映画 『ドラゴンボールZ 復活の「F」』 感想

というわけで観てきました映画ドラゴンボールZ『復活のF』。
映画は上映期間ギリギリにスッカスカの館内で観るのが好きなんですが
今回は入場者特典で鳥山明書き下ろし脚本「ドラゴンボール巻『F』」が
貰えるということで早々に映画館へ。
いやーハマってるわー。まんまと特典商法にハマってるわー。

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『帰ってきた孫悟空と仲間たち』『神と神』などの近年の新作は
「あのドラゴンボールが戻ってきたぞ!」みたいな感じで
オールキャストのお祭り、という性格が強かったけれど
今回の『復活のF』は登場キャラをかなり絞ったバトル展開に特化しており
かつての東映アニメフェア作品に近い雰囲気になっていた印象。
ナメック星編でほぼ傍観者だったヤムチャや餃子はともかくとして
フリーザとの因縁を考えるとトランクスや悟天の出番は欲しかったなあ、と。

そしてバトルアクションがメインの映画ということで
フリーザ軍1000人とZ戦士たちとの集団バトルは迫力満点の展開。
ドラゴンボールでこういう集団戦はあまり無かったし
とにかく1シーンの情報量が多いから何度でも観たくなるところだね。

また予想外に嬉しかったのが『銀河パトロール ジャコ』のジャコの出番が多く
戦闘面でもトリッキーな戦い方で魅せてくれていたところ。
立ち位置的に一人だけ浮いたゲストキャラになりがちな彼が
しっかりとドラゴンボール世界のキャラとして違和感なく溶け込んでいるのは
脚本:鳥山明ならではだね。
ほんまクリリンさんのコミュ力は五臓六腑に染み渡るわー。

しかし悟飯、クリリン、ピッコロ、天津飯、亀仙人、ジャコというのは
微妙に理解に苦しむメンバー選出だなあ。
よく考えると悟飯以外全員ハゲじゃないか! かのナッパ戦を思い出すハゲ祭り。
鳥山先生の「作画が楽」という無意識がそうさせたのか?

そんなこんなで前半は楽しめたんだけど
悟空たちが到着してからの後半は所々にチャチャが入る展開が引っかかるというか
状況のシリアスさと鳥山脚本が噛み合っておらず
いまいちストーリーに乗り切れなかったという印象。
特に今回のフリーザ様は「真面目にトレーニングをして強くなった」という
まるで善玉側のような設定だったために
「チートな敵を主人公たちが正々堂々と倒す!」的な
カタルシスを感じる余地が全く無かったのが問題じゃないかなあ、と。
しかし戦闘力130万っていうのはどこから出てきた数字なんだろうか……。
戦闘力に言及したのはファンサービスのつもりなのかもしれないけど
せっかく『神と神』で気で計れない強さを提示したんだから
その設定を活かしたままにして欲しかったなあ。

また導入部のピラフ一味とのやり取りやウイスとの修行シーンに
かなりの尺を割いていたのに対して
終盤の流れがかなり唐突であっさりしていたのも気になるところ。
上映時間も映画としては短めだし
『神と神』同様にディレクターズカット商法がありそうだねこれ。うーん。

というわけで個人的には『神と神』のほうが統一感のある雰囲気で好きなんだけど
とにかく最新の作画でフリーザ様が復活したというだけで満足してしまった部分も。
つまらなくはないよ! むしろ面白いよ! でも『神と神』のほうが好きだよ!
そんな感じ。

あ、あといろいろ言われているももいろクローバーZによるED。
ぶっちゃけ曲としては好きじゃないんだけど
何でもかんでも「DB=チャラヘッチャラ」な風潮には正直嫌気が差していたので
新曲を持ってきてくれた、というだけで評価したいです。はい。

前作『神と神』の感想はこちら

   

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