1話2ページながらもチャンピオンでしっかりと存在感を見せている
「木曜日のフルット」の2巻が発売。
少ないページならではの切れのいいギャグは今回も健在。
ラストのシュールなコマが笑いを誘う水溜まりの話や
ちょっと人情モノっぽい「魔犬の巻」やマリアの卵を守ろうとする話など
普通のギャグ漫画に留まらないオチを見せてくれる話もあるし
意味のない自転車の鍵の番号が「1374=意味なし」だったりする小ネタも含めて
どこから読んでも面白い、いろんな楽しみかたが出来る漫画だなあ、としみじみ。
ただちょっと引っかかったのが1巻に比べて
時事ネタや風刺ネタの入っているエピソードがかなり多くなっていること。
そういう話は良くも悪くも週刊誌に載ってるような感じの雰囲気で
ゆる~く楽しいがコンセプトの「フルット」にはちょっとそぐわない気も。
そして鯨井先輩の無職ネタがやけに取り沙汰されるようになったのも気になるところ。
「それ町」の紺先輩なんかを見てても
石黒氏はこういうキャラが好きなんだなあっていうのは分かるんだけど
そのあたりの掘り下げをやっていくとどうしても
漠然とした不安=エグい感じの雰囲気になっちゃうし
個人的にはあんまりそういうのは好きじゃなかったり。うーん。