B級グルメ専門漫画雑誌「食漫」の休刊に伴って
「漫画ゴラク」での連載となっていた泉昌之「食の軍師」の2巻が発売。

掲載誌が変わったこともあってか1巻と比べるとかなり雰囲気が変わっており
特に観光マンガ、紀行マンガ的な部分がかなり強くなっているのが印象的。
個人的に「食の軍師」の面白さっていうのは
・勝手に脳内で勝負して勝手に敗北する本郷の一人芝居
・1巻のトンカツ定食やシウマイ弁当に見られる「食べ方への拘り」
にあると思っていたから
今回はそのあたりの部分が削ぎ落とされてしまっていて少々物足りない部分も。
実在する観光地を舞台としていることもあってか
普通に食べて飲んでそのまま満足して帰ってしまうようなエピソードも多いし。

また「ノンアルコールビールなんて飲まない方がマシ」
「ビールさえあれば全部許す」などのセリフが随所に見られるように
食べ物よりも酒のほうを重視している描写が多いのも気になったところ。
このあたりは同誌で連載中の鼻もげろ「酒のほそ道」にも似ている感じだし
雑誌のカラーに合わせて酒飲みなところを強調したんだろうか(偏見)。

そんなわけで自分の求めていたものとは
ずいぶんと変わってしまった感のある今回の「食の軍師」。
謎の中国人「順美中と永餃中」などのキレのいいオヤジギャグは健在なんだけど
酒をほとんど飲まない身としては
1巻のような「食べ物マンガ」をもっと見たかったなあ、と。

 

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  グルメ漫画, アニメ・漫画

故・石ノ森章太郎氏の遺稿と構想ノートを元に小野寺丈氏がまとめ上げた小説
「サイボーグ009 完結編 2012 009 conclusion GOD’S WAR」の
最終巻がついに発売。
ついにサイボーグ戦士たちの最後の戦いがこの手に……!

ところで前はIII(Final)だったのにいつの間にかIII(Third)になってるね。
映画「RE:CYBORG」の公開もあるし
「原作が終了しても作品展開は終わらない」的な意味合いがあるのかな。

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というわけでいよいよ9人が集結し最終決戦となった本作だけど
蹂躙される人々、再改造と進化を繰り返す壮絶な闘い、次々と襲来する神々と
開幕からクライマックスまでまさにノンストップのジェットコースターのような展開。
とにかくいい意味で読んでいて疲れるというか
ここまで体力が削られる、引っ張られる小説は久しぶりな気がする。

また神々との闘いを決意するシーンは「天使編」、
精神攻撃を受けたサイボーグたちの「心の弱さ」の描写は「神々との闘い編」、
邪鬼たちにボロボロにされてからの反撃は「平成アニメ版:序章」と
今まで未完だった各種完結編の要素を全て詰め込んでいる感じ。
神々についてジョーが自問するシーンなんか「神々との闘い編」ほぼそのままだし。

特にサイボーグたちの最後にして最期の闘いが描かれるラスト数十ページは圧巻。
それぞれのキャラに死力を尽くした見せ場を作りつつ
1巻と2巻で鍵となったイエティや精霊たち、<神の神>などもしっかり再登場し
凄惨ながらも盛り上がる展開が目白押し。

現在連載中の漫画版なんかもそうだけど
どうしても今回の完結編は「無難にまとめている」というイメージが強かっただけに
まさかここまで跳梁跋扈、荒唐無稽な大超能力バトルをやってくれるとは思わなかった。
いやあもう大興奮。後書きにもあるけどまさにエンターテイメントだわ。
だってこれ約300Pの本文のほとんどが戦闘シーンだよ!
いくら下巻とは言え一冊の小説として考えるとメチャクチャな構成だよ!(褒め言葉)

そして「動から静」「闇から光」へと移行するエピローグは
本当に行き着くところまで来てしまった感じ。
ああそうか! これはSFなんだ! 救済と浄化の話なんだ!
かつて「天使編」で「人類のための捨て石になる」と宣言し
その言葉通り戦い続けたサイボーグ戦士たちに最後の最後で救いを与える物語なんだ!

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そんなわけで「大満足だよありがとう! これが完結編なら納得だよ!」な気分なんだけど
個人的に小野寺氏の言葉選びに引っかかるというか
「ちょっと自分とは感覚が合わないなあ」という部分がちらほらあったり。

例えば「ジャパンブルーのユニホーム」という語が随所に見られるところ。
10/25付けの朝日新聞の対談記事でも言及していたし
序盤の首都圏の描写が不自然なくらいに細かかったりと
(道路名や地名だけ次々と出されても東京の人以外にはイメージ出来ない……)
小野寺氏はどうしても「震災後の立ち上がれ日本」「都心を襲う災害」的なものを
入れたかったみたいだけど
ワールドワイドなメンバーたちの活躍っていうのが
「サイボーグ009」の魅力の1つでもあるわけで
そのあたりを「ジャパンブルー」みたいな単語で一括りにしてほしくなかったなあ、と。
「完結編のための色違いコスチューム」ってだけで十分盛り上がるんだし。

また「サイボーグ戦士たちの活躍が動画サイトで世界中に」という流れはいいとしても
何かにつけて「YouTube」という語が文中に登場するのには妙な違和感が。
これじゃあまるで世界に動画サイトがYouTubeしか存在しないみたいじゃないか!

