「ゲゲゲの鬼太郎」第5期アニメシリーズの劇場版として上映された
映画「劇場版 ゲゲゲの鬼太郎 日本爆裂!!」を今さらながらに視聴。
TV版はちょこちょこ観てたんだけど劇場版はそう言えば未見だったなあ……。
……と軽い気持ちで観てみたんだけど何だこれすげえ! 超面白え!
もっと早く観ておけばよかった! 大後悔! 5年前に戻りたい!
プレミア価格で単行本揃えたら「ゲゲゲの女房」効果で全部復刊された苦い記憶が蘇る!
どうでもいいけどPS2の鬼太郎SLGはウインキーソフトの最高傑作だと思う。
そんなわけで映画「~日本爆裂」、見所を上げればきりがないんだけど
やっぱり近年の映画らしいハイクオリティな作画と
全員集合のお祭り騒ぎ、集大成的な雰囲気のワクワク感が何よりの魅力。
本筋とは関係ない海外の妖怪たちもしっかり登場してくれたし。
鬼太郎を叱咤激励したりベアード様に勝ち誇ったりと
ぬらりひょんの超ツンデレっぷりがたまらんね。
またバトルアニメとしての性格も強かった第5期だけに
全編に散りばめられたアクションはどれもこれも大迫力。
大逆転のカタルシスを味わえる鏡爺戦からヤトノカミ(復活前)との一騎打ち、
そして復活したヤトノカミとの空中戦までグリグリ動く戦闘シーンが満載。
四十七士や地獄の鍵といった5期アニメのオリジナル要素も出し惜しみ無しで
まさに映画に相応しい大スケールの総力戦。
そして90分映画とは思えないほどの密度の濃いストーリーも魅力。
特に華を孤立させるための大がかりにして回りくどいトリックが明かされたり
ねずみ男が鬼太郎を復活させるために一芝居打ったりする中盤の構成は見事の一言。
敵も味方も視聴者をも翻弄するねずみ男は本作の影の主役だねこれ。
敵味方キャラが複雑に絡む展開と分かりやすい正統派のストーリーは
脚本/監修を務めた三条陸/京極夏彦両氏の作風が絶妙なバランスになってる感じ。
そして忘れちゃいけないのが導入部の鬼太郎アニメ40周年記念映像。
何だこの超豪華メンバー! 歴代鬼太郎の勢揃いとか鳥肌立ちまくり!
4期の決めゼリフ「君の後ろに黒い影」が出てきたりとまさに感動モノ。ああ懐かしい。
「すごいメンバーで気後れしちゃって…」は高山みなみさんの本音なんじゃないかな。
やっぱりねずみ男の色は3期が一番しっくり来るなあ。
ただ一つ気になったのが鬼太郎と本作のヒロイン、華の関係。
どうも鬼太郎が華に入れ込みすぎのような気がするんだよねこれ。
悪人である強盗たちを半ば見捨てることで
「あくまでも中立の立場である鬼太郎」を表現していただけに
「特定の人間に肩入れする鬼太郎」はちょっと違うかなあ、と思ってしまったり。
結果としてネコ娘がかなり割を食った感じになっちゃってるし。
それにしても女性キャラがことごとくエロすぎるんですがいいんでしょうかこれ。
……あ、よく考えたらTV版もエロかったわ。
ネコ娘セレクションDVDなんて出すスタッフは間違いなく確信犯。