「サイボーグ009 conclusion GOD’S WAR 第17話」 感想
ジョーを主人公とするエピソード「女神の陰謀」の中編となる
「サイボーグ009完結編」の漫画版第17話が更新。
今回は小説の中巻、P390からP423までの漫画化。
初の3部作エピソードということで細かい描写の追加や
001~008の回想シーンでの登場がないかなあ、とちょっと期待していたんだけど
やっぱり小説版に忠実な展開、といった感じ。
小説ではちゃんと説明されていた「ジョーを助けたイワンが泣いている理由」など
漫画だとどうしても文章で説明出来ない部分もあって
そのあたりはちょっと分かりにくくなっちゃってるかなあ、と。
また「眼球が血の霧となって消失した」のような
小説版のエグい描写も忠実に再現されているんだけど
早瀬マサト氏もシュガー佐藤氏もどちらかと言えば丸っこい絵柄で描いているせいで
なんかこう迫力がないというかしっくり来ない感じ。
激昂する翡巫女の表情や血が噴き上がるシーンなんかは
正直ギャグに片足突っ込んでしまっているんじゃないだろうか。
小説の下巻はどんどんそういう血みどろの雰囲気になっていくわけだけど
今の絵柄でストーリーにノっていけるかがちょっと不安。
やっぱり「神々との闘い編」あたりの細い線+頭身高めの絵柄で読みたかったなあ、と。
そして次回は7/19日更新で009編の後編が掲載。
小説のページ数だと009編は残り4~5Pしかないんだけどどうなるんだろう。
意識加速の描写や戦闘シーンを膨らませるのか、001~008を登場させるのか、
それとも石ノ森パートを入れてくるのか
どういう構成になるのかが気になるところ。
VIPRPG 2013GW祭り 作品感想 その11
VIPRPG2013GW祭り作品を偉そうにレビューするよ!
マイペースでやってきた祭りレビューも今回で最終回だよ!
参加された皆さんや管理人様はお疲れ様なんだよ!
ありがとうGW祭り2013! さようならGW祭り2013なんだよ!
No.04 Every Little kusoge
数十秒で終わる一発ネタ見るゲの詰め合わせ作品。
一つ一つは短いものの畳み掛けるようなテンポの良さと勢いがあり
ついつい繰り返し観てしまう中毒性がある一作。
メッセージウインドウの使い方は普通に上手いと思った。
タイトル画面のファンファーレには得体の知れない達成感があるね。
No.05 船を掘る
ゴメスがマップ上のあらゆる穴を捜して埋めてゆくミニゲーム……は
チュートリアルのみでエターなってしまっており
代わりに一発ネタの見るゲが収録されている作品。
「マップ上の大小さまざまな穴を捜す」というのはかなり斬新で
隠された穴を見つける探索ゲーのような面白さがあると思うので
エターなってしまったのがもったいない気も。
おまけの見るゲは確かにタイトル通りの作品だった。
No.16 偽題:ストレンジソルジャー
「No.11 新約PRECIOUS ~竜の勇者と骸骨の王様~」同様に
2007年夏の陣作品「PRECIOUS」をリメイクした中編見るゲ。
No.11作品がピクチャや遠景を多用してビジュアル面に力を入れていたのに対して
こちらは主人公ショウの一人称で語る形になっており
文章面に力を入れたリメイクといった感じ。
ただストーリーが中盤からナイ軍の状況を描いたりと群像劇的になっていくために
一人称視点に無理が出てきてダイジェストみたいになってしまっているのが残念なところ。
オリジナル版と比べるとショウのノリが妙がよくなっているというか
HIPHOPへの謎のこだわりが感じられた。
No.17 独白◆幻肢痛と薔薇に心捧ぐ
箱庭的な施設の中で育てられる兄弟たちを
主人公[9番]の手記という形で描いた中編見るゲ。
一部の会話や演出を除いてピクチャによる文章表示がされており、
一画面に表示される文章量がデフォルトより多いため
キャラの内面に踏み込んだ長文ながら全体の流れが把握しやすく
バックログなども完備されているのが嬉しいところ。
