世界中に熱狂的なファンを持つアニメ『UFOロボ グレンダイザー』の新規プロジェクト
「プロジェクトG」の一つとして発売されたゲーム
『UFOロボ グレンダイザー:たとえ我が命つきるとも』(Steam版)を購入しました。
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いやあまさかグレンダイザーの単独ゲームが
2023年の最新作として出るとは夢にも思いませんでした。
来年は超豪華スタッフによる新作アニメ『グレンダイザーU』のTV放送も控えていますし
すごい時代になったものですね。
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というわけでこちらの『たとえ我が命つきるとも』ですが
とにかく動かしていて面白い、動かしていて楽しいゲームですね。
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正直なところ3Dアクションとしてみてみるとかなり作りは粗く
ステージごとのミッションは毎回やることはほぼ同じで
広大なマップを探索するタイプのゲームなのにミニマップが無いのがストレス……と
UIも不親切な部分がちらほら。
更に完全オートセーブで周回プレイもしにくい、などの問題点も多く
細かな部分で低予算ゲーっぽさを感じるところがあるんですね。

ただそんなことが気にならないくらいに
とにかくグレンダイザーを動かしていて楽しいのが
本作『たとえ我が命つきるとも』の最大の魅力。

この手の3Dアクションは照準ロックやブースト等の操作系に多くのボタンを割いており
攻撃ボタンは多くて3~4つ、少ないとメインサブの2つのみ、みたいな印象があるんですが
本作『たとえ我が命つきるとも』は○×△□LR12の8ボタンのうち
5つが攻撃専用、という攻撃特化の操作方法。(他の3つはジャンプとダッシュ、回避)
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ボタンの長押しや他のボタンとの組み合わせで
更に多彩な技を使うことができ最終的な攻撃アクションは10以上になります。
ダブルハーケンも切ったり叩き付けたり投げたりと自由自在ですし
マジンガーシリーズの代名詞とも言えるロケットパンチ系の技に至っては
ダイザーパンチ、スクリューパンチ、そしてスクリュークラッシャーの
3パターン全てが個別の技として搭載されているという
とんでもなくグレンダイザー愛にあふれた仕様になっているんですよ。
これがコントローラー1つで操作出来るんですからもうたまらないですよ。

一部の隠し実績を除けば難易度も高くないので
ショルダーブーメランで遠距離からダメージを与えつつ
スクリューパンチで一気に接近、反重力ストームで動きを止めたところを
ダイザーパンチで引き寄せて地面に叩きつける!
とか自分でいろいろ妄想や演出をしつつコンボを決めることも出来ますし
スクリュークラッシャーやダブルハーケン投げなどの大技にはカットインも入って大迫力。
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中でもゲームシステム的に最強技として設定されているスペースサンダーは
まさに一撃必殺の威力で圧倒的な爽快感を感じさせてくれます。

ああグレンダイザーだ! あのグレンダイザーを動かしているんだ!
Zやグレートを超える宇宙の王者だ!(問題発言)てな感じですよもう。

そんなわけで細かい不満点は置いておいて
とにかく動かしていて楽しいので全て許してしまいそうになる本ゲームなんですが
一つだけ残念だったのがダイザーモードとスペイザーモードが完全に独立しており
グレンダイザーの変幻自在さ、自由自在さが薄れてしまっていたところ。

特にダイザーモードではちょっとした段差が越えられなかったり
ジャンプに失敗して大回りすることになったりという
3Dアクション特有のイライラ感があるところが多々あったので
必要に応じてスペイザーを呼んで空を飛べる……みたいなシステムも欲しかったなあ、と。

ちなみに本作『たとえ我が命つきるとも』は
現時点では日本語音声は未収録で来年発売のPS5/PS4版と同時期に対応予定、
字幕もつい先日のアップデートでようやく日本語に対応、と
発売して1ヶ月になるにも関わらず未完成、みたいな雰囲気も強く
まだまだネット上の話題も攻略情報も少ない感じですね。

いろいろメモを取りながら自力で攻略するのも久々のことなので
今後もブログで攻略記事みたいなものを書いていけたらいいなあ、とも思っています。

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  グレンダイザー(Steam版), アニメ・漫画, ダイナミック系, ゲーム

