「サイボーグ009 conclusion GOD’S WAR 第22話」 感想
最終章も4話目となる「サイボーグ009完結編」の漫画版第22話が更新。
今回は小説下巻のP67~P90にあたるストーリーが展開。
サブタイトル通りのサイボーグ戦士たちの敗北から再改造の悲しみ、
そして「新しい力」による反撃の兆しなど
前回までと比べるとハイテンポで話が進んでいった印象。
ただそれだけにいつも以上にダイジェストっぽくなってしまっており
特に「敗北する各国の軍隊」「邪鬼たちに蹂躙され、孤立する日本」を
2~3ページで一気にやってしまったせいで
単なる「怪獣軍団大暴れ」にしか見えないのが何とも。
小説では情報網が謎の力で遮断されたり近代兵器が無効化されたりと
それなりに「神の力」っぽいものが描かれていたんだけどなあ。
ジョー編にあったような政治家たちの反応や焦燥なんかも入れてくれれば
もうちょっと絶望感が出せたんじゃないかな。
また文章で状況や内面を細かく説明できる小説との違いもあってか
かなり直接的で素直な表現がされていたのも今回の特徴。
例えば「千切れかけ、皮一枚で繋がっていた」(小説下巻:P69)ジョーの腕が
完全に失われている状態で描かれていたり
「まるで音が聞こえそうなくらい機械的な物」(小説下巻:P82)である
フランソワーズの目から実際に機械音が出ているのが分かりやすい違い。
あと画で表現するのが難しいからカットされたんだろうけど
ジョーの顎が砕かれているところにはちゃんと言及してほしかったかも。
「サイボーグ戦士たちの能力がピンポイントで攻撃されている」
象徴とも言えるところだったんだし。
そんなこんなで見開きのカラーページと共に今回は終了。
この全員集合ページはそのまま単行本のピンナップなんかに使われそうな気もするね。
そして単行本の3巻も来月発売が決定。Amazonの紹介ページなどには
「連載時のカラーページも完全再現」って書いてあるけど
カラーページなんてそんなにあったっけ。
ジョー編のモアイ(『神々との闘い編』からの引用部分)くらいしか思い浮かばないや。
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