしている圧倒的絶望の中、
マジンガーZの勝利のため、ミネルバXは全ての真実を語り始める…。
というわけでますます盛り上がりを見せる「真マジンガーZERO」の5巻。
3~4巻の「マジン大戦」にも驚かされたけど
今回の5巻にも読者を驚かせてくれる仕掛けが満載。
単なるループではなく研究が濃縮される螺旋的な世界観やミネルバXの正体など
じっくり読みたいのに続きが気になってどんどんページをめくってしまう感じ。
世界が繰り返されている、という基本設定は
「読者が知っていて登場人物が知らない」ことなので
説明の仕方によっては白けてしまうよなあ、とずっと思っていたんだけど
本作の見せ方はそのあたりもものすごく上手いわ。
謎が明かされているはずなのに
逆に新しい謎が次々と出てくるこの緊張感がたまらない。
そして「俺ならあのデカ物を空から攻めるね」という台詞や
フラッシュバックでのゴードンとの戦いが原作漫画そのままだったりする所など
ファンならニヤニヤしてしまう各種ダイナミック作品のネタは本巻でも健在。
そして121ページに映っているのはOVA「マジンカイザー」の最終話?
などなど今までのマジンガーを全て内包しているかのような大胆な描写が続出。
知らなくても一つのロボット漫画として楽しめる、
知っていればもっと楽しめる、と
メディアミックスとしてはまさに理想的な作品だなあ。
次巻ではミネルバXの目的やマジンガーの真の力と絡めて
初期から伏線を張っていた「兜家の血筋の秘密」にも触れてくるだろうし
クライマックスが見えてきた感じもするけれどラストは一体どうなるんだろうこれ。
「ZERO」というタイトルなどから
ミネルバXの完全消滅→ループ世界の終了→世界の再構築
→アニメ「真マジンガー」の世界へ
というラストが一番分かりやすいのかなあ…と予想しているんだけど
今までもいい意味で裏切りまくってくれた本作だけに
こちらの予想を超えた展開を見せてほしいところ。
個人的には第0話でイメージ映像的に示唆されていた
「異なる世界のマジンガー対マジンガー」を
本編でやってくれるのかが一番気になってたり。