永井豪/田畑由秋/余湖裕輝 「真マジンガーZERO 8巻」 感想

次々と発現する魔神パワー、そしてそれをも凌駕するゴードンヘルと
前回に引き続きDrヘルとの最終決戦が描かれた「真マジンガーZERO」。
アイアンカッターや強力ロケットパンチといった新武装や
まさに人知を越えた能力である「高次予測」など
マジンガーがどんどんパワーアップしていくところが今回の見所。

ただゴードンヘルとの戦力差は相変わらず…というか
これはちょっとゴードンを強く描きすぎじゃないか、というのが正直なところ。
今までさんざん魔神パワーのヤバさが語られて焦らされていただけに
6つ解放しても焼け石に水な現状には拍子抜けしてしまう部分も。
個人的にはもうちょっと肉迫してくれてもいいんじゃないかなあ、と。

また魔神パワー発現のきっかけとなっているチャクラも
元ネタの「マジンサーガ」では一気に解放していただけに
7つという数を少しばかり持て余し気味のような気も。
「強化」と「変態」「自己再生」なんかは方向性が似ているから一緒にしてもいいだろうし
特に「強化」はビジュアル的に何も変わってないから読者的には地味すぎるし。
ここらへんは一つ一つ丁寧に発現させているのが
テンポを悪くしてしまっている感じがするなあ。

そんなこんなで全体的には次巻以降への溜めっぽかった今回の「真マジンガーZERO」。
雑誌連載ではついにストーリーが大きく動いたみたいだし
やっぱりそろそろクライマックスなんだろうか。

ところで毎回あった次巻予告の見開きページが今回ないね。
あれ盛り上がるからかなり好きだったんだけど。

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