永井豪 「改訂版デビルマン 第1巻」 感想

デビルマン40周年を記念して「改訂版デビルマン」が刊行開始。
デビルマンは何だかんだで数年おきくらいに新装版が出てるけれど
今回は「改訂版」と銘打たれているように
1980年代から長らく底本となっていた「豪華愛蔵版」(以下:「愛蔵版」)以来の
一大改稿が行われたといった印象。

「あとがき」にもあるように
人物や背景などの修正がかなりの部分にわたって行われており、特に
・悪魔の像が見せるデーモン世界のイメージ
・明と了の乗った車がデーモンに襲われるシーン
・デビルマンに変身した明がデーモンたちを虐殺するシーン
などは単なる修正に留まらずコマやページそのものを描き下ろした部分も多く
「激マン!」とはまた違った形でのリメイクを見せてもらった感じ。

それでいて「愛蔵版」ではなぜかカットされていた
・明が病院にいる了を見舞いに行くシーン
・ゼノンの夢に怯える明
なんかのエピソードもしっかりと収録されており
そのあたりはオリジナル版と愛蔵版のいいとこ取り。
このペースだと了のデーモンハンター編もちゃんと収録されるんじゃないだろうか。

そんなわけで「愛蔵版」をベースにして
カットされたオリジナル版エピソードを復活、更に加筆修正が施された
まさに「改訂版」(あるいは完全版?)に相応しい内容だった今回の改訂版デビルマン。
ただ一つだけ不満があるとすれば全4巻構成という部分かなあ。
かつての「愛蔵版」は全5巻で
それに合わせて描き下ろしやカラーページが組まれている形だったから
全4巻にするとどうしても単行本としてのまとまりが悪くなっちゃうんだよなあ、と。
やっぱり1巻は猫デーモンが飛ぶところで締めたほうが良かった気がするし。

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この「あとがき」に書かれてることってけっこう興味深いんだよね。
いわゆるオリジナル至上主義がはびこっているデビルマン界隈に
果たして「改訂版」は一石を投じることが出来るのか、的な感じで。

  

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