HEROMAN(ヒーローマン) 漫画版 第5巻 感想

約300ページという大増量での最終巻となった漫画版ヒーローマンの第5巻。
前回のDr.ミナミ編終了後からラストまでという
アニメで10話にもなる部分をどうまとめてくれるのかちょっと心配だったけど
蓋を開けてみればそんな不安もなんのその、
とにかく面白い、各キャラの絡ませ方のアレンジが上手いというのが第一印象。
いやあすごいわこれ。コミカライズとしてはまさに理想。

特にウィルとの再会を無人島編に持ってきたり
炭鉱内でウィルがサイを助けて過去の確執を解消したりと
彼がしっかりとジョーイの影=ダークヒーローの役割を果たしているのが嬉しいところ。
各エピソードにウィルを絡ませることで
ウィルの「目に見えることだけが全てではない」や
デントン先生の「全ては一つに繋がっている」というセリフにも
しっかりと説得力が生まれているなあ、と。

そしてもう一つ上手いなあ、と思ったのが
リナ一家をホワイトハウスで囚われの身とすることで
「リナたちの救出」という目的をジョーイやウィルに持たせているところ。
1巻の感想で書いたように
漫画版ではヒーローマンの誕生にもリナの危機が関わっていたし
そういう「リナを救うヒーローで有り続けるジョーイ」というのが
最初から最後まで一貫して描かれているのが嬉しいなあ。
家族の救出を絡めてウィルとリナの別れもしっかりと描いてくれてたし。
でも大統領に会いに行くのにリナのその格好はないよ…。

更にアニメではラストのオチであったDr.ミナミの脱獄を早々と持ってきたことで
MR-1やウィルが次々と参戦する第25話「CRISIS」はまさに総力戦といった雰囲気。
ただアニメでもほとんど活躍がなかったフルアーマーヒーローマンには
もう少し活躍して欲しかったなあ。
NIAとデントン先生の共同開発と言うことで
全身武器庫みたいな無双状態を期待していただけにちょっと残念だったり。

そしてアニメでは存在しなかった第27話のタイトルを「HERO」とし、
完全にドタバタライバルキャラとなったDr.ミナミを相手に
まさにヒーローもののお約束的なラストで堂々完結。
ありがとう漫画版ヒーローマン! さようなら漫画版ヒーローマン!
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