仙台市博物館の企画展「こりゃ めでたい」に行ってきました。(2024年4月)
約2年半の大規模改修を経て今月4/2に念願の再開館となった
仙台市博物館の企画展「こりゃ めでたい」に行ってきました。
今回は企画展ということで規模は小さめ、
観覧料も特別料金ではなく常設展のチケットでそのまま入場出来るようになっており
大規模な特別展を開く前に「まずは常設展を見てほしい」というのがある感じですね。
そんなわけで久々の開館となった仙台市博物館の常設展ですが
今回はあくまでも防災・耐震をメインとした大規模改修だったので基本的にはそのまま。
綺麗になったのは分かるけどすごい目新しさを感じるものではなかったですし
2015年あたりで止まっている「仙台の歴史」の年表はもっと頻繁に追記、
更新してほしいなあ、と思ったりもしますね。
そんな中でも目を引いていたのがチラシ等で「NEW!」とアピールしていた「触れる展示」。
もの自体は少ないものの縄文土器の縄目の紋様や昔の貨幣、当時使われていた教科書など
触って面白い、触って今と比較できるものが揃っているのが嬉しいところです。
この紙の手触りたまんねぇ~。
コロナ禍においては博物館に限らず日本全国のありとあらゆる施設で
この手の体験型展示は軒並み撤去、消滅してしまった感があるので
コロナ後に再開館となった博物館としては「触れる展示」は
正しいアピール方法と言えるんじゃないでしょうか。
そして企画展「こりゃ めでたい」はチラシに大きく載っている布袋置物から始まり
障壁画や掛け軸など「めでたいもの、福があるもの」を集めた内容。
予想よりも大きい展示物が多くスペースも広めにとった空間になっていたので
常設展よりもゆっくりのんびり観られた印象ですね。
めでたいものはなんですぞ。
個人的には漫画『美味しんぼ』に登場した貝合わせがあったのが嬉しかったですね。
百人一首で「せをはやみ」の歌だけ覚えているのは間違いなく美味しんぼの影響です。
またミュージアムショップやレストランもリニューアルして再オープン。
特にミュージアムショップは白を基調とした明るい雰囲気になっており
以前よりも品物や図録のサンプルが見やすくなった印象ですね。
レストランは美術館や国際センター駅と同じ「カフェ モーツァルト」が入り
正直かなり値上がりしてしまった感じですが
まあここ数年の高騰を考えると仕方ないのかなあ、と。
博物館から徒歩圏内にある戦災復興記念館のレストランも閉店してしまって久しいですし
ある程度の安さが必要な公共施設内の飲食店には厳しい時代となりましたね……。
そんなこんなで数年ぶりの再開館となった仙台市博物館。
あくまでも改築ではなく大規模改修、ということで
建物の構造や各展示室の場所も以前とほとんど変わらず
一大リニューアル! みたいなのを期待しているとちょっと肩透かしなところはありますが
博物館にまたいつでも行けるようになったというのはやはり嬉しいのです。
こりゃめでたい。
しかしアレですね。移転騒ぎを経て現在はこちらも長期休館に入った宮城県美術館に
規模を縮小して開館しつつフロアごとの改修を行っている仙台市科学館、と
80~90年代に建てられた公共施設がここ数年で軒並み限界が来た雰囲気がありますね。
同時期のものだと他にも若林区の文化センターや仙台駅近くのシルバーセンターなどが
2~3年単位での大規模改修に入っているようですし。
恐らく当時は好景気の中で後のことを考えずにどんどん新設していたんでしょうが
まさかそれから30年間ほとんど経済成長せず
騙し騙し使いつつここまで来てしまったんだなあ、といった感があるのです。うーん。
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