「キャプテン・フューチャー」などのスペースオペラで有名なハミルトンの短編集。
印象に残ったのは
・反対進化
・審判の日
・審判のあとで
の三作品。

【反対進化】
表題作。いわゆる「価値観の逆転」の話。
ゼリー状をした地球外知的生命体、というのは
さすがに今の時代から見るとちょっと古いなあと感じるけど
起承転結がしっかりしてて読みやすい短編。
異形の者との接触の中で淡々と登場人物が死んでいったり
人間の進化が否定されて主人公が絶望するラストの展開が
妙に達観というかあっさりとしてるところは「クトゥルフ神話」的だなあと思ったり。
そういえばハミルトン氏はラブクラフトとも交流があったみたいだね。

【審判の日】
異文化の接触と交流を「破滅モノ」と絡めた一作。
解説文に「手塚作品や石ノ森作品を彷彿させる~」
といったことが書かれていたけどまさにそんな感じ。
どちらかと言えば手塚作品に近いかな。
石ノ森マンガだったら最後にもう一度ひっくり返して後味悪くしそうな気がする。
ビジュアル的には火の鳥太陽編のハリマとかが近そう。

【審判のあとで】
これも手塚作品を思い浮かべてしまった一作。
地球上の人類が滅亡してしまい、
宇宙船に残されたたった二人の人間の話ということで
手塚短編集「空気の底」みたいなやるせなさが作品全体に漂っている。
「2001年~」のような登場人物の息遣いが感じられる圧迫感もあり、
そうした全てのしがらみから解放されるラストは
ものすごく綺麗で空虚な感じ。
息を潜めながら一気に読むのがオススメ…かもしれない。

 

コメント (0) | トラックバック (0)

  SF小説

先日の話は畏れ多いとは思いながらもお断りさせて頂くことにする。
というのも「ファミ通.com無料ゲーム」様に掲載されているゲームは
コンパク入賞作品を含めて「何らかの売りがある」という共通点があり、
じゃあ自分のゲームのどういう所が中の人の目に留まったかというと、
恐らくそれは「ツクールDSで制作した作品のリメイクである」という所。
ただこれは現在もコンテストを開催するなど
ツクールDSに力を入れているエンターブレイン様へのアピールにはなっても
ゲーム部分以外のところで評価されているということになるしうんたらかんたら。

…というのを考えたり考えなかったりした上での結論。
あくまで自分の予想でしかないんだけど
「機神少女」がツクールDS作品のリメイクじゃなかったら
こういうメールは来なかったと思う。いやマジで。

つまり分かりやすく言うと
「紹介すべきいいゲームは他にもっとたくさんあるよ!」という話。
とは言えこれが縁で何か別の話とか来ないかな…などと
自分から断っておきながら
非常に皮算用的で失礼なことをどこかで考えてもいるのだった。まる。

コメント (0) | トラックバック (0)

  機神少女(ツクールVX/DS), RPGツクール

ファミ通.com無料ゲーム様より「機神少女(VX版)」の掲載依頼メールが来る。
たぶん「ツクールDSで作った作品のリメイク」という紹介文が
中の人の目に留まったからだと思われるんだけど
(ちょうどツクDSの第2回コンテストが始まったところだし。)
こっそりひっそり吉良吉影は静かに暮らしたい的にやってきた身としては
完全に寝耳に水の出来事で何かこういろんな意味で困惑中。
基本小心者でヘタレなので胃まで痛くなってきた。
というわけでこういうメールは出来るだけ早く返信しなきゃいけないんだろうけど
一晩ほど考えさせて頂くことにしよう。日の当たる場所こわい。

コメント (2) | トラックバック (0)

  機神少女(ツクールVX/DS), RPGツクール

謎の鳥「つくねちゃん」と30歳OLの「都さん」の日常を描いた四コマ漫画。
独身OLとペットとの二人(?)暮らしの生活というのは
竹書房や芳文社などの四コマ漫画ではよく見られるシチュエーションだけど
この「つくねちゃん+30」が変わっているのはこの二人(?)の関係。
動物が出てくる四コマは「気まぐれなペットに振り回される飼い主」
という構図が多いけど本作はそれが真逆になっている感じ。
実際に本編でも「泣いて馬謖を斬る」のようなネタを繰り出すような
猪突猛進にしてアグレッシブな都さんにつくねちゃんがツッコミをするパターンが多く、
「謎の鳥」という設定であるつくねちゃんが
結果として一番の常識人=読者視点になるのが面白いところ。
徹頭徹尾こういう視点で進んでいく四コマっていうのはあんまりないんじゃないだろうか。
たぶん「ひまじん」の主人公が理沙ちゃんだったら
こんなノリになるんだろうなあ、と思ったり。

どうでもいいけど表紙の何とも言えないポーズが妙にじわじわくる。
「結婚出来ない独身女性の決めポーズ」として改めて見ると今度は泣けてくる。

  

コメント (0) | トラックバック (0)

  四コマ漫画, アニメ・漫画

怖い外見や不器用で人見知りする性格のせいで周りからは「不良」という
レッテルを貼られてしまっている高校生、外村さんの日常を描く四コマ漫画。
口数が少ないために誤解されている女子高生、ということで
今年春にOVA化が予定されている四コマ漫画「森田さんは無口」と
よく比較されがちな本作だけど
森田さんは周りの人たちがみんな理解者であるのに対して
外村さんは一部の友人や肉親以外には誤解されたままというのが大きな違い。
そういう意味では正しく帯にあるように「ふびん萌え」になるんだよなあ。
個人的には見た目的にも内容的にも「森田さん」よりこっちの「外村さん」のほうが好き。

ところでまとめて読むと初期から結構絵柄変わってるねこれ。
「だんだん丸くなっていく外村さん」を描いてるから仕方ないのかもしれないけど
初期の頃の三白眼がどぎつい表情のほうが気に入ってたり。

  

コメント (0) | トラックバック (0)

  四コマ漫画, アニメ・漫画