クリスマスプレゼントだよ!(歓喜)
というわけで発売から何度か再版を繰り返していたものの
なかなか手に入らなかった「MGSD フリーダムガンダム」ですが
今回の再版でようやく手にすることが出来ました。やったぜ。
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いやーパッケージも格好いいですね。
箱の縦横の大きさは一般的なHGと同じなんですが高さが倍近くあるので非常に厚いです。
ランナーたっぷり、説明書も冊子になっておりまさにMGです。
MGSDはこれまで売っているのを見たことが一度もなく
ぶっちゃけ存在自体が都市伝説なんじゃないか、くらいのことを思ってしまっていたので
こうして自分の手元にあるのが何だか不思議な気分です。
何はともあれ年末年始にのんびり作りたいと思います。
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ちなみに購入したのは地元のヨドバシカメラ仙台店。
行列が捌けた9:45頃に足を運んだところまだ残っており無事に購入することが出来ました。
その後に他のフロア等を回って戻ってきた10:20には完売となっていたので
恐らく10時前後にはなくなってしまったんじゃないかと思います。

本日は平日だったこともあるかと思いますが
少なくとも「開店前に並んでいれば確実に買える」状態になっていたあたり
ガンプラ品薄の状況も一時期と比べると落ち着いてきたのかなあ、と思ったりもするのです。
開店前から並んでいても買えないとかざらでしたからね……。

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  プラモデル, SDガンダム, アニメ・漫画, 玩具

2013年より完全新作で展開中の『新約SDガンダム外伝』の3作品(番外編を含む)と
90年代の『SDガンダム時空伝 ガンボイジャー』を収録したメモリアルブックの最新刊
「SDガンダム 新約SDガンダム外伝I with SDガンダム時空伝 メモリアルブック」が発売。
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「SDガンダム SDガンダム外伝メモリアルブック」 感想
https://tktkgetter.com/blog-entry-1322.html

「SDガンダム 新SDガンダム外伝メモリアルブック」 感想
https://tktkgetter.com/blog-entry-1421.html

「SDガンダムヒストリア SDガンダム外伝編」 感想
https://tktkgetter.com/blog-entry-1479.html

以前に「メモリアルブック」や「ヒストリア」の感想で
「新約もこういう本を出してほしい」というのを言い続けてきたので
本書の発売はまさに自分のニーズに応えてくれた感じですね。
「メモリアルブック」がここまで続いてくれて本当に嬉しいです。
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というわけでまずは『新約SDガンダム外伝』ですが
過去の『外伝』『武者』『コマンド』等のSDガンダム作品は情報量に程度の差こそあれ
当時のボンボン時代からいろんな解説本や設定資料集、イラスト集が出ていたのに対して
『新約』をメインにまとめたものは本書がほぼ初めて、ということもあり
これまでのメモリアルブック以上に知らない情報、初めて目にする情報が盛り沢山。
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『救世騎士伝承』では『機動戦士ガンダムSEED』が、
『新世聖誕伝説』では『鉄血のオルフェンズ』がメインとなっており
旧シリーズ時には存在しなかった作品をモチーフとしたキャラが続々登場するんですが
主要キャラはもちろんのこと敵モンスター1体1体にまで
過去シリーズとの繋がりを感じさせるような背景設定がされているのが印象的。
プレミアムバンダイ限定のカードダスでの展開、という販売形式もあってか
『新約』はこれまで以上にマニア向け、ファン向けに舵を切ったことが
設定の一つ一つからも窺えますね。
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ガンキラー+サイコゴーレムとかたまらんですし
アルジャーノンやベガスジャーノンに続いてダバード王国の騎兵の系譜として
『∀ガンダム』からボルジャーノンが登場しているのは
偶然のネーミングでありながら韻を踏んだ非常に巧い使い方ですね。
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アルティメットバトル以降あらゆる時代をかき回している騎士ユニコーン周りの設定は
10年ほど前のガンダム界隈は何でもかんでもユニコーンがごり押しされていたことと
騎士ガンダムのゲームはSFCの「大いなる遺産」よりFC版のほうが好きだったこともあり
「コールによる召喚」なども含めてなかなか受け入れられなかったんですが
こうやってイラストで過去キャラの総出演やIFの姿、新たな姿を目にすると
それだけで何だかもう許せる感じになりますね。
先述したようにFC版が好きだったのでベクレジイオンの再登場は非常に嬉しいです。

