永井豪 「デビルマンサーガ 第5話 感想」
陰謀渦巻くパーティの中で主人公、不動勇希の困惑と苦悩が描かれる
「デビルマンサーガ」の第5話。
今回のストーリーの中心は自分の意思とは裏腹に
軍事開発に巻き込まれていく勇希が必死にそれを否定しようとするところ。
続々と登場する新キャラの中に日本人が混じっている、というのが
いい感じの皮肉になっていて上手い演出だね。
ただちょっと展開がゆっくりというか
勇希があまりにも軍事産業に拒否反応を示しすぎているせいで
ストーリー全体にブレーキがかかってしまっているような気も。
永井豪氏は以前にエッセイで
「不動ジュンが真面目すぎて『レディー』の序盤は話を大胆に動かせなかった」
みたいなことを書いていたけれど
本作の勇希からもそれに近いような雰囲気を感じるなあ、と。
また次々と登場する兵器群がどれもこれも個性的で
運用法なども含めてしっかりとデザインされているのが個人的に気になるところ。
「魔王ダンテ(平成版)」では超能力兵器と融合してダンテたちが誕生していたし
本作のこれらの兵器もただの使い捨てではなく
ストーリー的に大きな役割を果たすんじゃないだろうか。
そして今回の最後のページでは本作のサタンと大きな関わりがあるであろう
「竜アスカ」が勇希の知り合いとして登場。
アモン、シレーヌ、そしてサタンと
ここでようやくデビルマン作品には欠かせない役者が全員揃った感じだね。
しかしアスカまで女性になると美紀ちゃんの影が更に薄くなるなあ。
『レディー』のアスカ蘭の二番煎じ的な印象も強いし。
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