コバヤシテツヤ 「九十九のあまのじゃく 2巻」 感想

真人間になるため妖怪たちの住む村、九十九で過ごすことになった主人公、
アヤカの夏休みを描く「九十九のあまのじゃく」の最終巻となる2巻が発売。

1巻の感想で「1巻はまだ導入部+キャラの顔見せっぽいからこれからが楽しみだなあ」
みたいなことを書いた記憶があるけどまさかの最終巻だよ! ちくしょう!

そんなわけで一気にクライマックスまで突っ切っていった第2巻、
やっぱりページ数の問題が大きいんだけど
まだまだいろんなエピソードが見たかったなあ、というのが正直なところ。
巻末コメントにあるように匂わせるだけで終わってしまったキャラもいるし
他にもアヤカの母、アキラの九十九での過去話だけでも一本作れそうだし
恐らくはナユタの妹と思われるオババ様の話なんかも面白そうだし
そういう広がりを考えると2巻で終わりなのはやっぱりもったいない+寂しいなあ、と。

とは言え最後は駆け足+予定調和ながらもきれいにまとまっていて
これからの人間界でのドタバタを予感させるラストもいい感じ。
巻末イラストのアヤカとナユタのツーショットなんかはまさにそんな雰囲気だし。
欲を言えば「アヤカの学校生活」から本編が始まったから
夏休み明けにクラスメイトに素直に話しかけるシーンなんかも見たかったなあ、と。

…ところでアヤカのツノが消えた次のページで
1コマだけツノが復活してるところがあるようなないような…。
増版とかされたらチェックしてみようかな。タチの悪い一読者として。

 

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