「世界樹の迷宮II」に続いてコミックREXで連載されている「III」の単行本が発売。
「世界樹」シリーズ自体が決まった主人公がいないゲームということで
今回も他のメディアミックス作品と同じくストーリーはオリジナル。
主人公がプリンセス♀というのはゲームの箱画や人気を考えれば順当なんだろうけど
自分は使ってなかったからちょっと違和感があったり。

で、今回の漫画は効果線を多用したりスキル名をテロップ風に出したりと
「II」の漫画よりも勢いやアクションを重視した絵柄な感じ。
ところどころのコマの構図とかには格好いいところがいくつもあるし
完全にツッコミ+いじられキャラになっているパイレーツのホークや
ビーストマスターのカザンが仲間になるところのドタバタな雰囲気とかは
かなり好きなんだけど
第1話の海賊たちみたいなモブキャラが多いせいか
一人一人の描き込みがちょっとおざなりになってしまっているのがやや残念。

そしてゲーム版をプレイしていないと分からない用語(深都とか海都とか)が
何の説明もなしにぽんぽん出てくるのも少し気になるところ。
購入層はまず間違いなく世界樹ファン(自分も含めて)だろうし
作者の六堂秀哉氏も「世界樹」プレイヤーと言うことで
そのあたりを特に疑問に思わずに描いちゃったんだろうけど
一本の漫画作品として見るとこういう説明不足はどうなんだろうと思ったり。
「II」の漫画も作品テーマ的に2~3層あたりで終わってちょうど良かったし
「主人公セリアの兄を追う話」を肝にするなら
あんまり迷宮の深くまで潜る必要もない気がするんだよなあ。
特に「III」は3層から大きな分岐があることだし。

とまあ「II」の漫画版が個人的にかなり良かったから
どうしても比較してしまう部分があるんだけど
まだ下巻が残っているのでまずは完結してから、という感じ。
上で書いたような不満点が下巻で見事に解消+自分の早とちりだったら
全力で謝ることにしよう。


下巻の感想はこちら


一部キャラがゲスト出演しているドラマCD
「世界樹の迷宮III 絶海の優姫」の感想記事はこちら

   

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  世界樹の迷宮, アニメ・漫画, ゲーム

Amazonを見てて気付いたけど
どうやら「伝説巨神イデオン」の劇場版BDが出るらしい。

いやあ大好きなんだよなあイデオン劇場版。
いまだに自分の中では富野アニメの最高傑作。三ヶ月に一回は今でも見るね。
どのくらい好きかって言うと中学時代に月1000円の小遣いを約一年貯めて
古本屋で記録全集全5巻を10000円でセット購入したくらい。

 20110123.jpg

というわけで当然DVDも持ってるんだけどうーんどうしようBD。
イデオンには自分みたいな熱狂的ファンが多いみたいだから
今までの例を見てもすぐプレミア化して手に入りにくくなりそうだし。

やっぱりチャプター分けがどうなってるかが決め手かな。
良画質だったDVDでの唯一の不満が全く分けられてないチャプターだったし
ここはぜひ改善して欲しいところ。
せめて発動篇の
・巨大彗星をイデオンガンで撃つ~シェリルの死
・カーシャの「みんな星になってしまえ」から続く戦闘シーン
・コスモの「嘘だろベスさん」からの戦闘シーン
・ガンドロワ直撃後のワンポイント攻撃(汗を流すコスモのアップから)
・ラストのカンタータ・オルビス
くらいはすぐに観られるようにして欲しいんだけど
贅沢ですかそうですか。

 

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  アニメ映画, アニメ・漫画, 映画

「スペアーズ」で有名なマイケル・マーシャル・スミスの短編集。
…と紹介されていたけど「スペアーズ」は未読なのでさっぱり。
印象に残ったのは
・みんな行ってしまう
・地獄はみずから大きくなった
・ダイエット地獄
の三つ。

【みんな行ってしまう】
表題作。もう戻れない過去への郷愁がテーマの短編。
夕暮れ、セピア調の場面が容易にイメージ出来る展開は
良くも悪くも国語の教科書に載っていそうな話だなあ、と。
「SFホラー」という本の紹介や「少年はある日不思議な人物と出会う」という
作品紹介文から娯楽的な作品を想像してるとちょっと拍子抜けしてしまうかも。
こういう作品をSFホラーと銘打たれた短編集の一番最初に持ってくるのは
どうなんだろうと少し思ったり。

