VIPRPG夏の陣2010作品を偉そうにレビューするよ!
今日で8月も終わりだけど夏の陣レビューはまだ3回目だよ!
まだまだ夏の暑さは終わりそうもないしゆっくり感想書いていくよ!
どうでもいいけど地方民だから「夏休みは8/31まで」にすごい違和感があるんだよ!


No.15 ファイアーエンブレムもしもの神~体験版~
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タイトルから分かるようにFEをインスパイアしたツクールXP製のSRPG。
体験版とは言ってもボリュームはあるしストーリーも区切りの良いところまで進む。
元ネタは未プレイだから比較は出来ないけどとにかく戦闘バランスが秀逸。
敵味方共にHPがさほど高くないからさくさく進むし
考え無しに突っ込むとすぐ死ぬけど考えればしっかり勝てる、という理想的な難易度。
〝みんなで戦ってる〟のをこうやって感じられるのはSLGならではだなあ。
ゴメスを壁にして遠距離攻撃おいしいです。
ユニットの向いてる方向が変わると本能的に後ろを取りたくなってしまうから
向きは正面固定でも良かったんじゃないだろうか。
あとFEよりシャイニングフォースのほうが好きです。


No.16 Falconeye
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ツクール製のゲーム…ではなくツクール200Xのためのピクチャ操作補助ツール。
クリップボード上にイベントデータを出力してツクールに貼り付け、といった操作感から
〝ピクチャ部分に特化したTkoolBridge〟といった印象。
ドラッグするだけで表示可能だからちょっとしたビューアとしても使えるし
やっぱり視覚的に分かるっていうのはありがたいなあ。
意味もなく手持ちのピクチャをぐりぐりと動かしてみたり。
こういう制作支援ソフトってエンドユーザー側としてはどこまでも我儘になれてしまうから
作者様には非常に申し訳ないんだけど
ムービーみたいに実際の動きを確認出来るプレビュー機能が欲しいかも、と言ってみる。


No.19 NightmareBusters -溺月-
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新人の討夢師〝アリア〟がスリープやバフォメットと共に悪夢<ナイトメア>と戦う中編RPG。
自作戦闘やポイントによる成長、スキルコーディネイトなど多くの独自システムがあり、
特に一定条件で発動する追撃は非常に強力で効果音も合わせて気持ちいい。
とは言え戦闘難易度は追撃の爽快感を感じる余裕もないくらいにシビア。
ほとんどの装備品に耐性と弱点が付加されており、ちょっと装備を間違えると
雑魚戦でも容赦なく吸収されたり無効化されたり反射されたり全滅したりする。
元ネタの一つにアトラスゲーがあるらしいけど
先制攻撃の凶悪さといい殺るか殺られるかの戦闘といい確かにアトラスゲー的なバランス。
ストーリーは予想よりも短く淡々と進んだ気がしたけど
少々の後味の悪さと共に各キャラの〝それから〟を考えさせるEDは
雰囲気が出ていていい感じ。
ランダムエンカウントでしかもエンカウント率がやや高い気がしたから
雪原マップはもうちょっと歩きやすくしても良かったんじゃないだろうか。


No.20 かレン~前編~
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心の病に冒されたヘレンが自らの過去とアレックスを求めてさまよう見るゲ(前編)。
タイトル画面からは想像出来ないくらいに本筋のストーリーはシリアスだが
全体に漂うのはやはりおかしいと言うかカオスというか変な雰囲気。
玄関でいきなり服が脱げる理由なんかは考えちゃいけないんだろう。
この作者様の作品はいつもキャラが無言で効果音やアニメでの演出が特徴的だけど
今回はキャラが普通に喋ってたからちょっと新鮮な気も。
次回予告だけは「うん、これはひどい」と素直に言わせて貰うことにしよう。


No.21 三馬鹿でもわかる変数講座
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「スイッチとは何か?」から始まり
最終的に横スクロールアクションの作成まで続く(現時点では途中まで)講座系ゲーム。
実際のツクールの画面をピクチャとして用いていており、
段階的に自作戦闘が出来上がっていくのが非常に分かりやすい。
更に講座内で作った自作戦闘やアクションを実際に動かせるのもいい感じ。
ただ自分のゲームが毎回デフォ戦+デフォメニューでやってるから
「変数=自作戦闘」という前提がちょっと気になったり。
アイテムを管理出来たり文字変数使えたりするのもすごいところだと思うんだよ!