そして『SDガンダム時空伝 ガンボイジャー』は90年代に展開したシリーズのほか
WEBサイト「矢立文庫」で発表された『SDガンダム ザ・ラストワールド』で
設定上の続編という形で登場した『ガンボイジャー21』についても収録。
『ガンボイジャー』は対談で「コミカルな感じにしたかった」と書かれているんですが
悪ノリやおふざけのようなネーミングがされているキャラも多く
このあたりは合わない人にはとことん合わなかったんだよなあ、と
懐かしくも微妙な気持ちになったりもしますね。個人的にはあんまり……。
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また『21』はなかなか表に出ることが少ない『機動戦士ガンダムAGE』が
メインとなっているのは新鮮なところですが
正直『ザ・ラストワールド』は小説だったのが漫画になったりと
いろいろと迷走して唐突に終わってしまった感じがありましたね。
各作品からの出演が一風変わったチョイスでワクワク感はあったんですが
そこらへんの意外性とSDデザインの新鮮さだけで人気を得るのは
難しかったんじゃないかなあ、と。

そして本書の巻末にはこれまでのメモリアルブック同様に全4ページの対談が収録。
今回は現在進行形の『新約』がメインなのでこれまでの「過去作を振り返る」ものと比べて
モチーフ決めの経緯やキャラデザインへの言及など具体的な話が多かった気がしましたね。
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個人的には『新約』の取っつきにくさの一つに
発売されたのは『救世騎士伝承』→『新世聖誕伝説』の順なのに
作中の時系列では『新世聖誕伝説』→『救世騎士伝承』と
逆になっているところがあると思っていたのでそこに触れてくれたのは良かったです。

それと今後の『新約』の展開として「運命の三騎士にスポットを当ててみたい」という
情報があったのは嬉しかったですね。
「運命の三騎士」は章タイトルになるほどの重要な要素でありながら
劇中では本筋の「ネオガンダムの機甲神探し」から離れたところで話が進んでいたので
確かにまだまだ設定を加える余地があるところだと思うんですよ。
ポッと出としか思えなかったガーベラスの存在や
HPやMPの高さに反して劇中での強さが分かりにくかった
装甲馬車オーキス(スーパーオーキス)などが個人的には引っ掛かっていたところなので
もし新作が実現したらそのあたりを膨らませて欲しいなあ、と。

そんなわけでほぼ初めてとなる『新約』の設定本、ということで
これまで以上に初見の情報が多く非常に楽しめた今回のメモリアルブック。

ただ内容とは関係のないところの不満として
「どうして分冊してしまったのか」というのがあるんですね。
本書はタイトルに「”I”」とあるように『創世超竜譚』と『騎士王物語』を収録した続刊
『新約SDガンダム外伝II』の発売はほぼ内定済だと思うんですが
『外伝』『新外伝』のメモリアルブックが各300ページだったのに対して
本書は240ページと薄め、『ガンボイジャー』部分を省くと200ページ未満になるので
『創世超竜譚』と『騎士王物語』を加えて新約のみで1冊の本にまとめることは
十分に可能だったと思うんですよ。

じゃあなぜそれをしなかったのか、というと
「『新約』で本を2冊売りたい」という大人の事情があって
そのために「単体では売上を牽引出来ない『ガンボイジャー』を収録した」
みたいなことを邪推してしまうんですね。

いや本当に『ガンボイジャー』のファンの方々には大変申し訳ないんですが
『新約』との繋がりはほぼ皆無、対談でも最後にちょっと触れているだけ、
表紙の4体のガンダムは全て『新約』からのキャラで『ガンボイジャー』は裏表紙……と
資料としての希少性を置いておくと『ガンボイジャー』は
明らかに抱き合わせ販売的に扱われてしまっているんですね。
本書の売り文句ではガンボイジャーは「SDガンダム5大ワールドの一つ」とありますが
正直そんな区分は初めて聞きましたし
「アルティメットバトル」の「6つのSDガンダムワールド」にも入っていなかったので
ガンボイジャーに箔を付けるためにでっち上げたもののようにも思えるんですよ。

