牛木義隆 「夢喰いメリー 12巻」 感想

エルクレスとの戦いが終わってもまだまだ続きそうな感じの
『夢喰いメリー』の単行本12巻が発売。

今回はヒーロー然とした後輩、雛桔蓮と
創作に悩める少女、柊杏莉が新キャラとして登場。
今までにいなかったタイプのキャラを一気に2人も増やしたことで
新展開に入ったことを読者に上手く印象づけている感じ。
痛いところを突かれた杏莉の悩みに夢路が共感する部分なんかは
死に設定になっていた文芸部設定が久々に生きてきたところなんじゃないかな。

ストーリー的には「エルクレスの残党狩り」という地味な部分もあるけれど
暗躍する白儀くんや夢路の腕の痛みなどのシーンがちらほらと挿入され
次回以降への引きとなっているのが気になるところ。
特にラスト1Pで描かれた絵馬で示された
「全ての夢が叶う世界」が孕んでいる矛盾
(世界征服に対する世界平和や、
 一人が合格すればその代わりに不合格になる人が一人いるという現実)
というのは今後のテーマの1つになっていくんだろうなあ、と。

というわけでいつの間にか『きららフォワード』の中でも最古参となったメリーさん。
今回は「夢を守るため夢魔と戦う」という原点回帰っぽいところもあったけど
新キャラの顔見せも終わったし
次回以降は大きく話が動いていくのかな。

 

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