仙台駅と福島駅の間に位置する白石蔵王駅に行ってきました。
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白石蔵王駅は東北本線の白石駅や観光地である白石城からは少し離れており
利用者数も少なく東北新幹線の駅でいち早くみどりの窓口が閉鎖……と
何とも言えない駅なんですが
構内には「しろいし情報館」なる資料館のようなものがあるらしいですし
ちょっとした気分転換に行くのなら結構いいんじゃないかなあ、と
前々から思っていたんですね。
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そんなわけで仙台駅から新幹線で一駅だけ乗って15分弱で到着。
いやー新幹線はやっぱりすごい速いですね。
特急料金がかかって15分乗るだけで1500円以上と考えると
何とも贅沢なお金の使い方ではありますが
ネットカフェで数時間ほどダラダラするのと同じ値段だと思えば
こちらのほうが有意義だとは思うのです。
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そしてこちらが駅構内の資料館「しろいし情報館」。
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片倉小十郎や真田幸村が活躍した大坂夏の陣をテーマとした歴史的なものから
こけしや白石温麺といった名産品、
そして毎年スタンプラリーを開催している東北の緑のやべーやつ東北ずん子など
この情報館だけで白石地域の主要な部分をさらっと見られるような感じですね。

駅の構内には他にも冷暖房の効いた待合室やNEWDAYSもあるので
バスなどの乗り換えの際に30分~1時間程度時間を潰すには
なかなか良いところなんじゃないかと思います。

ただ正直なことを言ってしまえば
「人気のない駅が人を呼ぼうと節操なくアピールしている」
雰囲気を強く感じてしまったんですよ。
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駅構内をぐるりと見回してみてもキツネ村の宣伝は分かるんですが
2024年の創建1300年に向けて復元作業等の事業が進んでいる多賀城、
NYタイムズの「世界の観光地」に選ばれたと話題になった盛岡、
近年一気に増えて賛否両論を巻き起こしているストリートピアノなどなど
とりあえずその場その場で話題になっていたものを
明確なビジョンもなしに出しただけのような煩雑さがあるんですね。
特に多賀城のパネルは「なぜこれがここに……?」な雰囲気が強いです。

歴史関係で中心となっている「片倉小十郎と真田幸村」についても
「片倉小十郎」と言えば世間的に一番知名度が高いのは片倉景綱ですが
真田幸村と関係があり大坂の陣で活躍したのは2代目の重長ですし
更にその後の伊達騒動で活躍したのは3代目の景長なので
そのあたりの説明がほしい、とも思ってしまいましたね。
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「しろいし情報館」を順番通りに時計回りに見てみても
「150年前の戊辰戦争」の次が「400年前の真田幸村や片倉小十郎の活躍」で
更にその次が「現代の鬼小十郎まつり」となるなど
時代の流れ的に「……うん?」と引っ掛かってしまうところがありましたし
もうちょっと時代の流れに沿った基礎的な部分から紹介してほしいのです。

歴史をアピールするなら時代や人物についてはもっと整理してほしいし
多賀城や盛岡は仙台駅からのほうがアクセスはいいですし
東北ずん子をアピールするならNEWDAYSでグッズ販売などをしてほしいし
今のままだと何とも中途半端な感じなのです。
駅構内にテレビを置いて『ずんだホライずん』を
無限ループで流し続けるくらいのことをしてほしいのです。
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あ、それと帰りは特急料金をケチろうのんびり歩いてみようと思って
東北本線の白石駅まで歩いてみました。
この区間はネットだと「歩いて行くのは無理」みたいな情報も出てきますが
恐らく「無理」というのは「在来線と新幹線の乗り換え」という目線でのものであって
ゆっくり歩いて20~30分程度なので距離や時間的にはさほど苦ではないですね。
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ただ駅と駅の間は完全な住宅地で見る場所が何もなかったので
そもそも旅行でここをのんびり歩く意味、というのが無いような気もしましたね。
地元の人も車での移動がほとんどみたいですし
自分以外に歩いている人をマジで一人も見かけませんでした。

