極秘任務で深海へと向かう拓馬たちアークチーム、
連合艦隊による太平洋上での大規模作戦、
そして再びインセクター軍の襲撃を受ける早乙女研究所での防衛戦という
三面作戦が繰り広げられたアニメ「ゲッターロボ アーク」の第6話。

というわけでドラゴンの進化と『真』の時代の戦いが描かれた4~5話が終わり
新章突入となった雰囲気のある今回の『アーク』。
原作の同名タイトル「竜の末裔」は恐竜帝国に着いたチームの描写が中心の話でしたが
アニメ版はそこまで行かずに連合艦隊や研究所の戦いがメインの展開でしたね。
漫画では後半だったゲッターカーンの初登場や
マクドナル(ド)の正体が明らかになるシーンなども本話で描かれており
中盤以降に向けて今のうちに出せるものは出しておこう、な雰囲気もあります。

そんなわけでまず前半は太平洋上での連合艦隊の戦い。
一斉攻撃を仕掛けるも自らのミサイルで壊滅してしまう、という流れは原作通りなものの
艦隊を指揮する提督があのシュワルツコフ! という設定が加わったことで
漫画では全く顔が見えなかった連合艦隊に親しみを感じられるようになった印象。
翔もそうですが過去作のキャラが成長したり出世したりして再登場してくれるのは
作品同士の繋がりを感じられてやっぱり嬉しいですね。
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『號』の頃は陸軍所属だったシュワルツが海軍の提督となったのは
尊敬していた祖父の後を継いだから、とかそういう想像も出来ますね。
19年前の戦いのあとに軍が再編成されていてもおかしくありませんし。
20210810-1
ところで部下に嫌みったらしく頬擦りするシーンは
かつて號に同じことをされたのに対する意趣返しでしょうか。

そして後半のメインとなるのはアニメオリジナルの展開となる
群体となった超巨大インセクターに対する早乙女研究所の防衛戦。
前回までの戦いで研究所は既に多大なるダメージを受けており
一機だけ残っていたD2とステルバー軍団も蹂躙される中、
楽曲「STORM」を引っ提げて空を切り裂いて現れたのは──!
20210810-3
……え? 何この……なに?
俺の……俺の知らない、ゲッターだと……っ!?(by武蔵)

いやーここに来てとんでもない爆弾をぶん投げてきましたよこのアニメ(褒め言葉)。
これアレですね。要は『真マジンガーZERO』のグレートマジンカイザーと同じですね。
ゲッターを知り尽くしている原作ファンの予想を超えて驚かせるには
誰も知らないゲッターを新しく持ってくるしかないってことですよね。

いや作劇の理屈としては分かるんですが
それをこうやって原作付きアニメで堂々とやられちゃあ脱帽するしかないですよ。
ここまで大胆なことが出来るのも数々のダイナミック作品を手がけてきた
川越監督ならではなんじゃないでしょうか。

というわけで乗っているのは號たちなのか?
叫んでたけどパイロットの自我とか意識とかそういうものは残っているのか?
そもそもあの真ゲッターとは同一の存在なのか?
現在の宇宙から来たのかそれとも未来から来たのか?
などなど完全に置いてけぼりにされながらも
圧倒的な強さと楽曲「STORM」の格好良さに「まあいいか」となってしまう
謎の説得力を感じさせられたブラック真ゲッター(仮称)の出現。
特にサビの手前、ストナーサンシャインのところで
BGMが一旦止まって隼人の反応などの「溜め」が入るのがいいですね。
レイズナーかな?

このブラック真ゲッター(仮称)ですが
ブラックゲッターっぽいマスクを付けた黒い真ゲッターということで
デザイン的には千値練から発売された
「RIOBOT 真ゲッター1 ブラックVER.」あたりが一番近いですかね。

RIOBOT 真ゲッターロボ 世界最後の日 真ゲッター1 ブラックVER.
https://sen-ti-nel.co.jp/items/shin-getter-black/

あとは漫画だと研究所のゲッター部隊の中にこんな感じのがいましたね。
20210810-6
ゲッター1ベースで顔の下半分がマスクっぽい意匠なので方向性としては同じかなあ、と。

とりあえずドラゴンの危機に呼応して戻ってきた真ゲッターと言うことで
アナザー真ゲッターとか進化過程ゲッターとか真ゲッター分体とか
エンペラー眷属ゲッターみたいな位置付けになるんでしょうか。

というわけでまさかのアニオリゲッターの登場に
全て持って行かれてしまった感がありますが
『號』ラストの旅立ちのシーンをしっかりと再現してくれたのも今回の見所。
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いやーもうこの一連のシーン大好きなんですよ。
ムウと真ゲッターが対峙する見開きページからの流れは
石川作品のみならずあらゆるロボット漫画の中でも最高峰の一つだと思ってます。
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ちなみにこの最後のやり取りは1985年に国内で公開された映画『2010年』
(『2001年宇宙の旅』の続編)にインスパイアされたものだと思うんですが
そのあたりについて触れた記事とかはネット上ではあまり見ないですね。
個人サイトの日記やSNSなどではたまに見かけるんですが
それ以外だとスパロボwikiの「流竜馬」の項目に載っているくらいでしょうか。

流竜馬 – スーパーロボット大戦Wiki
https://srw.wiki.cre.jp/wiki/%E6%B5%81%E7%AB%9C%E9%A6%AC

まあ「邦題に『~宇宙の旅』がついていない」
「前作とはテイストが全く違う作品になっている」ことなどもあって
映画『2010年』自体の知名度が日本では微妙になっていることも原因だと思います。
個人的にはエンタメに終始していて2001年より好きだったりするんですが。

