先日無事に公開された自作品「希求少女」の話を
思いついたところからつらつらと書いていこうと思います。
そろそろ書くネタがなくなってきた。

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○ネーミングについて

「希求少女」の敵組織の名前は「イド」となっているが、
これは最初はもっと長ったらしい名前だった。

ツクールDSで1行に入力できる文字数はPCツクールよりも少なく
顔グラフィックを使用した場合14文字が限界となっている。
この文字の少なさがかなり曲者であり
ちょっと長い固有名詞を作ってしまうとすぐに引っかかってしまうのである。

例えば敵組織を「ゴルゴム」にした場合、
「ゴルゴムの奴らめ、絶対に許さん!」という一文すら
16文字となり改行が必要になってしまう。
しかし敵組織の名前を2文字にした場合は14文字でぴったりと収めることが出来る。
そんなわけで出来るだけ短くそれっぽい名前を模索した結果「イド」となったのだ。
決して本棚にあるゼノギアスの攻略本が目についたからではない。

また本作で「…」と「……」や「イド」と「〝イド〟」が混在しているのも
そこらへんの文章のバランスが理由だったりする。
このあたりは最後まで悩んでいたのだが
今回は表記揺れより見た目でのバランスを取ったという感じ。

ちなみにそういった事情や
キーボードに比べて面倒なタッチペンでの修正や変更は余りしたくないという理由もあり、
「希求少女」とDS前作「亡星少女」の二作に関しては
シナリオやデータベース周りがほぼ完璧な形で残っていたりする。

 20120528.jpg
ツクールDSに合わせた1行14文字、3段組レイアウト。

つづく。

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  希求少女(ツクールVX/DS+), RPGツクール

アニメ「真マジンガー」の放送中に掲載された短編「真マジンガー衝撃!H編」が
「superH編」となってチャンピオンREDの付録小冊子に登場。
69Pも加筆され約3倍のボリュームになっているその分量もさることながら
「H編」のリメイクが「superH編」というネーミングが素晴らしすぎてなんとも。
このセンスにはもう苦笑するしかないわ(褒め言葉)。

 20120523.jpg

というわけで以前の「H編」をとっておいたということもあり
1Pずつしっかり比較してみることにしよう。

・P004~P036……………加筆ページ(P001~P003は表紙+扉ページ)
・P037~P045……………「H編」のP002~P010(P001は表紙)
・P046~P057……………加筆ページ
・P058~P059……………「H編」のP011~P012
・P060~P061……………加筆ページ
・P062~P075……………「H編」のP013~P026
・P076~P079……………加筆ページ
・P080~P085……………「H編」のP027~P032
・P086~P087……………加筆ページ
・P088~P089……………「H編」のP033~P034
・P090~P103……………加筆ページ
・P104~P105……………「H編」のP035~P036
・P106~P107……………加筆ページ
・P108~P110……………「H編」のP037~P039

H編→全39P
superH編→全108P

パッと見比べてみたところこんな感じ。
計算は間違っていない…はず。

基本的な流れは変わらないけれど
前日談的な話(出てくる機械獣の名前が「ゼツリオンH69」というのがまた…)が
30Pほど入っていたり後半の戦闘シーンが細かく描かれていたりと
確かに「H編」のパワーアップ版、完全版みたいな感じだなあ、と。
新作ページではさやかを助けに来た弓教授の活躍が増えていたり
「H編」で出番の無かった三博士やブロッケン、ボロットなどが出演しているのも嬉しいね。
大胆にアレンジを効かせていた今作のアフロダイが
「アフロダイAネオ」という新名称だったというのも興味深いところ。

そして何と言っても今回の冊子の見どころは巻末の
中島かずき氏をはじめとする超豪華メンバーのお祝いメッセージ。
特に「コードギアス」の谷口監督など、
近年に活躍しているクリエイターさんの永井豪作品へのコメントっていうのは
これまであまり無かっただけにかなり新鮮。
そうだよこれだよ! こういうのを読みたかったんだよ!

最後に豪ちゃんの見開きイラスト+コメントページもあるし
これは表紙に書いてあるように紛れもなく永久保存版だね。
「superH編」も今後の単行本に収録されるかどうか分からないし。

ところで谷口氏のコメントにある
「美樹ちゃんを埋葬した後に明と了が出会い、最終決戦になる流れ~」って
これオリジナル版じゃなくて愛蔵版だよね。いや別にいいんだけど。

  

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  アニメ・漫画, ダイナミック系

先日無事に公開された自作品「希求少女」の話を
思いついたところからつらつらと書いていこうと思います。
今回は2回目。

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○イベントについて

本作「希求少女」で目指したのは
「スムーズで不自然な部分のない展開」だった。
ツクールDSでは仕様上、キャラチップと同期したスクロールや
動きのあるイベントを作るのが難しいのだが
自分ではそこらへんに力を入れたつもりである。
一見地味だけど内部ではキャラ入れ替えたり透明すり抜けとか
けっこう面倒臭いことやってるよ! 的な感じ。たぶん。

また本作は基本的に一本道だが、細かいところでいろんな想定をしている。

 20120522-1.png

例えば序盤に「爆弾を手に入れて岩を壊す」という定番のイベントがあるのだが
ここで「岩→爆弾」の順番で調べた場合と
「爆弾→岩」の順番で調べた場合では
微妙に会話の内容が異なっている。
どちらの順番で調べても無理のない流れになっているはずである。
他にも最初の街で行商人と会話をしなかった場合
次に出会う場所で「また会ったね」のセリフを言わないようになっていたりと
全編に亘ってそうしたフォローを入れていった記憶がある。
今回は容量に余裕があったため
そこらへんはかなり融通を効かせることが出来た…と思う。