年代的にもデラックスボンボン的にも本来『ガンボイジャー』は
こちらの本「SDコマンド戦記&ガンドランダー メモリアルブック」に
収録すべきだったタイトルだと思いますし
それをわざわざ新約のメモリアルブックに持ってきたのには
何だかモヤモヤするものを感じてしまうのです。

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  トレーディングカード, SDガンダム, コレクション, 玩具

今年9月にサービス終了となったスマートフォンアプリ『ロックマンX DiVE』の
公式イラスト集となる「ロックマンX DiVE イラスト集」が発売。
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というわけで帯のキャッチコピーにもあるように
「思い出の記憶を刻むデザイン画集」という形で刊行された本書ですが
サービス終了後の発売だけあって主人公のエックスやゼロから
最後の最後にゲームバランスを完全にぶっ壊したネクストダイヴアーマーまで
全てのプレイアブルキャラを収録した充実の内容。
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ボスイラストや武器イラスト、アーマーアイコンなどもたっぷり載っているんですが
それ以上にとにかくキャラのイラストが非常に大きく収録されており
「キャラクターを大きく見せたい」というコンセプトがはっきりしている
紙面作りになっているのが好印象なところです。

また現在発売中のオフライン版ではオミットされてしまった
コラボイベント限定のキャラクターたちももちろん収録されており
リュウや春麗、豪鬼など別ゲーからの出演キャラも
しっかりと大きな画像が載っているのが嬉しいところ。
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コラボキャラだと個人的にはゴア・アイコが使いやすくて
持続ダメージマシマシでレイドバトル等で愛用していたので
いつでも彼女のイラストが見られるようになったのが有り難いですね。

ただ載っているのはストリートファイターやモンハンなどの自社コラボ系のみとなっており
真の完全収録、とはいかなかったのには大人の事情があったのかなあ、と思ってしまったり。
いやまあ「そんなにホシオくんのイラストが見たいのか……?」と言われるとアレなんですが
ROGバスターやベビースター剣は入れてくれても良かったんじゃないかなあ、と思います。
特にROGバスターは持ってる人はかなり少なかったでしょうし。
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それと細かいところだとキャラ名に読み仮名が振られていたのには「おお」と思いましたね。
『ロックマンX DiVE』は台湾カプコンが中心で運営されていたこともあってか
イベント名や一部の季節キャラの名前は当て字、造語っぽくなっており
日本語の感覚だと「意味は分かるけど読み方にちょっと困る」ものがあったんですが
そこらへんは今回初めて公式の読み方が提示されたことになるんじゃないでしょうか。
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また本書の見所の一つとして挙げられるのが初期デザイン案や別ポーズ、未実装ボスなど
実際のゲームでは使用されなかったイラストが多数収録されているという点。
別ポーズは新鮮さも相まって「こっちのほうをゲームに実装してほしかった」と
思ってしまうほどのクオリティのものが多々ありましたし
中でも「金髪でくっころ女騎士のイメージが強い渾然アイリスの初期案(P17)」や
「未実装で終わったシグマのダイヴアーマー(P219)」は
恐らく本書の最大のアピールポイントと言えるんじゃないでしょうか。
隊長自らがアーマーを……?

そんなわけでイラストの大きさや収録点数は申し分ないものなんですが
スタッフコメントがついているのは一部のキャラのみ、
巻末のインタビューも全6ページとボリュームはあるものの
イラスト、キャラクターデザインの話に終始してしまっており
自分が読みたかった「XoverからXDiVEへの系譜」「サービス展開時の運営、開発側の話」
「今後のロックマンシリーズ」などの話はほぼ皆無だったのが残念だったところ。
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本書はあくまでもイラスト集であって設定資料集ではない、ということなんでしょうが
「『ロックマンXDiVE』全体を総括した本」として文字資料的な期待をしていると
読みごたえという点ではちょっと不満はあるなあ、と思ってしまいますね。

というわけでイラスト集としては満点ですが本としての文章量はちょっと抑え目、
といった感じの本書「ロックマンX DiVE イラスト集」ですが
本書の一番の特色は「スマホアプリのサービス終了後に全キャラを収録した本が出た」
ことだと思うんですね。

近年は人気があるソーシャルゲームは精力的にイラスト集や設定集を出していますが
そのほとんどがゲームの勢いがある時期に現在進行形で刊行されるので
「本が出たあとにすごい好みのキャラが出た! ちくしょう載ってねえ!」
みたいな悲しい状況に陥ってしまうことが多々あるんですよ。