自分と同じ姿をした兄弟がだんだんと減っていく暗澹とした雰囲気や
狂気を孕んだ世界観がリアルなせいでファンタジー的な設定がそぐわないというか
微妙に違和感を覚える部分があったりするような気も。
個人的には「ヒールでもかけて~」のくだりにすごい違和感があったり。
No.18 ksg e^iπ+1個詰め合わせセット
タイトルからしてものすごい出オチ臭のする詰め合わせ(?)作品。
安価のコンビネーションや紹介ページのスクリーンショットなど
一連の流れも含めて一つのエンターテイメントとして完成してる感じ。
メニュー画面の背景がちゃんと動いていたりと地味に演出が細かかったりする。
詰め合わせとは一体……うごごご
長谷川裕一 「機動戦士クロスボーンガンダム ゴースト 4巻」 感想
ついに〝ファントム〟がその力を発現させた
「機動戦士クロスボーンガンダム ゴースト」の4巻が発売。
何と言っても今回の見所は〝ファントム〟の大活躍。
全身にIフィールドの鎧をまとっているという尖った性能や
機体の強制冷却を必要とする未完成とも言える部分、
ビームシールドを斬り裂くフレイムソードを主武装とする接近戦特化なところなど
木星製のMSでありながらしっかりと
「クロスボーンガンダム(特にX3)」の血脈を受け継いでいるのが嬉しいところ。
また今回は主人公フォント君の活躍も目立っており
ギゾ中将に高らかに宣戦布告をして海賊軍に正式に加入、
更にとっさの機転でヴェスバーを分散させたりジャックと個人的に交渉するなど
今回の事件を経てしっかりと成長している感じ。
それにしてもジャックがどんどん重要キャラになっていくなあこれ。
彼の動向が読んでいて一番面白いところでもあるし
フォント、カーティスに次ぐ第3の主人公的な立ち位置にいるんじゃないだろうか。
そして次回以降は舞台が地球、ジャブローへと移っていきそうな感じ。
無印「クロスボーン」や「鋼鉄の7人」でも地球での戦いはあったけど局地戦だったし
「ゴースト」での地球での戦闘がどんな形で描かれるのか、
またガンダムシリーズにおいて要衝であったジャブローが
Vガンの時代にはどうなっているのかなども気になるところ。
もしかしたら1stやΖの時代のMSが残っていて
フォント君のMSの知識が役に立つ場面なんかも出てくるのかなあ、と。
永井豪/高遠るい 「デビルマンG 3巻」 感想
美樹ちゃんのデビルマン化によって
真のストーリーが動き出した「デビルマンG」の3巻が発売。
21世紀に蘇った完全新作デビルマン、という触れ込みだった本作、
正直1~2巻はデビルマンのパロディをやりたいのか
現代風のリメイクをやりたいのか
それともアニメ版の漫画化をやりたいのか
「面白いんだけどなんか方向性が掴めない」部分が結構あったんだけど、
今回で「誕生篇」「シレーヌ篇」「ジンメン篇」を《一種の通過儀礼》として消化し
更にニクスとの戦いの中で原作版のラストシーンを
ある意味茶番のような形で挿入したことで
やっと「ここから先は誰も知らないストーリーが始まる」的な感じになってくれた雰囲気。
まさにハッピーバースデーデビルマン!
ここまでは長いプロローグだったんだねこれ!
まさか実写版ネタまで持ってくるとは思わなかったよ!
また「デビルマンレディー」や「AMON」を踏襲したデザインの黒シレーヌ=ツバサが
最後の最後まで話を掻き回しそうな立ち位置になっていたり
今までの派生作品でも皆無だった「明(アモン)と美樹ちゃんの真の意味での共闘」が
どんな形になっていくのかも楽しみなところ。
しかし今回巻末に各キャラのデザイン画が載ってるけど本編とけっこう違うねこれ。
デザイン画は高遠るい氏の絵柄そのままで描かれてるのに対して
本編では永井豪氏の画に近づけようとしている感じ。
1巻の感想でも書いたけど
無理に永井豪デザインを意識しなくてもいいんじゃないかなあ、と少し思ったり。
下手に似せようとして中途半端になるより
デザイン画そのままのほうが好きだわ自分。