長谷川裕一 「機動戦士クロスボーンガンダム ゴースト 3巻」 感想

宇宙細菌「エンジェル・コール」を巡るストーリーが展開する
「機動戦士クロスボーンガンダムゴースト」の3巻が発売。

リア・シュラク隊と協力しての脱出や自分の立ち位置に悩むフォント、
カーティスに「人間の力を超えている」と評されるベルの力など
今回も緊張感のある展開や今後に繋がっていきそうな描写がちらほら。
特にベルの力は無印「クロスボーンガンダム」で「単に環境に適応しただけ」と否定された
ニュータイプ能力を明らかに超えているわけで
そうなると彼女は最終的に「Vガンダム外伝」の面々のように
地球を捨てて外宇宙に旅立っていくしかないんじゃないか、と思ってみたり。

また「サーカス」の中にあっても自分のルールを貫こうとするジャックや
いまだに動きが掴めないエリンの真意など
無印クロスボーン以上に各勢力の思惑が渦巻くストーリーになっている印象。
現在発表されている宇宙世紀の年表は「Vガンダム」以降
「ガイア・ギア」や「Gセイバー」まで完全に空白地帯になっているわけだし
そういう流れを考えても各勢力がどのような結末を迎えるのかも気になるところ。

そして後半では本作の主役メカになるであろう新MS「ファントム」が満を持して登場。
単行本も3冊目だし無印クロスボーンとのバランスなんかを考えると
ここらへんが折り返し地点になるのかな。

個人的にはF91のバイオコンピュータ理論が
「最初期の古い理論」と言われているのに少し感慨深くなったり。
そういやVガンってF91の30年後なんだよなあ。思えば遠くに来たもんだ。
この時代を扱った作品って少ないから余計にそう思うわ。

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