「皇帝の欠片」を掲げ現実世界への叛逆を成そうとするゲッターと竜馬、
そして現実世界でもシミュレーター=ゲッター1の強制進化が始まろうとしている
『ゲッターロボ DEVOLUTION ~宇宙最後の3秒間~』の第27話。

というわけで前回で物語の謎をがっつり説明したこともあって
今回は世界の終わりへと一気になだれ込む展開となった『DEVOLUTION』。
ムサシの最期を彷彿させる炉心(実際は別モノだけど)を掲げての自爆から
世界の崩壊へと繋がっていく、というのは
シチュエーション的にも盛り上がる描写ですね。

そして今回の見所は見開きページで描かれた
進化のために投下されるシミュレーター=現実世界のゲッター1の姿。
いやー清水×下口コンビのメカデザインは
ぶっちゃけ方向性がいつも似通っているというか
自立することをあまり考えていないような足や
マスクを何層にも重ねたような顔などの癖がかなり強いので
こうして「いつものゲッターロボ」が出てくるとなんだかほっとします。
そうそうこういうのでいいんだよ。ああいつものゲッターだ!

しかしいくら仮想世界でのデータやコピーであっても
ゲッターエンペラーが複数存在する、というのは複雑な気持ちもありますね。
石川賢先生自身が「ゲッターロボの最終進化系」と語っていたエンペラーには
解析や模倣すらできない唯一無二の存在であってほしいなあ、と
なんだかマジンガーZEROみたいなことを思ってしまうのです。

コメント (0) | トラックバック (0)

  アニメ・漫画, ダイナミック系, ゲッターロボDEVOLUTION

竜馬たちの仮想世界が滅び行く中、
それぞれの世界の早乙女博士の推論や思惑が交錯する
『ゲッターロボ DEVOLUTION ~宇宙最後の3秒間~』の第26話。

というわけで今回はここ数話で断片的に行われてきた謎解きが
「同じコマ割り、同じ構図、似通ったセリフ回しで二つの世界での会話が同時進行する」
という演出によって結実する重要なエピソード。
ただぶっちゃけると「この漫画とてもややこしい!」というか
今回は理解するだけでいっぱいいっぱい、な部分もありましたね正直。

本当の敵=ゲッターエンペラーに対抗するべくゲッターを進化させるため
現実世界でのゲッター1をシミュレーターとして
エンペラーが主役メカとなる仮想世界を構築、
そうして産み出された世界の一つが本作の世界であり
その仮想世界の中の早乙女博士がそのカラクリに気づき
同じように仮想世界のデータを集めて創造主=現実世界に叛逆する……
という仮想世界に仮想世界を重ねたような世界観になるかと思うんですが
同じデザインの同じキャラが同時進行的に会話をする、という演出が巧いと思う反面
この演出が話を理解するためにはネックになっている部分があると思うんですよ。

多元世界をテーマとしたゲーム『スーパーロボット大戦Z』シリーズでは
マジンガーのTV版と真マジンガー、TV版とOVA版のゲッター、
エウレカセブンのTV版と劇場版などの同名キャラが出てくる作品群が
結局共演するすることなく終わってしまったことに不評がありましたが
本作でいざ同じ名前、同じ外見のキャラを複数出すことの難しさを見せられると
あっちのゲームが共演させなかった理由が何となく分かる気がしますね。
これ取っつきにくいんですよ純粋に。

清水×下口コンビはこれまで数々の有名作を発表してきただけに
ゲッターロボをあまり良く知らないファンも多くいると思いますが
ゲッター作品やキャラに思い入れのない人たちにとって
今回の話の流れがすんなりと頭に入ってくるかというと
厳しい部分もあるんじゃないかと思うんですよ。

そんなわけでなんか話が脱線してしまいましたが
とにもかくにも今回でほぼ全ての謎が解き明かされたわけで
(あとは「正確にはゲッターではない」と呼ばれたエンペラーの正体くらいかな)
次回以降は分かりやすく主人公たちの進化、創造主への叛逆、
そしてその先にある本当の敵=エンペラーとの戦いへとなだれ込んでくれそうな感じです。

コメント (0) | トラックバック (0)

