新たな力を得たサイボーグ戦士たちの反撃が始まった
「サイボーグ009完結編」の漫画版第23話が更新。
今回のサブタイトルは「~新宿牙城~」。
小説の後書きによれば「新宿の高層ビル街に、蜘蛛の巣状の神の牙城」というメモが
構想ノートにあったらしいから恐らくそこから取ったものだろうなあ、と。

そんなわけで今回は小説版のP91~P113までを漫画化。
絶望から一転しての大反撃ということで見せ場だと意識しているのか
普段よりも細かくビル街や無数の邪鬼たちが描かれており
特に最初の数ページはかなり描き込まれている感じ。

それだけにこのあたりの戦闘シーンはもっとじっくり読みたかったというか
正直今回の話はじっくり2話かけてやってもよかった気がするなあ。
なんかこの漫画版って全編同じペースで淡々と進んじゃってるんだよね。
せっかくの新しい力のお披露目なんだしもうちょっとメリハリが欲しいところ。

中でもジェロニモとピュンマの2人なんか戦うシーンが皆無で
新しい能力をセリフで説明するだけになってるのはさすがにどうかと思うわ。
っていうか小説で地の文だったところを全部キャラに喋らせてるせいで
32~33Pの皆の会話がものすごい説明口調になってるし。
せっかく絵で見せられる漫画なのに勿体ないなあ。
特にピュンマの不自然すぎる長セリフは何とかならなかったんだろうか。
あと最終ページのハインリヒの笑顔が妙にジワジワ来る。何だこの爽やかな顔。

そして前半クライマックスの新宿決戦に向けて盛り上がるところで次回に続く。
このペースで行くと次回は超巨大モアイが登場するんだろうけど
ここらで一発ドカンとボスキャラっぽいところを見せてほしいなあ。
邪鬼や鰐モドキたちとの戦いが微妙にチマチマした感じになっちゃってるし。

ところで今回から新コスチュームになってるはずなんだけど全く言及してないね。
まあ白黒ページじゃ色の違いも分からないし別にいいか。

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  アニメ・漫画, サイボーグ009

昨年の「改訂版デビルマン」から始まった
永井豪名作シリーズの最新作として「改訂版マジンガーZ」が刊行開始。
一連の刊行はデビルマン&マジンガー40周年企画という側面もあったし
満を持して元祖マジンガーが登場といった感じがするね。

そんなわけでデビルマン以来の「改訂版」を冠している今回の改訂版マジンガー、
帯に「ほぼ全てのマジンガーZが描き直し済み!」とあるように
マジンガーや甲児の顔を中心に全編に亘って細かい加筆修正がされており
「改訂版デビルマン」によく似た改稿といった雰囲気。
確かにマジンガーの顔はほぼ全てのコマで描き直されてるねこれ。
初期はデザインが安定してなかったのがしっかりと統一感のあるものに変わった感じ。
所々に「頭をZマジンガーにすげ替えたようにしか見えない」コマがあるのはご愛敬かな。

またラストの1ページやマジンガー発進時の見開きなど
完全描き下ろしの新作ページも10ページ弱とわずかながら存在。
あしゅらに啖呵を切るマジンガー(in甲児)なんかは結構好きなんだけど
新作ページが少ないのは正直物足りないというか
もっと大胆に追加してほしかったような気もするなあ。
「マジンガーZ」はオリジナルverが現行文庫版で簡単に手に入るし比較という意味でも。

そんなわけで今回は「にせマジンガー編」までが収録されているけれど
気になるのはラスト近辺の構成がどうなるのかという点。
「マジンガーZ」は「デビルマン」以上に単行本ごとの修正や変更点が多いし
特にマジンガー軍団~バードス島出撃~ゴードン戦は
掲載誌の変更や「グレート」との兼ね合いもあって複数のバージョンがあるから
今回の「改訂版」がどうなるのか楽しみなところ。

   

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  ダイナミック系

最終章も4話目となる「サイボーグ009完結編」の漫画版第22話が更新。

今回は小説下巻のP67~P90にあたるストーリーが展開。
サブタイトル通りのサイボーグ戦士たちの敗北から再改造の悲しみ、
そして「新しい力」による反撃の兆しなど
前回までと比べるとハイテンポで話が進んでいった印象。

ただそれだけにいつも以上にダイジェストっぽくなってしまっており
特に「敗北する各国の軍隊」「邪鬼たちに蹂躙され、孤立する日本」を
2~3ページで一気にやってしまったせいで
単なる「怪獣軍団大暴れ」にしか見えないのが何とも。
小説では情報網が謎の力で遮断されたり近代兵器が無効化されたりと
それなりに「神の力」っぽいものが描かれていたんだけどなあ。
ジョー編にあったような政治家たちの反応や焦燥なんかも入れてくれれば
もうちょっと絶望感が出せたんじゃないかな。