なのでロックマンブランドだからこそ出来たことだとは思うんですが
サービス終了後にオフライン版としてゲームが続いて
更にこうして全キャラを網羅した本を出してくれたのは珍しくて嬉しいことですし
「サービス終了したらそれで終わり」だったソシャゲ界隈も
最近は少しずつ変わっていっているなあ、とは思うのです。

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  ロックマン, ゲーム

あの島には怨念がおんねん(激うまギャグ)。
というわけで現在上映中の映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』を観てきました。
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いやー凄かったですね。
世界観や龍賀一族の面々の紹介も兼ねて立ち上がりこそ静かなんですが
次々と起こる殺人事件、ゲゲ郎たちに襲いかかる裏鬼道衆や村の有力者たちとの戦い、
そして全ての謎が明らかになる終盤、と
話が二転三転しながらノンストップでクライマックスまで駆け抜ける大盛り上がりの展開。
飄々としたイケメンと目をギラギラさせたイケメンが
利害が一致して協力し合ううちにお互いを友と呼ぶようになるんですから
そらもう大きなお姉様方に大人気ですよ(偏見)。

今回の映画は『ゲゲゲの鬼太郎』TVアニメ第6期の前日談として
アニメ本編で断片的に語られた
「水木という男に世話になった恩返しとして人助けをしている」
「かつてはイケメンだった全盛期の目玉おやじ」を膨らませたものとなっているんですが
「水木センセイの生誕100周年記念作品」という性格も非常に強く
原作同様のバベルの塔的なビジュアルと共に語られる幽霊族の繁栄をはじめとして
水木の野心のバックボーンに『総員玉砕せよ!』の戦時中の理不尽な描写を組み込んでいたり
今回オリジナルのキャラデザインが与えられた目玉おやじ夫妻についても
しっかりと原作の「ミイラ男とお岩さん」の姿になる顛末が語られていたりと
「6期アニメの劇場版」以上に「あらゆる水木作品をリスペクトした集大成」という性格を
強く感じましたね。

水木作品は鬼太郎に限らずシリーズごとの繋がりが薄く
鬼太郎の母親も「地獄編」では幽霊族ではなく人間だったりと
キャラの根本的な設定についてもまちまちであり
「水木センセイはそのあたりをはっきりさせることに拘りはなかったんじゃないかなあ」と
本作で明確に描写してしまうことには少々抵抗もあったんですが
こうして各作品の要素を咀嚼しつつ
ここまで高レベル、ハイクオリティな作品でまとめられてしまったら
もはや脱帽&納得するしかないですね。

最後に水木が記憶を失ってしまったのはホラー作品お馴染みの終わり方ではありますが
「水木の頭の中だけに残っていた村の秘密が永遠に闇に葬られた」ことや
「6期アニメのみならず他の鬼太郎作品にも繋げられる」世界観の広がりや可能性を考えると
あの終わり方がベストだった気がします。
原作の水木は遅刻の常習犯で「うだつの上がらない会社員」として描かれていましたが
本作の事件で記憶と共にその野心も失われてしまった……みたいな考え方も
出来るのかなあ、と。

また前半のゲゲ郎が水木を助けるシーン、中盤の裏鬼道衆との戦い、クライマックスと
エンターテイメント的なアクションもしっかりと散りばめられており
特に最終決戦は「目玉おやじがミイラ男のようになってしまった理由」を明らかにすると共に
「チャンチャンコ誕生秘話」となっているのも特筆すべきところ。

祖先の霊毛で編まれたチャンチャンコはあらゆる鬼太郎作品で
最強の道具として扱われていますが
本作の描写を加えるとそれにも納得出来るというか
チャンチャンコは霊毛のみならず全ての幽霊族の願いと呪いが込められた
まさに幽霊族の末裔である鬼太郎に相応しいものになるんだなあ、と。

