「漫画 サイボーグ009 完結編 1巻」 感想

現在「クラブサンデー」で連載中の漫画
「サイボーグ009完結編」の単行本がついに発売。
帯の「石ノ森章太郎が想い描いた『サイボーグ009完結編』の到達点である」
なんかのアオリ文を見るといよいよって感じがするなあ。
こうやって本になっているだけで意義のある作品だわ。

とは言っても「クラブサンデー」に掲載されたものや
原作である小説の感想記事はすでにブログに書いているから
内容については特に取り立てて話すようなことはなかったり。

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……で、今回の単行本で他に何が言いたいかというと860円というその価格。
ぶっちゃけ高すぎる。
正直Amazonで値段知ったとき入力ミスかと思った。
B6版で約200Pの漫画として考えるとはっきり言って信じられない価格設定だ。
カラーページや表紙の紙質など普通よりお金のかかってる装丁なのは分かるけど
さすがにちょっとこの値段はなあ……という感じ。
B6サイズなら常識的に580円~650円くらいの価格帯で収めてほしかったし
どうしても高価格になるのなら大判のA5サイズで読みたかった。

またWEBコミックで期間限定ながら無料で読める作品ということで
単行本だけの付加価値が欲しいところだけど
今回追加で収録されているのは
・小野寺丈氏からのメッセージ
・本作「009完結編」の解題コラム
・描き下ろしピンナップ
のみと少々ボリューム不足な感じ。
かつての「Shotaro world版」並みの解説を望むのは贅沢かなあ。

特に解題コラムは「天使編」「神々との闘い編」の中断の流れから
今回の完結編までを分かりやすく紹介しており読み物として純粋に面白いんだけど
正直この手の作品解説コラムは「クラブサンデー」の紹介ページのほうに
載せておくべき内容かと。

「サイボーグ009」について全く知らない一見の人が
「完結編」と銘打たれた本をいきなり手に取ってくれるかというと疑問だし、
逆に手に取るくらいのファンなら
ある程度「完結編」についての紆余曲折は把握している(と思う)だろうし。

手に取らないと作品のバックボーンが掴めないのというのは本末転倒気味かも。
漫画だからちょっと立ち読み、って出来る本屋も少ないし。

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ところで今回の完結編、石ノ森氏の画を忠実に再現しているのはいいんだけど
80年代の短編群や「時空間漂流民編」のような
ややアニメ調となった後期の絵柄をベースにしているのが気になっていたり。
「完結編」のイメージとしては「天使編」「神々との闘い編」の頃の
頭身高めで写実的な背景の大人びた絵柄のほうが合ってる気がするなあ、と。

  

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