HEROMAN(ヒーローマン) 漫画版 第3巻 感想
アニメが終わってもまだまだ続くヒーローマン漫画版の3巻が発売。
帯の「TVアニメまだまだ放送中!」というアオリ文
(隅に小さく「ディズニーXDにて」と書いてある)は
いろいろ誤解を招くと思うんだよ!
というわけでアニメ終了からしばらく経ってからの発売となった今回の3巻は
やや駆け足でTV版の第9話「アライブ」までが展開する内容。
アニメとの大きな違いは
・ウィルの活躍する場面が増えている
・〝タマ〟が完全にオミットされている
の二点だけど〝タマ〟を完全に削除したのは英断にして正解だったと思うなあ。
正直アニメじゃ存在意義がちょっと分からなかったし
〝タマ〟を世界中に散らばらせて世界規模の危機にしたせいで
その後のミナミ編が規模が小さく思えてしまったのは否めないところだし。
また、1~2巻でしっかりとジョーイとの信頼関係を築いたウィルが
副主人公の立ち位置をしっかりと果たしているのも漫画版の面白いところ。
仮面ライダー的に改造、洗脳されながらも逃げ出すところとか
ジョーイの力を認めようとしないニックに対してちゃんと反論するところなんかは
1~2巻で積み重ねてきた描写があってのものだなあ。
赤ん坊のリナの前で〝ヒーロー〟になることを決意する回想シーンは
たった2ページにもかかわらずかなり重要な部分な感じで大満足。
ただそのぶんサイやデントン先生の描写がかなりおざなりになってしまったり
(ほとんど活躍しないから二手に分かれた意味がないようにも思えてしまう)
ゴゴールとの決戦はほとんどアニメそのままだったりと
後半がやや盛り上がらなかったのは少し残念なところ。
3~4巻の2冊になってもいいからスクラッグ基地での戦いはもうちょっと
いろんなキャラにスポットを当てて群像劇的に見せて欲しかったなあ。
ニックにあそこまで言わせたからには
ヒーローマン=ヘイボがもともとニックのものだったところにも触れて欲しかったし。
とまあもうちょっと丁寧に描いて欲しいところもあったけど
ウィルが生きていることを信じてその帰りを待つジョーイやリナは
少年漫画的な前向きさでいい感じだし
アニメ以上にキャラ描写がしっかりしてるから
正直この3巻で完結でも構わないくらいなんだけど
そうはならずにドクターミナミやヒューズが登場し
予告でもホリーが姿を見せるなど4巻からは新章といった感じ。
やっぱりこのままだと完結までにあと数年はかかりそうだなあ。
とはいえ上にも書いたようにアニメではやや失速してしまった感があるミナミ編が
どうアレンジされるかは結構楽しみ。
1~2巻で「センターシティの住民であるジョーイ」をしっかり描いてきた分
逃亡劇に対する決意や想いもかなり変わってきそうな感じがするんだよなあ。
何はともあれじっくり次巻を待つことにしよう。今のペースだと初夏ころかなあ。
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