先日始まった『ドラゴンボールDAIMA』についてつらつらと書いてみるよ。
映画『スーパーヒーロー』からは2年ぶり、TVシリーズ『超』からは6年ぶりとなる
『ドラゴンボール』の最新TVアニメ『ドラゴンボールDAIMA』が今月からついにスタート、
ということでさっそく第1話を観てみたのでいろいろと書いてみたいと思います。
本作『DAIMA』は全世界待望のDB完全新作ながら
「悟空やベジータたちが小さくなって大冒険!」以上の事前情報がほとんど出ておらず
『GT』っぽいなあ、と思わせつつも完全に謎に包まれていたんですが
いざ始まった本編はこれまでの『超』の流れを汲むものではなく
魔神ブウ編の直後、ちびトランクス9歳の誕生日パーティの時系列というまさかの展開。
いやーこれはさすがに予想外でした。
かつての映画などでも時系列や設定に矛盾のある作品は多々ありましたし
恐らく鳥山先生としては時系列や設定がガチガチになりつつあった『超』から一度離れて
悟空やベジータたちに全く新しい冒険をさせたい、というのがあったんだと思いますが
『神と神』から始まって10年以上続いている『超』の流れを切って新たな物語を始める、
というのはかなりの英断だったんじゃないでしょうか。
そしてストーリーはダーブラの次に新たに大魔界の神となったゴマーや
界王神の兄弟姉妹であることを匂わせているデゲスやアリンスが新キャラとして登場し
悟空たちの力を脅威に感じた彼らが「大魔界」から「外の世界」に干渉してくる展開。
『復活のF』ではフリーザ編、『スーパーヒーロー』では人造人間・セル編を
下敷きにした物語が展開されましたが
今回は『魔人ブウ編』がベースの印象ですね。
第1話のAパートはほとんどが新規作画によるブウ編のダイジェストに費やされており
ファンサービスとして非常に嬉しいところです。よっしゃー!
ブウは無限の再生能力に回復能力持ち、と
パワーバトルになってしまった『超』の物語では使いづらいのか
理不尽に退場させられてしまうところが多々ありましたが
今回はかなり出番が増えるんじゃないでしょうか。
『超』でいろいろと迷走したポタラによる合体・分離の設定も
本作では「ブウの体内の空気による影響で分離」との原作当時のものに戻ったみたいですし
吸い込んだり吐いたり魔法でいろんなものを出したり……と
ドラえもんやカービィ的な便利キャラとしての活躍も期待できそうです。
また「悟空たちが子供になる」というシチュエーションに合わせてか
「青年になると一気に成長し、若い期間が長い」サイヤ人の特性について
アバンタイトルでの悟空の紹介やトランクスの身長などと絡めて
かなり詳しく説明されていたのが印象的。
このあたりは原作では世間話的にちょっと触れられていただけで
ネットの検証サイト等が普及する前、連載当時は裏設定レベルの話だったと思うんですが
『DAIMA』はこの部分をかなり強調して見せている気がします。
その他「ナメック人」として登場したネバについても気になるところ。
[【ナメックコラム】「生残者グラノラ編」で活躍中のモナイトさんに注目!!]| 【公式】ドラゴンボールオフィシャルサイト
ナメック星人?ナメック人?
https://dragon-ball-official.com/news/01_682.html
「ナメック星人」と「ナメック人」の表記揺れは
いわゆる「外人と外国人」的にデリケートな部分があるのか
公式でも上記のようにコラムで言及するなどしっかりと使い分けていた印象があるんですが
本作ではネバやデンデは徹頭徹尾「ナメック人」と呼ばれていて
「ナメック星の住人ではなくナメックという種族」であることを示している気がしますね。
原作ではブルマとミスター・ポポが神様の宇宙船を発見した時に
「ピッコロ大魔王=違う世界の大魔王」と
ナメック語の翻訳について言及するちょっとしたシーンがあるんですが
まさかアレが令和の時代にマジの伏線として機能するとは思いませんでした。
ナメック人が大魔界の出自ならば
「DB世界=大魔界とは違う世界」で大魔王となった際に
「ピッコロ」を名乗ったのは必然だったとも言えるんじゃないでしょうか。
「宇宙人が善と悪に分離して何で魔族になるんだよ」というツッコミは
連載当時からありましたし
本作では魔界や魔族といった初期の設定に踏み込むことで
そのあたりの回答も出してくれそうな感じもします。
こりゃあアックマンの再登場もワンチャンありますね……!
というわけでキャラクターやメカのデザインにはDBらしいコミカルな部分を入れつつ
近年の「宇宙を舞台にしたサイヤ人の物語」とは異なる部分にスポットを当てており
非常に新鮮な導入となった『ドラゴンボールDAIMA』。
「先が読めないワクワク感」をこの時代にドラゴンボールで味わえるとは思いませんでした。
そして今後の展開ですが「放送前の時点で全話の制作が完了している」ことが
ニュースサイト等で語られている以外は放送期間や話数も含めて全くの不明。
ストーリー的にも『超』のように何年もやる形にはならなさそうですが
この一大プロジェクトが短期間のTV放送だけで終わってしまうとは正直思えないんですね。
本作『DAIMA』の作画はTVシリーズとは思えないくらいにハイレベルで
色合いなどの雰囲気もいわゆる東映アニメとはかなり違う気がしますし
スタッフロールへの入り方などの演出には映画っぽい雰囲気も感じるんですよ。
なので『神と神』や『復活のF』とは逆のパターンで
TV放送の終了後に再編集して映画館での分割上映や総集編の公開、
みたいな劇場展開も見据えているのでは、と予想してみます。
何はともあれ今後もDB世界が広がっていきそうで何よりです。
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