この区間に「○○街道」みたいなものをでっち上げて
歴史系のパネルやら観光地紹介やらの看板などを作れば
歩いていて面白くなるとは思いますが
住宅地である以上そのあたりも難しいんだろうなあ、と。

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前々から興味があったもののなかなか行く機会がなかった
天童駅1階に併設されている「天童市将棋資料館」に行ってきました。
いえーい、しょーぎー!
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天童駅がある奥羽本線(山形線)は山形新幹線のせいで普通電車が少ないので
スケジュール繰りがなかなか難しいんですよね。
山形新幹線は特急料金はかかる割にはクッソ遅くて正直いいイメージがないですし
在来線の本数の少なさを見ると新幹線の進出は実質値上げのようなものじゃないか、と
思ってしまったりもするのです。
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そんなわけでいろいろ悩みつつも
仙台~山形間のWきっぷも使ったりしてなるべく費用を抑えつつ天童駅に無事に到着。
天童市は日本一の将棋のまちであることをアピールしており
ご当地キャラクターももちろん将棋の駒がモチーフ。
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駅の構内にも将棋に関するちょっとした展示スペースが設けられていたり
時計もさりげなく将棋デザインだったりと
これでもか、と将棋推しの駅になっていました。
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中でも漫画『3月のライオン』とのコラボレーションに力を入れている感じでしたね。
将棋を題材としていることに加えて
作者の羽海野チカ先生の両親が共に山形出身ということもあって
天童駅のみならず新庄駅の「新庄・最上 漫画ミュージアム」など
『3月のライオン』は山形県のいろいろなところで見かける気がします。
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そしてこちらが目的の天童市将棋資料館。
館内はさほど広くありませんが
古代インドのチャトランガから始まる世界各国の将棋盤をはじめとして
展示物はかなり多く、解説パネルもかなり詳細で
一つ一つを見ていくと結構なボリュームがあると思います。

特に前半の「将棋の伝来と日本での変化」や
「織田家との関係」は非常に面白かったですね。
将棋駒の材料となる木材についての説明がされていたのには
自然科学系の展示もあるのか、と意外性も感じました。
逆に後半は現代の将棋の棋士たちや勢力図に興味があれば面白いんでしょうが
個人的にはそのあたりはよく知らないのでなんとも。うーん。

それと「写真撮影禁止」が入口や館内の至るところに書かれており
何でもかんでも「SNSで宣伝してね!」が主流になっている現状を考えると
かなり厳しく感じましたね。

とは言えただ単に厳しくしているわけじゃなく
リアルタイムで活躍中の将棋星人棋士や
存命中の将棋駒の制作者などの写真や映像なども展示されているので
そのあたりの契約やら個人情報やらの関係で
厳しくせざるを得ない理由があるんじゃないかとも思います。
そこらへんってなんか面倒臭そうだし(偏見)。
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写真撮影が可能だったのはショップの一部の商品と
こちらの「人間将棋」だけでした。
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ちなみにショップは狭いながらも駅ビルの物産館では売っていないグッズもあり
いろいろと欲しくなってしまいましたが
予算の関係もあってパンフレットだけにしておきました。
山形県は山形駅以外ではSuicaが使えないので(2024年以降に拡張予定)
下手に散財して現金がなくなると帰れなくなってしまうのです。
それにしても藤井聡太アクリルスタンドなんてあるんですね……。
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あ、それと昼食は駅構内の生蕎麦を提供しているという軽食屋「軽食コーナー駒」で
食べたかったんですがまさかの臨時休業日でした。悲しいなあ……。

そんなわけで往復に丸一日かけて現地での滞在時間は2時間弱。
仙台駅からここだけのために……というのは自分でも「うーん」と思わないでもないですが
他にもいろいろ回ろうとするとやはり在来線の本数の少なさがネックになってしまうのです。
もっと本数があれば国宝「縄文の女神」をアピールしている舟形駅などにも
足を伸ばしたかったんだけどなあ、と。
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ちなみに「湯のまち天童 あなたの旅に、王手」が
天童市の観光のキャッチコピーのようですが正直意味がよく分かりませんねこれ。
恐らく「好みにクリティカルヒット」「ツボにハマる」的な意味合いなんだとは思いますが
どうにも「てめぇの旅はここで終わりだぁぁ!!」みたいなイメージしか
沸いてこないのです。

