長谷川裕一 「機動戦士クロスボーンガンダム ゴースト 9巻」 感想

鋼鉄のパン屋=シーブックとの交流によるフォントの心の変化が語られる
『機動戦士クロスボーンガンダム ゴースト』の単行本9巻が発売。

今回の見所は何と言ってもついに再登場を果たしたシーブックの大活躍。
ブランド・マーカーを使っての「飛び降りろ! コクピットを潰すぞ!」という
無印第1話と同じセリフが飛び出したりと
既に旧式MSとなっているクロスボーンガンダムを駆っての大立ち回りは
シリーズのファンなら思わずニヤリとしてしまうところだね。
セシリーがちゃんと「アノーさん」と呼ばれているのにも何だか嬉しくなったり。
しかしオウムのハロはまだ生きてたのか……。
それにしてもシーブックもセシリーもすごい若いなあ。
年齢的にはもう50歳近いはずなんだけど全くそう見えないわ。

そして後半は最終決戦に向けて敵味方それぞれの決意と思惑が語られる展開。
「今回の仕事が最後」「学校に通うのもいいな」「仕送りしている妹がいる」と
次々とフラグを立てていくジャックやトビアの口調で決意を語るカーティス、
外惑星の素材によって銀色になったファントムなどが気になるけれど
中でも本作のラスボスとなるであろうキゾ中将+トモエが
「人類が絶滅しても構わない」と言っているのが引っかかったところ。

これまでのシリーズのラスボスは
・自分の手で地球を汚染することに拘り続けたドゥガチ
・自分たちが正しいことを証明するためにレーザーの連射を命じたカリスト
と最後の最後で人間であることを捨てきれずに戦局を見誤るような感じだったけど
この二人はそのあたりが感じられないというか
ナチュラルに(フォントの言い方を借りれば理性的に)
人類滅亡というのを一つ選択肢として自然に受け入れてしまっている印象。

今回のフォントの描写なんかを見ても
本作では「理性」というのが一つのキーワードになっている感じだし
このあたりが最終決戦に繋がっていくんじゃないかなあ、と。

  

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