  アニメ・漫画, ダイナミック系, ゲッターロボDEVOLUTION

関係者がゲッター線をキメてるとしか思えない(褒め言葉)コラボ企画
「ゲッターロボアーク×こもろ観光局」で商品化された温泉の素
「ゲッター泉」が無事に届きました。
IMG_20211028_220411s-

ゲッター泉4種セット(ゲッターロボアークコラボ温泉の素)
https://yakushikan.stores.jp/items/617178e3ac366111c4e7c0ec

基本的には現地に足を運んでほしい、ということなのか
オンライン販売は400セット限定とかなり数が少なく
当然のように初日に完売してしまったようなんですが
自分は午前0時に張りついていたこともあり無事に購入することが出来ました。

いやーそれにしても見ているだけでなんだかワクワクしてきますねこれ。
レトロ感あふれるデザインが妙に琴線に触れるというか
「幼少時におばあちゃんちの近くの駄菓子屋で売っていたメンコ」
みたいなノスタルジーを感じます。令和の最新アイテムだぞ!

入浴剤の相場は数十円から数百円までピンキリなので
「ゲッター泉」の4個1000円というのが高いのか安いのかは正直分からないんですが
送料が250円というのはかなり良心的ですし
中の人が発送作業に追われている旨をツイートしていたことを考えると
現地販売以上に手間がかかる通販では
400セットというのがギリギリの判断だったんじゃないかなあ、と。

ちなみに今回ゲッター泉を手がけた「こもろ観光局」は
今後もゲッターアークとのコラボ企画を予定しており
現在は「早乙女研究所の入館証明書」をネット等で受付しているようですが
こちらは特に購入予定はないですね。

早乙女研究所入館証明書 | こもろ観光局
https://www.komoro-tour.jp/getterrobot/

地域振興、観光業を盛り上げるためのコラボ企画なので仕方ないんですが
自分の写真や画像をアップロードしてそれを証明書に載せる形になっていたり
「こもろ観光局」の名前や理事長名が表にガッツリと出てきてしまっているのが
ぶっちゃけどうにも生理的に受け入れられないんですよ。

近年は2.5次元やVtuber等の台頭やらも含めて
2次元と3次元の融合、ネットとリアルの融合が極まってきた感がありますが
自分は根本的に3次元が嫌いというか
リアルとアニメ、2次元と3次元は分けて考えたいタイプなので
こうして「リアルが見えてしまう」のが嫌なんですよ。はい。

なので団体名や理事長名は裏面にこっそり印字するだけで
どうせなら表面の承認印は「内閣官房長官 岩鬼将造」にするような
あくまでアニメのファンアイテムとしての遊び心がほしかったなあ、と。

サイン本とかも自分の名前が入るのが嫌なので
いつも宛名などは無しでお願いしているんですが
最近は転売防止等の理由で無記名がダメだったりするんですよね。
世知辛い時代だわ……。

コメント (0) | トラックバック (0)

  アニメ・漫画, ダイナミック系, ゲッターロボアーク(アニメ)

先月までTV放送され衝撃のラストを迎えたアニメ『ゲッターロボ アーク』。
予約していたBlu-rayの第1巻が本日無事に届いたので
さっそく開封してみました。
IMG_20211026_122711s-
IMG_20211026_131612s-
TV放送・配信版との細かな比較に関しては
自分のPCにBlu-rayドライブがついていないこともあって
細かく比べることが出来ない環境(居間で観るしかない)なんですが
オープニングの静止画部分のような「もし直っていれば一目で分かるところ」は
少なくともそのままっぽかったですね。