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仙台市科学館で夏休み期間中に開催されていた特別展
「化石動物園 よみがえる太古の世界へ大冒険!」に行ってきました。
(開催期間2023/07/15~2023/08/20)
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というわけでこちらの「化石動物園」、
恐竜が中心の「恐竜好きの子供」をターゲットとしていた印象があったんですが
実際は恐竜はあくまでも1つのコーナーであり一部分のみで
ティラノサウルスやトリケラトプスなどの有名どころはしっかり押さえているものの
数はかなり少なめ。
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展示スペース的にもマンモスなど恐竜絶滅後の動物たちのほうに
ウエイトが置かれていた感じです。
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そして内容は動物たちの紹介のみならず
本物の化石を触れるようになっていたりマンモスの模型は動くようになっていたりと
体感的な展示が多かったのが良かったですね。
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ガッツリと長い説明文や解説文を読むようなパネルは少なく
いろいろ触ったりボーッと生体模型を眺めたりと
雰囲気を味わうことが出来る展覧会、という性格が強いと思いました。
化石の手触りはすべすべでつるつるでした。
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そんなわけでもちろん面白かったんですが
生体模型が多くて化石が意外に少なめだったり
ボリューム的にも「動物園」という言葉からイメージする
大集合感・わちゃわちゃ感はなかったので
展覧会のネーミングについてはちょっと首を捻ってしまったところ。

恐らく「夏休み中の八木山動物園との連動企画」というのが先にあって
名前を「~動物園」としなくてはいけなかったんじゃないかなあ、と
変な邪推をしてしまうところです。

個人的にはサブタイトルの「太古の世界」という部分から
カンブリア紀のやべーやつがいろいろ見られるんじゃないかと期待していたんですが
新生代がメインだと「太古の世界」って感じがあんまりしないなあ、と。
ハルキゲニアどこ……? オパビニアどこ……?

そして常設展も数年ぶりにぐるりと回ってみましたが
最新の情報が記された新聞記事なども含めて
大きなところから小さなところまでちょこちょこと変わっていましたね。
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特に食品サンプルを使った展示などがあった空間が丸ごと
「ダンブロック迷路」に変わってしまっていたのは個人的には残念だったり。
あのあたりの展示はかなり古くなっていたので変更もやむなしだとは分かるんですが。
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それとこのトラックボールの使い方には感心しました。
これなら机を置くスペースを用意する必要もないし
壁に掛けておくだけでいいんですね。なるほどこの手があったか……!

そんなこんなで常設展も含めてしっかり楽しめた特別展「化石動物園」。
あとはまあ個人の勝手な要望になりますが
開催期間は夏休みからもうちょっとずらしてほしい、と思いましたね。

というのも今回の「化石動物園」の開催期間は7/15~8/20なのに対して
仙台市の小中学校の夏休みは7/21~8/24で設定されているので
海の日の三連休などを含めれば夏休みと完全に丸かぶりになっているんですよ。
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自分が行った時も開館直後はともかくとして
10時を回る頃には常設展も含めてとんでもない混雑になってましたからね。

東北歴史博物館の特別展「古墳をつくる人びと はにわ工人 ハジベ君!」に行ってきました。(2023年8月)
東北歴史博物館の特別展「古墳をつくる人びと はにわ工人 ハジベ君!」に行ってきました。(2023年8月)

同じように夏休みの家族連れをメインターゲットとしたと思われる
東北歴史博物館の「古墳をつくる人びと」が9月下旬までとかなり頑張っているので
こちらもせめて夏休みが終わってから1週間程度、
8月いっぱいまではやっててほしかった、というのが正直なところです。

繁忙期を外す選択肢が一切用意されていないのはさすがにキツいのです。
子供向けの展覧会を1人でのんびり見たい大人だっているんですよ……!

