4/17より仙台市博物館で開催中の特別展「もしも猫展」に行ってきました。

この手の「江戸時代の浮世絵に描かれたコミカルな猫たち」を中心とした展覧会は
近年の猫ブームに合わせて定期的に開催されており
仙台市でも「にゃんてったって猫展(2016年・仙台文学館)」
「いつだって猫展(2019年・仙台市博物館)」と
ネーミングも方向性も非常によく似た展覧会が過去に何度か開かれているんですね。


自分はどちらにも足を運んでおり
当時の展示目録なども保管しているので比べてみたんですが
「大でき猫」で有名な「荷宝蔵壁のむだ書」をはじめとして
「いつだって猫展」と「もしも猫展」は展示品目が結構被っていたので
そのあたりは「猫」をテーマとする以上仕方ないのかなあ、とも思ったり。





というわけで今回の「もしも猫展」ですが「猫の擬人化」がテーマということで
「擬人化」についてかなり詳しく定義・分類をする解説パネルがあったり
「かちかち山」や「猿蟹合戦」、そして「付喪神」と
「猫」に拘らずにいろんな擬人化を紹介していたのが印象的。


とは言えメインが「猫」なのは間違いがなく
特に物語の最初から最後までを紹介した「おこまものがたり」
(『朧月猫の草紙』)は本展最大の見どころなんじゃないでしょうか。

「刺激の強い描写がある」の文章に違わず終盤はかなりエグい展開が続き
自害を強要された末に最後に三味線になってめでたしめでたし……は
「本当にそれでめでたしなのか?」とちょっと戸惑ってしまうところです。

他にも馬と猫に見立てる形で
「正妻が不妊のため妾に跡継ぎを生んで貰おうとする絵」があったりと
現代から見るとかなりシビアな江戸時代の常識や文化に触れており
単に「コミカルな猫の姿」を楽しむ展示ではなかったような気がしましたね。
個人的には事前の情報からはもっと軽めの展示というか
「ねこだいすき」で大人も子供もおねーさんも
頭からっぽにして楽しめるような展覧会かと思っていたんですが
「あれ!? ずいぶん話のレベルが高いな」(失礼)と思ってしまいました。


過去の猫関連の展覧会と比べても
当時流行していた歌舞伎の演目や人気の役者などに言及した解説文が多く
江戸時代末期から明治にかけての文化に
それなりに精通していないと理解出来ないんじゃないか、と
近代史はさっぱりな自分としては正直不安になってしまった部分がありましたね。

こちらの『開化因循興発鏡』では兎と豚の戦いが出てきているんですが
「兎が新しいもので豚が古いもの」を解説文なしで納得するのはかなり厳しいですよ……。
というわけで過去の猫関連の展覧会と比べるとかなり踏み込んだ解説で
「猫の展示」ではなく「猫から見えてくる江戸後期〜明治期の文化芸術」
みたいな印象も受けた今回の「もしも猫展」。
近代史に詳しければもっと楽しめたのかなあ、と。
そして来館したのは4月の22日……ということで
語呂合わせ的に行われていた「22の日プレゼント」の景品となる
オリジナル缶バッチも無事にGET。

いやーこれが欲しくて22日に足を運んだんですよ。
こういうグッズ配布やイベントは土日に行われることが多く
「休日は混むからなあ」と二の足を踏むことが多かったんですが
今回は語呂合わせがメインなので嬉しい平日イベントなのです。やったぜ。