【地獄はみずから大きくなった】
とにかくタイトルが格好いい。
二人の男性と一人の女性のいわゆるドリカム状態による青春小説的な雰囲気や
現在と過去が交互に描写される構成などは
以前に読んだ「時間封鎖」を彷彿させる展開だなあと思ったり。
主人公たち三人の立ち位置や性格もよく似ているような気が。
科学とオカルトが当たり前のように同列に語られて融合する後半の流れは
瀬名秀明の「パラサイト・イヴ」や「BRAIN VALLEY」なんかを思い出すけど
本作は短編のテンポで人類滅亡まで行ってしまうぶんかなりぶっ飛んでいて
その違和感について来られなくなる人もいるんじゃないだろうか。
逆にそこが普通に受け入れられればハマるはず。

【ダイエット地獄】
太ってしまったけど絶対にダイエットだけはしたくない主人公が
「自分の肉体だけを過去に戻すタイムマシン」
を求めて奮闘するコメディ系の短編。
「ダイエットに比べればこんなの簡単」と数行でタイムマシンが完成したりする超展開、
そして毒があるとしか言いようのないラストは
まさにイギリス的なブラックジョークと言った感じ。
登場人物をバカにしているようなやや俯瞰的な視点は
同じくイギリスのSFコメディであるダグラス・アダムズの
「銀河ヒッチハイク・ガイド」シリーズを思い出すなあ。あれ大好き。

 

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  SF小説

「キャプテン・フューチャー」などのスペースオペラで有名なハミルトンの短編集。
印象に残ったのは
・反対進化
・審判の日
・審判のあとで
の三作品。

【反対進化】
表題作。いわゆる「価値観の逆転」の話。
ゼリー状をした地球外知的生命体、というのは
さすがに今の時代から見るとちょっと古いなあと感じるけど
起承転結がしっかりしてて読みやすい短編。
異形の者との接触の中で淡々と登場人物が死んでいったり
人間の進化が否定されて主人公が絶望するラストの展開が
妙に達観というかあっさりとしてるところは「クトゥルフ神話」的だなあと思ったり。
そういえばハミルトン氏はラブクラフトとも交流があったみたいだね。

【審判の日】
異文化の接触と交流を「破滅モノ」と絡めた一作。
解説文に「手塚作品や石ノ森作品を彷彿させる~」
といったことが書かれていたけどまさにそんな感じ。
どちらかと言えば手塚作品に近いかな。
石ノ森マンガだったら最後にもう一度ひっくり返して後味悪くしそうな気がする。
ビジュアル的には火の鳥太陽編のハリマとかが近そう。

【審判のあとで】
これも手塚作品を思い浮かべてしまった一作。
地球上の人類が滅亡してしまい、
宇宙船に残されたたった二人の人間の話ということで
手塚短編集「空気の底」みたいなやるせなさが作品全体に漂っている。
「2001年~」のような登場人物の息遣いが感じられる圧迫感もあり、
そうした全てのしがらみから解放されるラストは
ものすごく綺麗で空虚な感じ。
息を潜めながら一気に読むのがオススメ…かもしれない。

 

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  SF小説

先日の話は畏れ多いとは思いながらもお断りさせて頂くことにする。
というのも「ファミ通.com無料ゲーム」様に掲載されているゲームは
コンパク入賞作品を含めて「何らかの売りがある」という共通点があり、
じゃあ自分のゲームのどういう所が中の人の目に留まったかというと、
恐らくそれは「ツクールDSで制作した作品のリメイクである」という所。
ただこれは現在もコンテストを開催するなど
ツクールDSに力を入れているエンターブレイン様へのアピールにはなっても
ゲーム部分以外のところで評価されているということになるしうんたらかんたら。

…というのを考えたり考えなかったりした上での結論。
あくまで自分の予想でしかないんだけど
「機神少女」がツクールDS作品のリメイクじゃなかったら
こういうメールは来なかったと思う。いやマジで。

つまり分かりやすく言うと
「紹介すべきいいゲームは他にもっとたくさんあるよ!」という話。
とは言えこれが縁で何か別の話とか来ないかな…などと
自分から断っておきながら
非常に皮算用的で失礼なことをどこかで考えてもいるのだった。まる。

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  機神少女(ツクールVX/DS), RPGツクール