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仙台駅から直通バスが出ており前々から興味があったものの
なかなか行く機会がなかった村田町につい先日行ってきました。
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県内とは言え丸一日かかる日帰り旅行みたいになってしまうので
どうにも個人的には「村田町で降りるくらいなら蔵王まで行っちゃうよなあ」
みたいなのがあったんですよね。
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そんなわけで宮城県民でありながら初めてとなる村田町への来訪となりましたが
最初の目的は「道の駅 村田」で毎年話題となっているトウモロコシ「味来」の購入。
「生でも食べられるトウモロコシ」としてメディアなどでも取り上げられており
一度は食べてみたかったんですよね。
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トウモロコシのみならず他の野菜なども非常に安いので
遠方からも車で来ている人がたくさんいたようでした。
7~8個くらい入ってる袋入りのミョウガが1袋100円とかでしたからね。
うーん安い。

ちなみにトウモロコシは帰ってからそのまま食べてみたんですが
確かに生でも食べることが出来ました。
甘さや水分、繊維質が多くてちょっとした果物を食べているような印象でしたね。
ただ皮の繊維質が結構きつかったので1本丸ごと生で……というものではなく
生食はお試し、みたいな感じで基本的には火を通して食べるものだと思います。
もちろんすごい美味しいトウモロコシなんですが
「生でも食べられる!」という部分が一人歩きしている部分はあるかと思います。

そして近隣に飲食店があまりないこともあり
昼食も道の駅の「レストラン城山」でそら豆うどん+天ぷらを購入。
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天ぷらの衣がすごいパリパリで美味しかったですが
そら豆うどんは本当に香りがほんのり、といった感じで
正直そら豆の味はよく分からなかったです。
上に乗ってる刻み海苔に負けてしまうくらいのほのかな空豆感だったので
ちょっと自分には上品すぎたかなあ、と。
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ちなみにこちらは道の駅の入り口に鎮座していた
村田町の観光PRキャラクター「くらりん」。
何だかどこかで見たことある気がするなあ、と思ったんですが
口の形とかカラーリングとかが某ずんだもんに似てる気がしますね。
せっかくなのでクリアファイルも買っちゃいました。
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そして昼食後は自分としては一番楽しみにしていた
「根性」……ではなく「村田町歴史みらい館」へ。
鬼のミイラが展示されている、ということで前々から気にはなっていたんですよ。
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企画展の「牙を剥け 東北地方の狼信仰」も含めて
内容としては自分はあまり詳しくない江戸時代以降の郷土史が中心の資料館ですが
古墳や土器などもかなりのスペースを取って展示されており
かなり見応えのある資料館でした。
無料ですが200円くらいの入場料を取ってもいいんじゃないかなあ、と。
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また道の駅や歴史みらい館の脇からはそのまま村田城跡の公園へと道が繋がっており
ちょっとした山歩き気分でぐるりと見て回ることが出来るようになっていたんですが
こちらは道の駅の混雑っぷりが嘘のように静かでいいところでした。
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気温32~33℃の真夏日でなければここで弁当など食べてもいいかもしれないですね。
本当に誰もいなかったので「なんだいいところじゃないか」的な
穴場を見つけた孤独のグルメ感がありました。
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正直なところ自分もこの暑い中を歩き回るつもりはなかったんですが
展示彫刻の「エロスの空間」「エロス無限」などがどうしても気になって
足を運んだ次第なのです。エロの力は偉大なのです。

エロスの空間!
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ええ……(困惑)。
いやーちょっと直球すぎませんかねこれ。

エロス無限!
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ああなるほど無限マーク∞と女性のふくよかさを融合させた感じでしょうか(適当)。

女の炎!
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尻を燃え上がる炎に見立てて……でいいのかな?

