仙台市天文台のプラネタリウム「アニメ『ゆるキャン△』シリーズ for プラネタリウム 星空キャンプにいこう!」を観てきました。
夏休み中で連日混雑している仙台市天文台に行ってきました。

仙台市天文台には1〜2年に1回くらいは足を運んでいるんですが
前回行ったのはプラネタリウムが最新の投影機へとリニューアルされた
2023年の6月になるのでほぼ2年ぶりの来館になりますね。


そして今回の来館目的は8/1から上映中のプラネタリウム番組
「アニメ『ゆるキャン△』シリーズ for プラネタリウム 星空キャンプにいこう!」です。
プラネタリウムはこの10年〜15年くらいで雰囲気が大きく様変わりしたというか
東京スカイツリーや池袋サンシャインの「天空」「満天」などを中心とした
いわゆる「プラネタリウムによるヒーリング」が叫ばれるようになってからは
ドーム型のモニターを活かしたアニメやミュージックビデオ、
世界各国を旅行したような気分になれるような番組などが次々と企画されており
単に星空を映して解説するだけのものではなくなった気がしますね。
今回の『ゆるキャン△』もその一環な感じです。
そんなわけでこちらの「星空キャンプにいこう!」ですが
45分の上映時間のうち『ゆるキャン△』は後半の25分ほどで
前半は上映館ごとに異なる常設番組の「星空の時間」的な内容となっている構成。
仙台市天文台では当然ながら仙台のキャンプ場や夏の星空についての話が中心になるんですが
えーとぶっちゃけ仙台市天文台の常設番組の「星空の時間」って
妙に馴れ馴れしい話しぶりも含めて子供騙しにしてもあまりにもレベルが低いと言うか
もうはっきりと言ってしまいますが「つまらない」んですよ。
先述した「天空」や「満天」に「つくばエキスポセンター」、郡山のスペースパークなど
自分はいろんなところでプラネタリウムの常設番組を観てきましたが
仙台市天文台のが一番ひどいです。
いったい何回「夏の大三角形」や「北極星の見つけ方」の話を聞かされるんだ、
というくらいに話の内容も代わり映えしないですし
まるで時間稼ぎのような余りにもテンポが悪い喋り口も微妙なところ。
更に「仙台の○月○日○時の星空」に固執しすぎていて
「プラネタリウムでしか観られない星空」を見せてくれるような回はほぼ皆無なんですよ。
天文台の自前ではない特別番組は面白いものが多いですし
プラネタリウムの投影機も高性能なものにリニューアルしたのに
それを活かしたような映像も見せてくれないので非常にもったいないです。
別に大人向けの難しい話をしてくれってわけではないので
もうちょっとサクサクと進めていろんな話をしてくれ、と思うのです。
そしてメインの「星空キャンプにいこう!」部分は
アニメ第3期の3話~6話、原作漫画では10巻~11巻の大井川キャンプをベースにした内容。
基本的にはアニメの映像を流しつつ「星空」にフォーカスした新規ナレーションを追加し
プラネタリウムならではの画面からはみ出すような演出や
全周モニターを利用した奥大井湖上駅の全景などを加えた感じの展開でしたね。
『へやキャン△』の火星キャンプを彷彿させるようなしまりんの月面キャンプや
太陽系を飛び出していくロードバイクなどの
『ゆるキャン△』らしい楽屋ネタやハッタリの効いた新規映像もありますが
基本的にはアニメ本編からの流用が多く「予算を極力抑えた番組作り」なのが
目に見えてしまっていたのがちょっと残念だったなあ、と。
もちろんファンとしては「プラネタリウムで『ゆるキャン△』が観られる」というだけで
大満足と言うか全て許してしまうような部分はあるんですが
個人的には既存のストーリーではなくもっとオリジナル要素が欲しかったというか
こういう特別編でしか出来ないようなオールキャスト展開が観たかったですね。
近年の『ゆるキャン△』の原作は後輩2人も加わりキャラが多くなったから仕方ないんですが
同じキャンプに行っても完全に別行動になってしまっていたりと
「全員で賑やかにキャンプをするわちゃわちゃ感」がなくなってしまっているのが
ちょっと残念だなあ、と思うんですよ。
なので今回みたいに原作の時系列を無視しても許される作品だからこそ出来るような
全員集合のオリジナルストーリーを期待していたところはあるのです。
もうちょっと観覧料も高くなってもいいので新作OVAレベルのものが欲しいのです。

そしてミュージアムショップではせっかくなので
オリジナルグッズの『ゆるキャン△』仕様の星座早見盤を購入。

自分が愛用している星座早見盤は小学生の頃に購入した30年モノなので
さすがにそろそろ新しいものを買ってもいいかな、と思ったのです。
ただこちらの『ゆるキャン△』の星座早見盤ですがサイズは小さく情報量や機能も少ないので
1430円でこのクオリティでは正直ファンアイテムに近いものですね。
近年は星座早見盤も多機能というかいろんな情報が載っていたり
細かな緯度差を調整するためのデータが加えられているものも多いので
同じ値段ならサイズも一回り大きくてもっといいものが買えるのです。
まあ『ゆるキャン△』ブランドに引かれて買ったものなので後悔はありません。

あ、それと天文台の展示室も一通り見てきたんですが
企画展示の「極限時空・ブラックホールと重力波」が非常に面白かったですね。
「極限時空」というSFマインド溢れるタイトルが特にいいです。

よく分からないけど格好いいぞ!


パネル展示の他にも閲覧可能な解説冊子があり
「こども向け」「一般向け」「理系大学生向け」の3種類に分類されていたんですが
正直なところ3冊とも書かれている内容自体はそんなに変わらないというか
「こども向け」はアインシュタインがどういう人物か、みたいな
出てくる人物のちょっとした伝記のような紹介が追加されている感じ、
「理系大学生向け」は「Einstein」「Newton力学」のように人物名が原語になっている、
くらいの表記方法の違いくらいしか気になりませんでしたね。
ぶっちゃけあとは読解力の問題というか理系文系の違いは問わず
単に「学術論文の体裁に慣れているか」くらいの意味合いでいいと思います。









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