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  夏の陣2010レビュー, VIPRPG祭りレビュー, RPGツクール

センターシティの連続誘拐事件は一応の解決をみたが、その犠牲は大きかった。
結果としてサイを傷付けてしまい、苦悩するジョーイ。
そんな彼の脳裏に浮かんだのは、かつて炭鉱内の火災事故において
身を挺して人々を救った父、ブライアンの姿であった。
父こそが真のヒーローだと信じるジョーイと、
「家族との約束一つ守れない男がヒーローの筈がない」とそれを一蹴するホリー。
二人の姉弟喧嘩は、ジョーイに〝ヒーローとは何か〟を改めて考えさせることになる…。

これまで断片的にしか出てこなかったジョーイの父を中心とする過去が明らかになり、
ジョーイがヒーローマンと共に戦うことを改めて決意する重要な話…なんだけど
正直「もうちょっと巧く見せられなかったのかなあ」と思う所がちらほらと。
特に
・ブライアンの死に様が画面上だと〝無駄死に〟にも思えてしまう
・夫の死後、二人の子供を育ててきた母親についての言及がほとんど無し
の二点は気になるところ。
せめて「誰か一人が犠牲にならないと起爆装置を作動させることが出来ない」
とかの演出がないと〝自己犠牲的なヒーロー〟としては弱いような気がするなあ。
前半が回想メインで進んでただけに
後半のリナの家出が取って付けたようなものに感じられてしまうのもちょっと残念。
恐らく話数の関係なんだろうけど
過去話で一話、ウィルとリナで一話まるまる使うような話でも良かったんじゃないだろうか。
それにしてもすっかり悟りを開いたウィルは格好いいなあ。こんな中学生いねえよ!

というわけで構成も含めてちょっと不満点が多く出てきちゃったけど
ジョーイの意思に呼応して生まれた「ヒーローマンの新しい力」や
ラストでデントン先生から告げられる〝決戦への予感〟など、次回への引きはほぼ完璧。
ここからはノンストップでクライマックスまでなだれ込みそうだし
これまでの謎が一気に解き明かされる推理パート含めて期待。

まだOP映像にしか出てきてない技が
超電磁スピン(仮)とストナーサンシャイン(仮)と二つもあるんだよなあ。
「新しい力」はそのどちらかなんだろうか。
そう言えばヒーローマンがハイパー化巨大化出来る設定もあったっけ。

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ROBOT魂 [SIDE HERO] ヒーローマン

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  アニメ・漫画, HEROMAN

人の頭脳を加えた時、本当にマジンガーZによる世界の破滅は食い止められるのか?
暴走したマジンガーによりもたらされる終焉、
全ての望みがZEROとなり、そしてループする世界。
気の遠くなる程の終末を見届けてきたミネルバXは、遂にある一つの世界へと辿り着いた。
兜甲児が自らの意思でマジンガーを駆り、
さやかやボス、そしてシローらと共にDr.ヘル率いる機械獣軍団と戦い続ける日常。
果たしてここは本当に「理想の、素晴らしい」世界なのか?
戸惑いつつも幸せを享受するミネルバXは、
やがてこの世界の真実、そして「マジン大戦」について知ることになる…。

「真マジンガー 衝撃! Z編」のサポート連載という形ながら、
アニメや他のマジンガーシリーズとは
全く異なるストーリーが展開する「真マジンガーZERO」の3巻。
無限ループする世界やエヴァンゲリオンの如く暴走し「増殖と吸収」を繰り返すZなど
(「エヴァ」が多々のダイナミック作品をオマージュしていることを考えると逆輸入か?)
これまでのマジンガーシリーズには無かったような世界観が魅力だけど
何より大きな違いは主人公「兜甲児」の位置付けだと想うんだよなあ。

永井豪氏による漫画版「マジンガーZ」の最初のページに
「君がもし人間以上の力を持ったら、その力をどう使う?」
というセリフがあるように、マジンガーZという物語は
「普通の少年が力を手に入れてしまう等身大の物語」であることが強調されている。
これは「マジンサーガ」や「Zマジンガー」などといった後の作品でもぶれておらず、
どの作品においてもあくまで兜甲児は
「ひょんなことから強大な力を手に入れた普通の少年」として描かれている。