そんなわけで予想外にしてあまりにも直球なエロスに頭がくらくらしてきましたが
面白かったので良しとします。芸術はさっぱり分からないけどエロスは好きです。
他にも彫刻はいろいろあったんですがエロスが全てかっさらって行ってしまいました。
「ひねった円」なんかは「名前をもっとひねってくれ」とツッコミを入れたくなったり。

そんなこんなでいろいろと楽しむことが出来た村田町の日帰り旅行。
まだまだ県内にも行ったことがないところはたくさんあるので
日帰りでそちらにも目を向けていきたいと思います。
丸森の猫とか角田のロケットとかも気になってたりします。

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  旅行・展覧会・イベント等, 雑記

現在東北歴史博物館で開催中の特別展
「古墳をつくる人びと はにわ工人 ハジベ君!」に行ってきました。
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こちらの「ハジベ君」はタイトルやチラシのデザインから分かるように
「夏休み中の子供向けの展覧会」みたいな性格が強いものですが
期間が9月下旬まで、とかなり長く設定されているのが嬉しいところ。

夏休み中はこの手の施設はどこもすごい混雑っぷりで
どうしても二の足を踏んでしまうところがあるので
ちょっと繁忙期をずらせる選択肢があるのは非常にありがたいのです。
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というわけで時期を外した甲斐もあって
ほぼ貸し切り状態で楽しむことが出来たこちらの「ハジベ君」ですが
いやー予想以上に良かったですね。

難しい解説やパネルなどは最小限に抑えておいて
いろんな種類の埴輪を見ることが出来るボリューム感がとにかく魅力的。
埴輪の数だけで言えば自分がこれまで見てきた展覧会の中で
一番多かったんじゃないでしょうか。
円筒から始まって家、人型、馬、盾などよりどりみどりです。
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まさか作った人も1500年後に他の人と比較されて
「あんまり巧くない工人もいたんですね」と言われるとは思ってなかっただろうなあ……。

そんなわけで非常に面白かったんですが
ミュージアムキャラクターアワード2023」にもエントリーしている
「ハジベ君」というキャラクターを活かした展示になっていたかというと
そのあたりはちょっと微妙に感じてしまうところ。
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例えば本展示には最初にキャラクター紹介があるんですが
解説があっさりしすぎているせいで
キャラクターたちはほとんど展示の内容には関わってこないんですね。
母親のハハベさん(このネーミング正直すき)なんか出番はほぼ皆無でしたからね。
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せっかくきちんとしたキャラ設定がされていて
展示の後半では20年後に成長したハジベ君が埴輪を作る……という流れになっているので
当時の人々の暮らしぶり、家族や首長との関係なども含めて
もっとストーリー性のある展示にしても良かったんじゃないかなあ、と思ってしまったり。
そもそもハジベ君=土師部という名前の由来にすらほとんど言及がないですからね。

まあ古墳時代を含む4世紀は空白期間というかマジで謎が多い時代なので
その辺りに具体的に触れることが出来ない、みたいな事情は
あったのかもしれないですね。
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そして展示の最後には3Dプリンタで自由に触れる埴輪の再現物が。
頭がモナカ割りなせいで合わせ目がひどいですね。
まるで旧キットのガンプラみたいだぁ……。(直喩)

そんなわけで解説や文章の少なさは少々気になったものの
存分に埴輪を楽しむことが出来た特別展「ハジベ君」。
入場料も大人1000円と博物館の展覧会としては安めですが期待以上の内容でした。
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あ、それと今回の特別展とは直接関係がありませんが
テーマ展示室の内容がいつの間にか一新されていてこちらが予想外に良かったですね。
テーマ展示室は写真撮影が禁止なのが残念です。

松川だるまと高崎だるまの比較も興味深いものでしたが
中でも第3展示室の「伊達家文書の世界」がとても面白かったです。
内容は伊達綱村の遺言書なんですが
家臣や身内に対して「アイツ頭はいいけど頑固で人の言うこと聞かないぞ」
「アイツの所業は人間じゃねえ」などなど
今際の際だからこそ言えるような赤裸々な内容がたっぷりでした。

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