震災うんぬんもそうだけどなんかこう変に現実に即しすぎな気がするんだよね。
2012年になっちゃったから仕方ないのかもしれないけど
もっと架空の近未来的世界観を提示してほしかったような気も。

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それにしても2013年という舞台設定や
「終わらせなければ、始まらない」などのキャッチコピーから
映画「RE:CYBORG」は完結編後の世界観なのかと思ったけど全く違うのねこれ。
っていうか続きが作れるとかそういうレベルの話じゃなかった。

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しかし予想以上に潰れたり千切れたり破裂したりしてたな……。
漫画版とかどうなるんだマジで。

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  アニメ・漫画, サイボーグ009

たまーに自作ゲー周りの脳内設定のようなものを整理して
全部ぶん投げて全てを終わらせたい衝動に駆られる。

前に書いたこれとかこれとかまさにそうなんだけど
去年あたりから存在しない作品を意識してしまう(引っ張られてしまう)という
本末転倒な状況に陥っていてまずいなあ、と。

「基本的に繋がり無いから!」「単体でプレイして全く問題ないから!」
といろんな所でさらりと言っておきながら裏では苦悩しまくってるというね。

ここらで一端リセットしないといけないような気がする。

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  雑記

現在「クラブサンデー」で連載中の漫画
「サイボーグ009完結編」の単行本がついに発売。
帯の「石ノ森章太郎が想い描いた『サイボーグ009完結編』の到達点である」
なんかのアオリ文を見るといよいよって感じがするなあ。
こうやって本になっているだけで意義のある作品だわ。

とは言っても「クラブサンデー」に掲載されたものや
原作である小説の感想記事はすでにブログに書いているから
内容については特に取り立てて話すようなことはなかったり。

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……で、今回の単行本で他に何が言いたいかというと860円というその価格。
ぶっちゃけ高すぎる。
正直Amazonで値段知ったとき入力ミスかと思った。
B6版で約200Pの漫画として考えるとはっきり言って信じられない価格設定だ。
カラーページや表紙の紙質など普通よりお金のかかってる装丁なのは分かるけど
さすがにちょっとこの値段はなあ……という感じ。
B6サイズなら常識的に580円~650円くらいの価格帯で収めてほしかったし
どうしても高価格になるのなら大判のA5サイズで読みたかった。

またWEBコミックで期間限定ながら無料で読める作品ということで
単行本だけの付加価値が欲しいところだけど
今回追加で収録されているのは
・小野寺丈氏からのメッセージ
・本作「009完結編」の解題コラム
・描き下ろしピンナップ
のみと少々ボリューム不足な感じ。
かつての「Shotaro world版」並みの解説を望むのは贅沢かなあ。

特に解題コラムは「天使編」「神々との闘い編」の中断の流れから
今回の完結編までを分かりやすく紹介しており読み物として純粋に面白いんだけど
正直この手の作品解説コラムは「クラブサンデー」の紹介ページのほうに
載せておくべき内容かと。

「サイボーグ009」について全く知らない一見の人が
「完結編」と銘打たれた本をいきなり手に取ってくれるかというと疑問だし、
逆に手に取るくらいのファンなら
ある程度「完結編」についての紆余曲折は把握している(と思う)だろうし。

手に取らないと作品のバックボーンが掴めないのというのは本末転倒気味かも。
漫画だからちょっと立ち読み、って出来る本屋も少ないし。

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ところで今回の完結編、石ノ森氏の画を忠実に再現しているのはいいんだけど
80年代の短編群や「時空間漂流民編」のような
ややアニメ調となった後期の絵柄をベースにしているのが気になっていたり。
「完結編」のイメージとしては「天使編」「神々との闘い編」の頃の
頭身高めで写実的な背景の大人びた絵柄のほうが合ってる気がするなあ、と。

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  アニメ・漫画, サイボーグ009

1ヶ月半ぶりとなる「うんこ育成シミュレーター」の観察記録。
前回「1259gの時に成長が止まった気がする」と書きましたが
あれから目に見えるくらいに成長率が落ちました。
満5歳になろうかという所で初めての変化です。

 20121019.jpg

1ヶ月半でわずか+5g。今までと比べると1/3以下のペース。
どういう計算なのかは分からないけど誤差としてはありえないし
内部で何かの数値がオーバーフローしてしまったんだろうか。
恐らく作者様もここまでやり続けるプレイヤーがいるなんて想定してなかっただろうし。

  

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  うんこ育成シミュレーター, ゲーム, フリーゲーム