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○処理落ちについて

「希求少女」のラスボス戦マップでは恐らく処理落ちが発生する。
こちらはDSLiteで制作しているが、
ほぼ100%処理落ちが起こることを確認している。
この原因ははっきりしており「イベントパネルの置きすぎ」である。

ツクールDSは仕様上、ワールドマップと一部の通路以外のMAPを
自分で描くことは出来ないのだが
このために制作中、ラスボス戦にちょうどいいマップが
見つからないという状況に陥っていた。
広すぎても困るし狭すぎても困る。イメージ通りの部屋のマップがどこにもない。
さてどうしようか…と悩んだ末にとったのが今回の方法だった。

その方法についてはまあ中身を見てもらうのが手っ取り早いのだが
下の3枚の画像がその過程となっている。

 20120522-2.png 20120522-3.png  20120522-4.png

タイル柄のイベントチップを敷き詰めて擬似的にマップを描き、
その上ですり抜けキャラチップを動かしてイベントを進行させる
という、
かなりの力業を使って自作の小部屋MAPをでっち上げたのだ。
苦肉の策である。メチャクチャである。愚直である。
結果としてほぼ画面全体にイベントが設置されることになったのだから
処理落ちするのも当たり前だ。
とにかく強引な力業でどうにかしてしまう、というのは
PCツクールから引き継がれている自分のスタンスだったりする。

つづく。

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上記の通り「希求少女」にはパスワード(鍵)はかかっていません。
特に面白い隠しメッセージなどはありませんが
ワールドマップの名前がものすごいネタバレになっていたような気がします。
中身を見てみようという方は気をつけて下さい。

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  希求少女(ツクールVX/DS+), RPGツクール

先日無事に公開された自作品「希求少女-Desire-」の話を
思いついたところからつらつらと書いていこうと思います。

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○戦闘について

本作「希求少女」では
・地面にいる敵は物理属性に弱く、浮いている敵は魔法属性に弱い
という仕様になっている。

 20120521.png

「RPGツクールDS+」では無印と違い特技の有効/無効を設定でき、
擬似的に属性のようなものを再現可能になったのだが
この弱点/耐性をゲーム内で分かりやすく表現出来ないだろうか、とずっと考えていた。

初見の敵でも考えれば弱点が分かるようにしたい。
特技が少なく、やれることも少ないデフォ戦の中でそれなりの戦略性を出したい。
とにかくノーヒントの総当たり、当てずっぽうゲーにはしたくなかったのである。

しかしツクールDSにはバトルイベントがなく、戦闘中に文章を表示させることが出来ない。
じゃあどうしよう……と考えた末に生まれたのが今回の仕様だった。
今にして思えばかなり苦し紛れではあったのだが
結果的に弱点/耐性をビジュアル的に見せることが出来るようになったので
これについてはとりあえず成功なのかな……と思っている。

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○戦闘バランスについて

RPGツクールDS作品のゲームバランスについては
無印の第一回コンテストで「機神少女」を投稿した時に
このような記事を書いた記憶がある。

https://tktkgetter.com/blog-entry-71.html

「RPGツクールDS+」にはデフォ戦速度の改善やDPモードそのものの削除など
無印と比べると様々な新要素や変更点はあるものの、
制作時の基本的なスタンスは無印DSコンテストの時とほとんど変わっていない。
つまり「希求少女」の難易度は低めに設定されており、
普通にプレイしていれば初見で問題なくクリアできるバランスになっているはずである。

そんなわけでもし時間があって挑戦してみたいという方は
・ザコ戦は全逃げ
・合成なし
・装備変更なし
・買い物なし
・回復アイテムは宝箱から手に入るもののみ
でプレイしてみて下さい。
それが作者として想定している「ちょっと歯ごたえのあるバランス」となります。

つづく。

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  希求少女(ツクールVX/DS+), RPGツクール

全9巻で刊行予定の「朝霧の巫女」の8巻が発売。
正直7巻は肝心な部分を引っ張ったり説明不足だった部分が多くて
振り回されながら何とか読んでいった感じだったけど
今回は「第三十話 倖臣」などでしっかりとした説明があり
・世界を再構築して神代復古を目論む神々(スサノオ)
・穢れを流し人の世を維持しようとする人間たち
・境界線上に立ち、人のために穢れを引き受ける覚悟を持つ陛下(神々の子孫=天皇家)
という図式が明らかになり7巻に比べればかなり分かりやすくなった印象。

ノリとしては「この世界は人間のものなんだよチクショー!」
的な感じでいいのかな? いいんだよね?
個人的には伝奇モノで悪玉になりがちな八岐大蛇が
人類側の道具? っぽくなってるのが新鮮だったり。
特に神器を戻して制御するという設定には「うめえ! すげえ!」と思わず平身低頭。

また日瑠子陛下と巫女委員会が対面するところなんかは
今まで別個のストーリーだった
ミクロな世界観(学園ラブコメ)とマクロな世界観(国家窮乏の危機)が
ようやく繋がったような感じがして胸が熱くなったり。いやあここまで長かったわ。
中盤は存在意義がよく分からなかった巫女委員会だけど
彼女たちは読者にとって日常⇔非日常の橋渡し的存在なんだよなあ、と。

審神者の役割とその力なども明かされて
長らく蚊帳の外だった忠尋もようやく主人公らしくなってきた感じだし
「世界の命運は忠尋に委ねられた~」的な部分もちらほら。

そんなこんなでまさに総力戦に相応しい混迷した状況の中、
非常に気になるところで次巻に続く。
全9巻予定ということでついに次で完結…なのか? 収拾つくのかこれ?

ところで黄泉醜女ってワラワラ出てくるイメージがあったから
いきなり中ボスっぽくなっててびっくりだよ!

  

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