また文章で状況や内面を細かく説明できる小説との違いもあってか
かなり直接的で素直な表現がされていたのも今回の特徴。
例えば「千切れかけ、皮一枚で繋がっていた」(小説下巻:P69)ジョーの腕が
完全に失われている状態で描かれていたり
「まるで音が聞こえそうなくらい機械的な物」(小説下巻:P82)である
フランソワーズの目から実際に機械音が出ているのが分かりやすい違い。

あと画で表現するのが難しいからカットされたんだろうけど
ジョーの顎が砕かれているところにはちゃんと言及してほしかったかも。
「サイボーグ戦士たちの能力がピンポイントで攻撃されている」
象徴とも言えるところだったんだし。

そんなこんなで見開きのカラーページと共に今回は終了。
この全員集合ページはそのまま単行本のピンナップなんかに使われそうな気もするね。

そして単行本の3巻も来月発売が決定。Amazonの紹介ページなどには
「連載時のカラーページも完全再現」って書いてあるけど
カラーページなんてそんなにあったっけ。
ジョー編のモアイ(『神々との闘い編』からの引用部分)くらいしか思い浮かばないや。

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  アニメ・漫画, サイボーグ009

「真マジンガーZERO」の第2部となる「~VS暗黒大将軍」の単行本第2巻が発売。
2巻の表紙は鉄也&ジュンのコンビとグレートマジンガー。
表紙にZが登場してないのは何気に今回が初めてじゃないかな。

今回は第7話「悪断つ剣と偉大な勇者」までを収録ということで
ストーリー的には光子力研究所の危機や次々と倒れていく仲間たちの描写が大部分。
「敵の襲撃による大ピンチ」というのはDr.ヘルとの戦いの時も同じだったけれど
Dr.ヘルはどこかギャグ的な部分と残虐な部分を同居させていたのに対して
戦闘獣たちはとにかく非人道的に目的を達成しようとしており
人間に対する意識の違いがそのまま現れている感じ。

またボスのセリフ「俺たちは死なない、そういう風に~」はメタ的なものでありながら
「これまでとは違う新たな世界が始まっている」ことを予期させていて
かなり好きなところ。

そして本巻ラストでついに登場したグレートマジンガー。
個人的に嬉しかったのが「マッシブ体型+頭部の横幅がかなり大きい」という
アニメ「グレートマジンガー」の初期デザインや
「真マジンガー 衝撃!Z編」での設定に準じた姿になっているところ。
「~ZERO」はストーリー的には完全に別モノだけど
アニメ「真マジンガー」はロボットアクションが少なめなのが不満だっただけに
同系統デザインのマジンガーが大暴れしてくれるのはやっぱりワクワクするね。

そんなこんなで次回以降のグレートの活躍が楽しみな本作、
雑誌連載ではZの魔神化なども含めてストーリーが大きく動いているみたいだし
プロローグで語られた「大きな矛盾」なんかも含めて
どう話が転がっていくのかが楽しみだわ。

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愛蔵版 真マジンガーZERO(1)

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  アニメ・漫画, ダイナミック系, 真マジンガーZERO

最終章も3話目となる「サイボーグ009完結編」の第21話が更新。

今回のサブタイトルは「~空と海の邪鬼~」ということで
前回のジェットに引き続いてジョーたちが邪鬼たちに敗北する
小説下巻のP42~P66にあたる部分が展開。

このあたりは小説だとかなりエグいシーンの連続だったんだけど
漫画版はどこかコミカルな絵柄や丸っこくデザインされた邪鬼たちのせいで
凄惨な内容にも関わらずどうにも暢気な雰囲気になってしまっているのがなんとも。
やっぱりこの漫画版の絵柄完結編に合ってないよ……。

あと個人的に邪鬼たちは「裸体で褌」「トンボの翅」(小説下巻44P)じゃなくて
平成版アニメ「Conclusion God’s War~序章~」準拠のデザインがよかったなあ。
あっちの蝙蝠や悪魔っぽい羽のほうが似合ってた気がするわ。

そんなこんなで最終章も3話目となりページ数もここまでで約100P。
ちょうど単行本1/2冊分になる分量だけど
ページ数の割にあんまり進んでる気がしないなあ。
1話ずつ更新だから気にならないけど
まとめて読むと緩急の無さが気になっちゃうかもしれんねこれ。

しかし今回の漫画版って本当に小説版を丁寧になぞってるね。
「うえあおおお!」みたいな独特の悲鳴(小説下巻54P)まで
そのまま再現してるのを見るとつくづくそう思うわ。

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  アニメ・漫画, サイボーグ009