石ノ森章太郎/村枝賢一 「新仮面ライダーSPIRITS 11巻」 感想

地獄大使との決着、そしてZXをメインとする新章のスタートとなる
『新仮面ライダーSPIRITS』の単行本11巻が発売。

まず前半で描かれたのはショッカー編の完結とも言える地獄大使の最期。
村雨と五郎の会話、人間への未練、「弱くないと強くない」などの台詞によって
『新SPIRITS』の1巻から一つのテーマとなっていた
「1号ライダーの心の弱さ」にも今回でようやく回答が示された感じだね。
ガラガランダの尻尾が決め手となる…というバトルの流れは
ベタながらも地獄大使の執念を感じさせる上手い演出だなあ、と。

そして後半は村雨の姉、しずかのコピーが物語を掻き回していく展開。
「相手の力を暴走させて破壊する」という超常的な力は
バダン=神々というのを改めて感じさせてくれるところ。
またスカイ編で「仮面ライダーとして生きる」ことを決意し
V3編で必殺技を編み出して成長してからはずっと狂言回しに徹していたZXが
ここに来てようやく主人公に返り咲いた、という印象もあるね。
ミカゲやニードルも久々に動き出したし
今後は最終決戦に向けていろいろな謎が明かされてゆく中で
村雨の悩みと決意が再び描かれる……という展開になるのかな。

何にせよ復活した組織との戦いもデルザー軍団を残すだけって感じだし
銀のドクロなど序盤からの伏線にも手を着け始めて
ようやく終わりが見えてきた感じ。
それにしてもマガジンZ時代からの累計だともうすぐ30巻か……。
こんなに長くなるとは思わなかったわ-。

   

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