奈良一平 「ネコあね。 5巻」 感想

4巻で衝撃の事実が明らかになりストーリーが大きく動いた「ネコあね。」の第5巻。
今回はページの約半分を前中後編の回想話「昔の話。」が占めており
前回と比べると小休止というかちょっと抑えた展開だった印象。

今まで断片的に出てきた恵美ちゃんとの出会いや
祖母との絆などのエピソードと今回の過去話が上手く繋がるあたりの構成は
長期連載ならではという感じで嬉しいところ。
また今回の回想話から杏子の願いが成就するまでは約十年の間があるわけで
全く出てきていない銀ノ介の中学校~高校入学あたりの話も知りたいなあ、と思ったり。

他には「第24話 花火」で見せた杏子の複雑な表情(P30)
なんかも印象に残ったところ。
「ネコあね。」は初期から絵柄が大きく変わってるわけじゃないけど
2~3巻あたりはデフォルメの効いたデザインが多かった気がするし
各エピソードの雰囲気に合わせてちまちまと変えてるような感じがして上手いなあ、と。

そして本巻ラストの「涙を拭いに駆けつける~」は
間違いなくクライマックスへの布石なんだろうな、などと思いつつ次回に続く。
ある種のタイムリミットが生まれてるわけだし
長くてもあと2~3冊で最終回になってしまうような気も。

 

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