宇河弘樹 「猫瞽女 -ネコゴゼ- 1巻」 感想

「月刊YKアワーズGH」で連載中の宇河弘樹氏の最新作
『猫瞽女 -ネコゴゼ-』の単行本第1巻が発売。

昨年刊行された短編集「おるたな」に収録された『炎情の猫三味線』を
ブラッシュアップした作品ということで
・擬人化された猫たちの物語
・組織を抜けた盲目で凄腕の女性が主人公
という根幹の設定は『炎情の猫三味線』を踏襲しているものの
連続ストーリーを展開するためにいくつか練られた部分が見受けられる印象。

特に『炎情の猫三味線』の主人公は組織を抜け出した後のビジョンを持っておらず
一人きりの孤独や虚無感が強調されていたのに対して
『猫瞽女』の夜梅姐さんには鶯という相方がおり、
彼女に「家族の仇討ちと兄の救出」というしっかりとした目的があるため
二人三脚+勧善懲悪の痛快アクション的な要素が強くなっており
夜梅姐さんも短編版より活き活きと動いている感じだね。

また架空歴史モノ的な性格を持つやや取っつきにくい世界観ながら
娥金丸、桜唇、ロフといった導入部=1~3話のゲストキャラたちが
4話以降の連続ストーリーに大きく関わってくるという構成の巧みさによって
王道で分かりやすい物語になっているのが非常に上手いところ。
「機密」による異能バトルなどエンターテイメント的な要素もしっかりと押さえているし
『猫瞽女』は宇河氏の過去作品と比べてもかなり洗練されているというか
純粋に漫画として万人向けの作品になってるんじゃないかなあ、と。

そんなこんなで夜梅姐さんのスタイリッシュアクションが存分に楽しめる『猫瞽女』。
いやあ早くも2巻が楽しみだなあ。
ぶっちゃけ掲載誌がどこにも売ってないし。

   

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