15歳の美少女SP、五条都を主人公とする四コマ漫画
「えすぴー都見参!」がついに最終巻。
雪さんや親友の並木を含めた四角関係にも決着がつき
今まで何度か話の中心となっていた直人の悩みや成長も描ききっての大団円。
いやあ面白かった。

ラスト近辺の直人の決断はかなり思い切ったものなんだけど
そこに至るまでの流れや感情の機微、
対照的である御影院との交流をしっかりと描いているため
そこまで極端だとは思わせない見せ方になってるのは見事。
特に「犬を飼う責任、人を雇う責任」などの細かいやり取りが
しっかりとラストへの布石になってるあたりの構成も上手いなあ、としみじみ。
ただその「世間知らずな直人」の中に「モヤシを知らなかった」を入れてしまうのは
さすがにやりすぎだったんじゃないだろうか。
初期はもっとごく普通の一般人に近いキャラだったような気もするし。

また贅沢を言えばラストまでの流れに無駄がなさすぎたというか
もうちょっとサブキャラたちにスポットが当たる話が欲しかったなあ、と。
5巻は直人たちの関係と成長に終始していてその結果
もう一人の親友である巣鴨や同僚SP、メイドさんたちがワリを食ってしまった感じだし
御影院の二人も4巻で登場したばかりだから
あっさりと起業して成功してしまったイメージもなきにしもあらずだし。
特に巣鴨なんかは前回、メイドの三剣さんの「大学に行きたかった~」という
言葉をきっかけに何らかの変化を見せてくれると思ってたんだけどなあ。

そして一番の衝撃だったのが「約9年間のおつきあいありがとうございました」
という表紙裏の作者コメント。
9年……だと…?

 

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  四コマ漫画, アニメ・漫画

「鋼鉄の七人」から17年後を舞台とするクロスボーンシリーズ最新作
「クロスボーンガンダム・ゴースト」の2巻が発売。

今回は空白の17年間を描く回想+説明話や
無印クロスボーンの「クロスボーンガンダム対F91」を彷彿させる
ヴィクトリータイプとの主役機同士の対決など
旧作からのファンには嬉しいシーンがてんこ盛り。
他にもジョングの登場や精神感応による視界の同調など
先日新装版が刊行された「Vガンダム外伝・脱出計画編」(現:プロジェクト・エクソダス)
の要素もちらほら入っており1巻に続いて見所は満載。

また次々と姿を現してきた「サーカス」の面々は一見トンデモすぎるように感じるけど
戦艦が二隻並んでいる今回の見開き(88~89P)なんかを見ると
そこまで極端なデザインでもないように思えてしまうのが不思議。
バイク戦艦に対抗するにはこれくらいはっちゃけないといけないんだなあ、と。
木星帝国系MSの流れを考えれば不自然なものではないし。

そんなこんなでリガ・ミリティアも登場し
早くも次巻が楽しみな「クロスボーンガンダム・ゴースト」。
無印クロスボーンをなぞっているとするなら
そろそろ主人公フォント君に情報戦以外での見せ場が出てきてもいいと思うんだけど
そういうキャラでもないし果たしてどうなることやら。

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  アニメ・漫画, クロスボーンガンダム

40周年ということでいろいろと動きのある「デビルマン」と「マジンガーZ」だけど
今月のチャンピオンRED10月号には「デビルマンセレクション」と題した
短編集が付録小冊子として登場。

収録作品は「シレーヌ誕生編」
(シレーヌに取り憑かれた女性モデル、神鳥リサを主人公とするエピソード。
単行本「豪ちゃんマガジン」に収録。)
と「デビルマンゴースト」
(不動明がキャスト製フィギュアを媒介にして人知れずジュンを助ける
「デビルマンレディー」の外伝。「レディー」の単行本に収録。)
の2作というややマイナーな短編からのチョイス。
とは言え両作品とも現在でも単行本が手に入るし
インタビューやコメントなどがあるわけでもないから
個人的にはそれほどの内容じゃなかったなあ、というのが正直なところ。
表紙のアオリ文『永久保存版決定!』に惹かれて
ついついチャンピオンREDを購入してしまったんだけど
ファンアイテム以上のものではないという感じ。
ちょっとしたデビルマン関連作の初出一覧や年表でも入ってれば
読み物としても楽しめたと思うんだけど。

