というわけで今週発売の3DSソフト
『RPGツクール フェス』で制作を予定している自作RPGですが
今回手本にしたい作品の一つにアニメ『ガールズ&パンツァー』があります。
これは別に「ガルパンみたいなのを作りたい」というわけではなくて
作品のテーマ・根幹の部分で見習うべきものがある、ということです。
アニメ『ガールズ&パンツァー』はOVAや劇場版がヒットし
最終章の制作も決定している人気作ですが
その設定だけを抜き出してみると
・戦車道という女性による武道が存在する
・実弾を使うけど安全に配慮されているから大丈夫(具体性なし)
・戦車道の試合では戦車たちが街中で大暴れ
・試合で自分の建物が壊された人は保険で新築できるので大喜び
・高校は全て学園艦という船の上にある
・その学園艦の管理・運営は全て生徒が担っている
(大人たちは普通に店を開いたりして生活している)
と非常にツッコミ所が満載なんですね。
だけどそんなところに突っ込むのは野暮というか
観ているうちにそんなことはどうでもよくなってきて
全く戦車に興味が無かった自分でも
TV版を見終わる頃には「ヒヤッホォォォウ!最高だぜぇぇぇぇ!!」となり
OVAや劇場版まで消化した後は「ガルパンはいいぞ」と
思考停止するしかないくらいになってしまうんですよ。
じゃあそれはどうしてか、というと
そうした設定とは別のところで
作品のテーマがしっかりと存在しているからなんですね。
ガルパンは一種の現代ファンタジーというか
上記のようにかなり非現実的な設定を持っている作品なんですが
じゃあ作品全体を通してのテーマは何なんだろう、というと
「友情」だったり「青春」だったり「スポ根」だったり
「自分の道を見つけること」だったりと
どれもこれも非常に普遍的なものなんですよ。
お祭り騒ぎの劇場版に至っては
キャプテン翼のジュニアユース編というか
ドカベンのプロ野球編というか
スポーツ物で誰もが妄想する夢のドリームチームを
地でやってしまったようなものですし。
ガルパンは戦車へのこだわりやBGMの効果的な使い方、劇中の細かい小ネタなど
ミリタリー的な部分での評価が前面に出ている作品ですが
あくまでもその部分は作品のエンタメ性を高めるためのおまけであり
メインテーマではないと思うんですね。
誤解を恐れずに乱暴な言い方をしてしまえば
「別に戦車じゃなくてもガルパンは成り立つ」んですよ。
これは個人的な邪推ですが作中でのスナフキンミカのセリフ
「戦車道には人生の大切な全てのことが詰まってる、
でも多くの人がそれに気付かないんだ」というのは
そういう評価への皮肉も含まれてるんじゃないかなあ、と思っていたり。
そんなわけで長々と書いてきましたが
自分が今回『RPGツクール フェス』でやりたいのは
「設定はトンデモ! だけど根幹のテーマは普遍的!」な作品です。
その理想がアニメ『ガールズ&パンツァー』です。
芯の部分さえしっかりしていれば
どんなにハチャメチャで非現実的なストーリーだったとしても
しっかりと一つの物語として成り立ってくれるはずなんです。
ちなみに自分が一番好きなのはOVAのアンツィオ戦。
他の試合は「強豪校に挑む弱小校」の構図が
余りにもはっきりしすぎちゃっている部分があるので
アンツィオ戦が一番真っ当に面白い試合だと思うんですよ。
アンツィオの生徒たちがはみんな本当にいい子たちでねぇ……。
いやーよく考えたらガルパンの話しかしてませんね今回。
これツクールカテゴリの記事にしちゃっていいんですかね……?