オーディオコメンタリーでOP曲のオファーをした際の話が出てきていたんですが
スケジュール的に当時の現場はかなり混乱していたようですし
オープニング映像に不自然な部分があったのは
単なる予算以上にそこらへんの都合があったのかなあ、とも思ったり。
オープニングの一連の静止画シーンは作画以上にコンテの問題というか
曲と映像のタイミングを調整する時間がなくて数秒間の静止画が入り込んでしまった、
みたいな感じもありましたし。
IMG_20211026_125051s-
そして今回のBlu-rayには特典として
サウンドトラックCDやブックレットがついているんですが
こちらが予想以上に良かったですね。
IMG_20211026_125337s-
サントラは38曲とたっぷりでEDの「DRAGON 2021」もしっかりとフルバージョンで収録、
またブックレットは公式HPの内容に毛が生えたものくらいかなあ、と思っていたんですが
原作漫画との違いにスポットを当てたコラムや絵コンテの紹介、
更に永井豪先生や中島かずき氏などのインタビュー、と読み応えがある内容になっており
「おまけの小冊子」ではなく「ビジュアルファンブックの縮刷版」のような豪華さでした。

声優の石川英郎氏(流竜馬)と内田直哉氏(神隼人)の対談などは
「過去のOVAがごっちゃになっちゃってる内田氏に随時ツッコミを入れる石川氏」が
まるで漫才のようで読んでいて思わず笑っちゃいましたし
中島かずき氏の「『虚無戦記』と『ゲッターロボ・サーガ』を繋げてしまったら
世界の広がりがなくなってしまう」との言説は非常に嬉しかったところ。
IMG_20211026_125204s-
正直『真説 魔獣戦線』で時天空の名前が出てきてからは
最強キャラ議論などを含めて「読んだことないけど時天空が最強なんでしょ」と
ネット上で一人歩きを始めてしまったというか
『真説』終盤のアレやアレがラ=グースやゲッターのことだというのが
まるで公式設定のように語られているのに正直モヤモヤするものを抱えていたんですが
そのあたりをスパッとぶった斬ってくれた感じがしてすごくスッキリしましたね。

そんなわけでサントラやブックレットの内容が予想以上に充実しており
2巻以降が俄然楽しみになってきたアニメ『ゲッターロボ アーク』のBlu-ray。
これからも11月発売予定の第2巻、12月発売予定の第3巻(最終巻)と続いていくわけですが
自分はいろいろ悩んだ末に店舗特典が一切付かない楽天ブックスで購入することにしました。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ゲッターロボ アーク 1(特装限定版)【Blu-ray】 [ 内田雄馬 ]
価格:11011円(税込、送料無料) (2021/10/26時点)

もちろんオフィシャルショップの限定豪華版は魅力ではあったんですが
通常版(特装限定版)にしたのは
まあぶっちゃけお金がなかったからというか予算の関係ですね。
自分が楽天ブックスで予約した時の値段が11011円、
それにポイント還元を考慮すれば実売価格は1巻あたり約10000円になりますから
そういった値引きが一切ないオフィシャルショップ版(3巻セットで49500円)とは
最終的に約20000円の違いになってしまうんですよ。
超合金魂のゲッターアークを買ってもお釣りがきますよ。

そんなこんなで豪華版の特典に後ろ髪を引かれながらも
さすがに20000円も違いが出てしまうとなあ、と今回は豪華版は見送りにした次第なのです。

コメント (0) | トラックバック (0)

  アニメ・漫画, ダイナミック系, ゲッターロボアーク(アニメ)

阿修羅王ルシファーの指揮の元、神々との戦いに決着を付けるべく
自らの宇宙へと帰ってゆく悪魔の戦士たち。
二つの世界の繋がりが完全に閉ざされようとする中、
かつて不動勇希だった勇者アモンもまた、愛する者たちに別れを告げることとなる……。

……えーとそんなわけで現世での戦いを終えて異次元へと帰還する悪魔たち、
そして物語は一気に10年後に飛んで
勇希を信じて祈りを捧げる美紀ちゃんの姿で大団円となった『デビルマンサーガ』ですが
いやー正直前話までの大波乱の闘いを考えると
びっくりするくらい綺麗にまとまったラストだったなあ、というのが
一番始めに思ったことでしたね。

いや結局1回しか出てこなかったデビール変身とか
再登場もなく存在意義が分からなかった生物兵士と「バード」の存在とか
やっぱり今回も描かれることのなかった神々との決着とか
本当に親友だったのかよ、と疑いたくなるくらいに関係性が薄かった不動とアスカの間柄とか
その他の細かい「やんやかんや」も含めて終盤になって一気に唐突になってしまった展開には
いろいろ言いたいことももちろんあるわけなんですが。
(12巻までのんびり続いてたのがラスト1冊でいきなりぶっ飛んだようなものですし)