そんなこんなで40周年である今年、
たくさんの付録冊子や新装版が出てくれてるのは嬉しいんだけど
なんかこう不親切というか読者にやさしくないラインナップなんだよね。
先日刊行された「改訂版デビルマン」にしても「新デビルマン」が網羅されておらず
来月新装版が出る「ネオデビルマン」と重複する部分があるし、
今回の「デビルマンセレクション」にしても
「デビルマンゴースト」は地獄編を経たレディー中盤を舞台にしているから
単体では世界観や背景設定、状況が分かりにくいし。

いろいろと出てる割には「これとこれを読んでおけば全部OK!」
ってモノがないのがちょっと残念。

   

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  アニメ・漫画, ダイナミック系

フランソワーズを主人公とするエピソード「ありえざるもの」の
後半のストーリーが展開した「サイボーグ009完結編」の第5話。

今回は小説版では143Pから172P(文庫版165P~200P)にあたるストーリーが展開。
とにかく小説に忠実に漫画化していたこれまでのエピソードとは違い
中盤、アランとカネットがフランソワーズを訪ねてくるあたりからの流れが
かなり簡略化+分かりやすくなっており
特にモーリス警部の行動や2人目のアランの登場など
小説ではかなり話の流れが唐突+説明不足だったところを
上手く噛み砕いていたという印象。
小説版を既読ということもあって全く同じ話だと新鮮味はないし
そういう意味でも1~5話の中で一番面白かったような気がするなあ今回。

ただ小説と違って画で見せているということもあり
フランソワーズの前に現れたUFOや羽の生えたアランとカネットなどが
妙に陳腐なデザインに思えてしまった部分も。
彼ら、彼女らの存在は現段階では「よくわからない存在」として書かれているんだし
ジェット編の「王の王」のように不定形っぽくしても良かったんじゃないだろうか。
あんなふうに羽だけ生やされると妙に笑いを誘うというか何と言うか。

そんなわけで文庫版の刊行も正式にアナウンスされた「サイボーグ009完結編」。
あと2ヶ月後には完結してるとか全然実感湧かないんだけど
まあとにかく漫画版ともどもゆっくり読んでいくことにしよう。

しかし文庫に当たってかなり加筆修正が入るみたいだし
ハードカバー版は上巻で打ち切って無かったことになってしまうんだろうか。
個人的にはそういう後出しジャンケンみたいなのあんまり好きじゃないんだけど。

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  アニメ・漫画, サイボーグ009

講談社より刊行中の「マジンサーガ」の2巻が発売。
今回も前回に引き続き完全描き下ろしのページがあり
餓羅蛇K7がマジンガーに襲いかかる見開きや地獄門の描写などが追加されているものの
全部で10~20Pほどとやや抑え目になっており
ある程度まとまった新作ページがあった1巻に比べると旧版とさほど変わらない印象。

特に剣を持ったZと餓羅蛇との戦いや
新作部分のキーパーソンになるであろうデュークの登場シーンなんかは
描き下ろしページがあるんだろうなあ…と勝手に期待してただけにちょっと残念だったり。
とは言えこのあたりは集英社版→扶桑社版の時もほとんど変更がなかった部分だし
作品全体を考えても「起承転結の承」的な雰囲気があるから
これからに期待、という感じ。

それと今回の新装版でもう一つ気になっているのが
「第3章 ドクロの蛇」「第4章 さやか」などといった章分けがされているところ。
今回のを完全版にする! という気合の表れなんだろうけど
章ごとのページ数もバラバラだし
「とりあえず章立てしてみた」的な感じがあるのは否めないなあ、と。
章分けするのならせめて目次くらいは付けてくれないと存在意味が無いような気が。
読み返すときにも楽になるし。

  

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  アニメ・漫画, ダイナミック系, マジンサーガ