アンドロメダ流国の攻撃が続く中、カムイの秘密を知った拓馬が出陣式で一計を案じる
アニメ『ゲッターロボ アーク』の第8話。
というわけで次々と襲い来る敵軍に疲弊しつつも
反撃作戦「ジュラ・デッド」に向けて盛り上がりを見せている今回の『アーク』。
アニメオリジナルの地上パートにかなりの部分を割いていた6~7話に比べると
今回はわりあい原作通りの展開が多かった感じがしましたね。
水中戦でカーンの活躍があったり
ゲッターザウルスにアークチームを助ける見せ場を作っていたりと細かな違いはありますが
ハン博士からカムイの秘密を聞き出してからの出陣式の流れはほぼそのままですし。
そして今回はストーリー部分での変更が少なかった代わりに
細かいところでキャラクターの掘り下げが行われた印象。
中でもゲッターザウルスチームはキャラ名やデザインの変更のほか、
「カムイの幼馴染み」「地リュウ一族※」という設定が加わったことで
限りなくモブに近かった漫画版と比べるとしっかり主要キャラとして定着しましたね。
(※アニメ本編では「俺たちの命が軽く見られている~」という台詞があるだけですが
公式サイトのキャラ紹介に地リュウ一族の若者という記載があります。)
地リュウ一族は「恐竜帝国の中で虐げられていた存在」という設定が
敵側のドラマを作る時に使いやすいこともあってか
ドラマCDやOVA、小説などのメディアミックスだとちょこちょこ出番がある感じです。
キャラデザの元ネタはこのあたりでしょうか。
ただ今回は全体的にセリフのトーンや作画が控えめだったこともあり
進行が淡々としているように感じられてしまったのが残念なところ。
拓馬がハン博士にカマをかけたり出陣式で粋な計らいをするこのあたりの展開は
アレとかアレとかの拉致事件が話題になっていた当時の世相と合わせて
ストーリーテラーとしての石川先生を感じられる大好きなところなんですが
漫画ではしっかりとメリハリがついていたのに
アニメでは流れのままダラダラやっちゃってる感じがしたんですね。
拓馬とバイスの喧嘩にハン博士がキレるシーンもカットされてしまいましたし
何て言うかもっと大仰な演出でやってほしいなあ、と思ってしまいます。
カムイの秘密を明かすシーンもなんかも
漫画の緊張感や迫力をもっと表現してほしかったですし。
そんなこんなでちょっと淡々とした大人しめな展開が多かった本話の中で
地上でのオリジナルパートとして目立っていたのが號と翔の再会。
黒い真ゲッターの正体はまだまだ謎のようですが
號が「ゲッターによって作り出されたかりそめの存在」みたいなことを匂わせていましたね。
原作では結局別れらしい別れをすることが出来なかった二人ですが
もしかしたらアニメではそのあたりをしっかり描いてくれるのかもしれません。
そして諸葛孔明(コーメイ)の襲来とともに次回に続く。
コーメイが拓馬たちに対して名乗りを上げていましたが
第3話で姿を見せたのはマクドナル(ド)だけだったので
言われてみればこれが初対面になるんですね。
あ、それと今回のアニメでザウルスのパイロット名が変更されたのは
漫画の「ゾル」だと転移装置の名前として登場した「ゾルド」と
混同してしまうからのような気がします。
他には第1話で戦った敵メカも漫画では「ゾルドXX」という名前があったのに
アニメでは名称が出てきませんでしたし
視聴者を混乱させそうな似た名前はあまり出したくない、みたいな
親切心によるものじゃないかなあ、と。