けれども本作の甲児は違う。
素手で作業用ロボットを破壊したり暴走したマジンガーに強引に乗り込むなど
1巻から人間離れした力を持つことが示されており、
この3巻でそれが「差異次元からの干渉」であると明かされる。
「輪廻する世界」と「平行宇宙からの干渉を受けることが可能な兜甲児」。
間違いなくこの二つのキーワードは繋がっているであろうから
「兜甲児=普通の人間ではないこと」が本作の特徴であり肝の部分なんじゃないかなあ。
本巻のラストを見る感じまだまだ仕掛けがありそうで楽しみだわ。

それにしても「仮面ライダーSPIRITS」といい「偽書ゲッターロボダークネス」といい
最近は漫画の中で主題歌を使う演出が流行りなんだろうか。
この間始まった島本版Gガンも確かそうだったっけ。

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愛蔵版 真マジンガーZERO(1)

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  アニメ・漫画, ダイナミック系, 真マジンガーZERO

VIPRPG夏の陣2010作品を偉そうにレビューするよ!
このペースだと番号が後ろのほうの作者様ごめんなさいだよ!
紅白までに全作品完了を目標にゆっくりじっくりやっていく予定だよ!
週一で五作品くらいずつ感想書いていけば時期的にはぴったりだよね!


No.08 女兵士さん奮闘記外伝第二部 暗黒竜と光の戦士
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もうそろそろ終わりかと思ったら終わったのは序章だったり
ようやく大陸を制覇したと思ったらもう一つ広大なワールドマップが出てきたり
大ボスを倒したと思ったら「もうちょっと続くんじゃよ」と言われたりする超長編RPG。
ストーリーは外伝の第二部という位置付けながら
本筋である女兵士さんの謎や世界の秘密にも踏み込んでおり
(ただし本作ではほとんどの謎を残したまま。)
「本編」と「外伝」の違いって何なんだろうとほんの少し思ってもみたり。
それにしても作品ごとに全く異なる形の自作戦闘を引っさげてくるのがすごいなあ。
しかも今回は「世界樹の迷宮」風のスキルツリーまであるし。
作者様いわく「雑魚戦は通常攻撃のみでも大丈夫」らしいけど
それをするにはパロの実を常に99個携帯しての力押しが必要に感じた気も。
序盤に金が万単位で手に入る割にパロの実が異様に安いからこれが最適解なんだろうか。
「取得経験値が少ない+敵シンボルがガチで向かってくる」から
ちょっとばかり雑魚戦を強要させられてるようにも思ったけど
自分のゲームは毎回レベル上がりやすいって言われてるし
そこらへんは単なる感覚の違いかもしれないなあ。


No.09 もしも娘様軍魔道変 Return of Morutsu
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成長した娘様が活躍するパートと
グリーンサイ+ブラックバイソンが謎を解いてゆくパートが交互に入る二重視点AVG。
大真面目に作ればどこまでもシリアスになりそうなストーリーにも関わらず
あわびとか缶ビールとかがアクションするせいで見事なカオスっぷり。
ナスペディアシリーズもそうだけどシリアスとギャグのバランスが毎回毎回絶妙だなあ。
ちなみにナスペディアではジョジョ5部の奴がお気に入りだったり。
グリーンサイ+ブラックバイソンの推理パートでは
どうでもいいところを調べた時にも何かしらの反応が欲しかったかも。
会話のバリエーションが多かった分期待してたからちょっとがっかり。
おまけ部屋でカラテカが斜め移動したのが無性にツボに入った。


No.11 果てしなく欲望渦巻くこの街で
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エロリアが仮想空間に入り込んで悪事を暴いてゆくAVG。
メインシナリオだけを追っていけば30分ほどで終わってしまうけれど
エンディング後に「俺たちの戦いエロはこれからだ!」的な語が出てくることからも
本筋のストーリーより広大な街を回って各種のイベントを楽しむのが恐らく本編。
着ている服によって細かく変わるイベントやアイテムの収集要素など
「明確な目的がないゲーム」が好きな人には堪らないんだろうなあ。
ただ個人的には作品全体に漂う「明るくオープンなエロ」な雰囲気が苦手だったり。
エロティシズムの魅力っていうのは
「人間に必要不可欠な営みにも関わらず表沙汰にされることを忌避される」
という二律背反的な危うさにあると思うんだよなあ。
何が言いたいかというともっと心にくるような内面/泥沼的なエロが好きなんだよ!