それでも「うーん綺麗に終わったなあ」と素直に思えるのは
ひとえに「人類が生き延び復興する、未来に希望の持てるラストだった」
からだと思うんですよ。

無印『デビルマン』でも『レディー』でも、
『魔王ダンテ(マガジンZ版)』でも滅亡してしまった人類が生き延びた、
ということだけでも本作のラストは特筆すべきことですし
復興した世界や「10年後に勇希のことを想う美紀ちゃん」の描写は
『バイオレンスジャック』ラストの「ジャックに思いを馳せる老年となった逞馬竜」に
似たものがあることを考えても
本作のラストは円満終了と言っても過言ではないのかなあ、と思います。
「お腹の中にあなたの子供が~」はちょっとベタすぎる気もしますが
それもまあそれはそれでヨシ!

で。そうした「人類が滅びない」救いをもたらしてくれたのは
本作の悪魔、アモンたちが最後に見せてくれた「優しさ」からだと思うんですよ。

『デビルマンレディー』では現世を巻き込むことを厭わない悪魔と天使たちの戦いの中で
人類が無力感に苛まされつつ滅びてしまったのに対し、
『デビルマンサーガ』の悪魔たちは
人類を巻き込んでしまったことに詫びを入れてこの世界を去っていく。
そうした「優しい悪魔たち」によって人類の破滅が回避された、というのが
本作『デビルマンサーガ』の持つ救いであると思うんですよ。
月並みな言い方になってしまいますが
「他者の気持ちに寄り添うことが出来れば破滅は回避される」というのが
現在の世界情勢などに対する永井豪先生の回答なのかもしれません。

わびるマーン!

そして物語の終盤でアモンに飲み込まれる形で消滅してしまった勇希にも
きっと救いが残されているのではないか、というのが個人的な見解。

というのも永井豪先生は同じ「サーガ」の名を持つ『マジンサーガ』の後書きで
次のように書いているんですね。

(前略)
兜甲児は重い十字架を背負って火星に行く訳ですが、
それはマジンガーZを使って単に飛んで行くだけではなくて、
ある意味輪廻転生をして新しい兜甲児として”弓さやか”を助けにいくのです。
だから、火星での終わりなき戦いを戦い抜いて、
その先に灼熱の星になってしまった地球まで、現時点では
どうしたら救えるのか分からないですけれど、ヒーローである以上
輪廻転生を繰り返しても核に汚染された母なる星を見捨てる訳にはいかないのです。
(中略)
『マジンサーガ』は”英雄伝”や”冒険談”という意味を持つ”サーガ”を
タイトルとしているように、永遠に続くスタイルにしておかなければと思っていますし、
次世代に引き継がれるかもしれません。
(後略)

マジンサーガ(講談社版)第6巻 あとがきより引用

ここでは火星を舞台とした『マジンサーガ』において、
兜甲児が最終的に滅亡した地球へと帰還し星を救うことが仄めかされていますし
マジンガーZとなって火星で戦う甲児を「生まれ変わった」と表現するならば
アモンになって異次元で戦う不動勇希もまた同じだと考えることが出来ます。

なので今後『デビルマンサーガ』の続きが描かれることはないとしても
異次元での激しい戦いを終えていつの日か美紀ちゃんの元へと帰ってきた勇希が
優しいAIを持つスーパーアンドロイド、タレちゃんを完成させ、
その結果こちらの世界では異次元宇宙のようなAIの暴走による破滅は起こらない、という
英雄の帰還によるハッピーエンドがきっと待っているんじゃないかと思います。
IMG_20211024_222805s-
というわけでいろいろ深読みしつつ
「エピローグのその後」まで楽天的に考えてみましたが
細かいことは抜きにしてあの『デビルマン』の最新シリーズを
足掛け5年、単行本13巻にもなる長編でリアルタイムで読むことが出来たのは
それだけでファンとして幸せな時間であったと思うのです。
ありがとうございました。

コメント (0) | トラックバック (0)

  デビルマンサーガ, アニメ・漫画, ダイナミック系