永井豪 「新装版 マジンサーガ 第4巻」 感想

後半戦に突入しますます盛り上がる「新装版マジンサーガ」の4巻が発売。

何と言っても今回の見所は合計100Pにもなろうかという量の描き下ろしページ。
旧版ではほとんど描写がなく終わってしまった
青龍基地での特訓やサバイバル訓練の様子が詳細に描かれており、
特にサバイバル訓練では新たな生体機械獣の襲来やマジンガーの戦いが見られるなど
単なる増ページではなくまるまる一つのエピソードが追加されている感じ。
旧版からのファンには「続きだけ読めればいいや」と
最終巻以外は様子見の人もいるみたいだけど
単なる復刊に留まらないくらい追加ページがあるし買って損はないと思う。マジで。

また「集英社版」には収録されていない扶桑社版6巻のエピソード
(毒殺されそうになった甲児が過去と向き合い、人々を守ることを改めて決意する話)
が早々と挿入されているなど構成が大きく変わっていたのも今回の特徴。
今までは多くの追加ページがあったものの大きな流れに変更はなかったし
個人的にも構成はそのままだと思っていたから予想外の展開。
毒殺未遂話はこじんまりとした中編だし
後半にやるより中盤で終わらせたほうがいい、っていう考えからだろうか。

そんなこんなで今まで以上に描き下ろしページが多く
更に構成が大きく変わるなど
新作部分に向けての準備が着々と進んでいる今回の「マジンサーガ」。
このペースで行けばいよいよ次回はグレンダイザーの登場だし待ちきれないわ。

しかしすごいなあこれ。
刊行時は「6巻に約200Pの描き下ろし!」というアオリ文が話題になっていたけど
蓋を開けてみれば1~4巻の新作ページだけで既に200Pになってるわけだし
「改訂版デビルマン」と比べてもすごい気合の入りよう。
まさに期待以上の完全版だね。

  

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