No.13 ぷにえ様の言うとおりに参加する事に意義があるとは言わないけど
     タイトル思いつかないしふと閃いてしまったので性懲りも無くSS詐欺を
     働てしまったんだけど後悔はしていないよ! の巻
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王道長編RPGから最低限必要なもの以外を削っていったらどうなるか、的な作品。
広大なマップの陸海空を移動する展開なので雰囲気は抜群。
後半に何回か強制戦闘が入るけど
特殊技能に戦況を変えうるほどの効果があるわけじゃないし
アイテムの購入やレベル上げなどで味方側を強化+補助する余地も全く無いし
純粋なパワーバトルでこのバランスはかなりきつい気が。
せめて一戦ごとにセーブは欲しかった。
最後の設定大放出にはある種の心地よさすら感じてしまう。
DIABLO2はバージョン1.03の頃にやってたから今はもう別物なんだろうなあ。
ワールウインド最強伝説は終わったんだよ…。


No.14 新しいジャポニカ
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この作品はフィクションだよ!
この作品はフィクションだよ!
大事なことだから二回言ったよ!
架空の国(←ここ重要)「ジャポニカ」を守るために奮闘する者たちを描くRPG。
位置付けとしては恐らく「不謹慎ゲー」あるいは「ネタゲー」になるんだろうけれど
ネタにされている事件や政治問題が異様にリアルタイムで思わずノーコメントしたくなる。
マコ様やグリン+ナスカの設定を見るに
過去作と同じ世界観やキャラクターを使った別ストーリーっていうことになるのかな。
未完成ということで各キャラが顔見せ+立ち上がったところで終わってしまったけど
後編の全員集合+総力戦を楽しみに待つことにしよう。


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  夏の陣2010レビュー, VIPRPG祭りレビュー, RPGツクール

時間封鎖<スピン>から数十年─宇宙時間の数十億年─が過ぎた地球では、
火星からの来訪者であるワン・ンゴ・ウェンにより新たな局面が迎えられていた。
ジェイスンの計らいにより、ワンの専属医、そして親友となるタイラー。
ワンがもたらした技術を用い、〝仮定体〟との接触を図ろうとするジェイスン。
救いを求め新興宗教に走るが、それがただの幻想に過ぎないことを知るダイアン。
そんなタイラーたちを「スピンに呪縛された世代」と看破するジェイスンの父、E・D。
それぞれの思惑が渦巻く中、時間封鎖<スピン>は唐突に終わりを迎え、
地球は新時代に入ることとなる…。

先週感想を書いた上巻に続く「時間封鎖」の下巻。
上巻に続いて主人公タイラーの一人称で書かれていながら
時間封鎖<スピン>の時代を生きる者たちの群像劇としても楽しめる見事な構成力。
交互に描写されてきた過去と未来が一本の線になるクライマックスは
しんみりと、そして淡々としながらも新しい歴史が始まることを予感させる内容。
さすがにネタバレになるからこれ以上は言えないよ!
ブログの記事としては一週間空いちゃったけど実際は上下巻一気に読んでしまったから
これから上巻読む人は必ず下巻も手元に置いておこう。

というわけでタイラー、ジェイスン、ダイアンの三人の物語としてだけ見れば
本作は見事に完結しているわけだけど
SF小説として見るとまだまだ終わってない部分がまだまだあるんだよなあ。
政治闘争、宗教対立などの地球の混乱はまだまだ続きそうだし
何より時間封鎖<スピン>を起こした超存在〝仮定体〟の目的はいぜんとして謎のまま。
しかも後半では〝仮定体〟を生み出した更に上位の存在
(「幼年期の終り」におけるオーバーロードに対するオーバーマインドを彷彿させるような)
が宇宙の何処かにいるということまで仄めかしている。
本作は続編「無限記憶」そして完結編「Vortex」(邦題未定。2010年8月時点で未発表)
と続く全三部作の第一部だということが明言されているけれど
一体どこまで話が広がっていくのか楽しみで仕方ない。
続きを早く読みたいのは山々だけど尻すぼみになるほうがもっと嫌だから
ゆっくり待とうじっくり待とう。

ところで「時間封鎖」で検索すると
同名の18禁ゲームが同じくらいの割合で出てくるんだけど
確かあっちもSF要素を含んだオチだった気がするよ!

  

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  SF小説