有賀ヒトシ 「ロックマンマニアックス」 感想

設定資料や各未収録話を引っさげて
有賀ヒトシ氏の「ロックマンマニアックス」が満を持して発売。
価格は税抜2500円と今までの「メガミックス」「ギガミックス」と比べると
かなり割高に感じるけど
400ページ超えのボリュームに加えてカラーページもあり
実際に手に取ってみるとまあ納得の価格設定。本棚での存在感も大きいし。

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そして内容は初期の四コマや短編ギャグをはじめとして
エンターブレイン版には入らなかった「旧破壊指令」「Xメガミッション」などの中編作品、
更に無印9を題材にした近作「誰が為に」までちゃんと収録されており
絵柄の変化も併せて歴史を感じさせられる「集大成」に相応しい一冊といった感じ。
設定資料も単にこれまでの再録に留まらず新規イラストも多めで
特に「ギガミックス」部分の新規設定資料では
コラムのような感じで超エネルギー元素の裏設定なども書かれており興味深いところ。
ただ「最終決戦で登場したスカルマンの幻影」に
超エネルギー元素を絡めてしまっていたのは個人的にはちょっと不満だったり。
このあたりは変に理屈付けして欲しくなかったなあ、と。

そして何と言っても今回の見所は
約20ページにも亘る初代企画マンA.K氏と有賀氏のスペシャル対談。
敵の配置や出現数によるアクションゲームのバランス調整の話なんかは
純粋に読み物としても面白いし
「メタルマンがメタルブレード2発で倒せる理由」など
シリーズのファンなら思わず頷いてしまうような部分にも言及されており
とにかく読み応えが抜群。

というわけでファンアイテムとして考えれば間違いなく「買い」な一冊なんだけど
唯一不満だったのが紙質の悪さ。
「メガミックス」「ギガミックス」もそうだったんだけど
今回の復刊ってA5サイズの本として考えると紙質すごく悪いんだよなあ。
特に本作「マニアックス」はイラスト中心の設定資料集という側面もあるんだし
値段的にももうちょっと頑張ってほしかった、というのが正直なところ。
分厚くてページめくりにくい部分もあるしけっこう気になったり。うーん。

  

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