それとアクションシーンを振り返ってみると
第6期アニメでは指鉄砲が決め技として多用され
目玉おやじが若い姿となった第14話でも指鉄砲で決着をつけていたのに対して
本作では指鉄砲が使われていなかったのも印象的だったところ。
逆に裏鬼道衆の面々がゲゲ郎を鉄砲で狙撃するシーンがあったり
回想として使われた『総員玉砕せよ!』パートの描写などを見ると
本作では「鉄砲」が「自分たちを追い詰めるもの」の象徴だった気がするんですね。
なので本作のゲゲ郎が指鉄砲を使わなかったのは意図的な演出のような気がするなあ、と。

また中盤以降の展開は「特定の誰か」を黒幕とするのではなく
「過去の風習に囚われた村そのものが敵である」点を強く感じるものとなっているように
本作のテーマの一つには「変化を嫌い過去に囚われた者たちとの対立」があると思うんですが
いわゆる被害者的な立ち位置だった沙代さんにしても
彼女の考えも「東京にさえ行けば全てが解決する」
「○○さえすれば全てが上手くいく」と夢見がちな極論であり
だからこそ彼女も「邪魔な者たちを始末すれば上手くいく」という
極端な解決方法しか取れなかったんだと思うんですね。

それを踏まえて本作を最後まで見てみると
「人間もこの世界もそう簡単には変わらないけど子供たちが生きる未来はあるんだよ」
「過去に囚われてはいけないけど過去を生きた人たちがいたことは忘れちゃいけないよ」
という結論にしているのは納得できる着地点だなあ、と。

そんなわけで大満足の本作なんですが
すごく面白かっただけに「100分じゃ尺が足りない」
「もっとここを膨らませて欲しかった」という贅沢な不満があるんですね。

水木やゲゲ郎と絡むことがほとんどなく
一族の水増しのような立ち位置で序盤に退場してしまった丙江や
限りなく男女の関係に近いことを仄めかしていた長田幻治と乙米の間柄、
ダイジェスト的に済まされてしまった水木とゲゲ郎が村の調査するシーンなどなど
「ここをもっと観たかった」という部分がたくさんありますし
敵キャラクターはどれもこれも近年のアニメでは珍しいくらいに胸糞揃いだったので
カタルシス的な意味でもアクションシーンをもっと増やしてほしかったと思います。
最終決戦では1シーンだけゲゲ郎が長髪になるところがありましたが
あの状態でのアクションを5期アニメの武頼針みたいな感じで観たかったですね。
これが120分の映画だったら「尺もギリギリだしまあ仕方ないな」と諦めもつくんですが
なまじ100分なだけに「まだいけるんじゃないか」と思ってしまうのです。

それと本作はレーティングがPG12になっているところも話題の一つで
近親相姦を繰り返す一族という設定や
深夜アニメ『墓場鬼太郎』でも改変されていた
「幽霊族の血を輸血することで人間が生きながら死者となる」のをはっきりと描いた点、
後半につれて多くなる「目玉」「血」を意識した演出などが引っ掛かったと思われるんですが
個人的にはPG12にするにはまだまだ大人しい感じもしましたね。

自分は前に観たPG12の映画『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』が
エログロをかなりはっきりと描いていて
「モロ的な部分が無ければPG12ってここまでやっていいんだ……」と感心すると共に
アレが基準になってしまったところがあるんですよ。
まあPG12はあくまでも「助言・指導が必要」であって「12禁」というわけではないので
明確な基準とかはなく内容もピンキリ、みたいなところはあるんじゃないでしょうか。
本作については表向きには「ニチアサアニメの劇場版」となっていることもあって
ハードルをやや低めにしてPG12が設定されたような気もします。
どうせPG12なら「リモコン手」や「本当に指を飛ばす指鉄砲」など
最近のアニメシリーズでは見なくなってしまった欠損系の技を出してほしかったなあ、と。

というわけでいろいろ書きたいことがあって話がとっちらかってしまった感もありますが
大人も子供もおねーさんも面倒くさい原作ファンも
納得のハイクオリティな映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』。
いやもう本当に大満足です。

実は自分は6期アニメについては「新作より5期の続きをやってほしい」というのが先にあり
放送終了から数年が経った今でも正当な評価が出来ないままだったんですが
今回6期の世界観をベースにあらゆる水木作品の要素を取り込んだ
すごい作品を観させてもらったことで
ある意味怨霊となっていた自分も浄化されたような気がするのです。
ありがとうゲゲ郎。

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  アニメ映画, アニメ・漫画, 映画