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2010年 [Blu-ray]

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そんなわけで話が脱線したりしましたが
拓馬たちがマグマ層の恐竜帝国にたどり着いたところで次回に続く。
帝国に向かう途中でカムイが「墓標」と言っていたのはゴールが乗っていた小型艇ですね。
20210810-10
あの小型艇はゲッターが回収して供養したのかと思っていましたが
なるべくマグマ層の近くに置いておいてやろう、ということもあって
ああいう形で「墓標」にしてあげたのかなあ、と。

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ゲッターロボ 1

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  アニメ・漫画, ダイナミック系, ゲッターロボアーク(アニメ)

進化を続けるドラゴンを狙う女王蟲を阻止すべく
拓馬たちアークチームが決死の覚悟で研究所の地下へと突入する
アニメ「ゲッターロボ アーク」の第5話。

オリジナル要素が強かった第4話からの直接の続きとなった今回の『アーク』。
原作では女王蟲が街で騒ぎを起こしてゲッターチームをおびき寄せ
そちらを陽動として研究所に侵入する、という流れだったんですが
アニメでは研究所に直接襲撃を仕掛けたこと、
それに加えてインセクター軍を呼び寄せて行動を派手にしたことで
「研究所を執拗に狙う敵たち」というのが漫画よりも強調されていた感じがありますね。
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とは言え細かなシチュエーションが変わっても
隼人のガンアクションや敷島博士の「自分の手と握手しながら相手を倒す味わい深い武器」、
そして竜馬と同じ武器を選んだ拓馬への反応など
ここは再現して欲しい、という部分を押さえてくれているのが嬉しいところ。
20210807-3
個人的にはキリクのドリルが道路ごと敵を貫いたあとの
「道路に穴を開けると公共事業費がかさんで国会で問題になる」も好きなんですが
さすがに今回の流れでこのセリフを出すのは難しいので仕方ないですね。
早乙女研究所って昔から治外法権みたいなところありますし。

そしてタイムリミットが迫る中、ゲッターアークが研究所に突入してから
女王蟲を喰らうまでのシーンはほぼ原作通りの流れ。
研究所内で焦りと恐怖から攻撃が荒くなったりその後のシーンで杖をついていたりと
全体的に「ゲッター線に怯え、その影響を受けるカムイの姿」が強調されていた感じですね。
第2話でケンカに巻き込まれるシーンもそうでしたが
アニメ版でのカムイは漫画よりも人間味が増している気がします。
20210807-4
漫画だとちょっと手を震わせていただけで
戦闘中は特に気にする様子もなく戦っていましたし。

また地獄の釜のフタが開いてからは完全にアニメオリジナルとなり
充満するゲッター線の中でドラゴン+弁慶と早乙女博士、拓馬たちが対話をする展開に。

原作は掲載誌が隔月刊だったこともあって
「前回の話を覚えてないと分からない」ようにはしたくなかったのか
尺の都合とばかりに大胆な省略やカットをすることも多かったんですが
(例えば本エピソードは漫画では地獄の釜が開いたところで終了しており
ぶつ切りになる形で次のエピソードが始まっています)
20210807-5
さすがにアニメはそのあたりを補足する形できっちりやってくれていますね。

また早乙女博士のセリフの中にこっそりと
「愛する者がいるかぎり戦い続ける~」というフレーズがあったのも嬉しいところ。
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元のセリフは『真』で竜馬との会話の中に出てきたものが近いですが
全く違う場面でこうして細かな引用がされるのは何て言うかファン心をくすぐります。
聞き覚えがあるセリフだ! 元ネタを探してやるぞ! 的な。

というわけで第4話と第5話は前後編のような感じの話になりましたが
原作には出てこなかった早乙女博士や弁慶が登場して過去の話を絡めることで
「拓馬たちが過去の出来事を知り、それでも戦うことを決意する」
「早乙女博士がアークチームに地上の平和を託す」という要素が加わって
世代交代がテーマの1つになっていた感じがしましたね。

「竜馬の息子」「ゴールの息子」「タイールの弟」という
過去作キャラとの繋がりがどうしてもフォーカスされてしまうアークチームですが
アニメ版の意図としてはそうした血脈を抜きにしても
拓馬たちは魅力的な主人公なんだというのを見せたい、というのがある気がします。
まあそうじゃないといきなり『アーク』からアニメ化した意味もないですからね。

それと同時に「ゲッター線への疑問」「ゲッターと共に戦う理由」など
原作では後半に出てくる要素をこの時点で出しているのも気になるところ。
未完の作品なだけにやっぱり終盤の展開をどうするのかは一つのキモだと思うんですよ。
個人的には漫画と同様に物語が一番盛り上がるところでクライマックス!
でたなゲッタードラゴン! 第一部完! 伝説未完! 人間も捨てたもんじゃねえぜ!
で終わってしまっても一向に構わないんですが
違う展開を見せてくれるというのならやっぱりそれはそれで嬉しいのです。

ところで今回のアニメ版は『號』での自爆メカのくだりが
隼人のトラウマっぽく回想としてやたらとインサートされてますね。
20210807-7
こんな顔しておいて内心クッソ気にしてたのかと思うと何だかかわいく思えてきます。

そして今回からはEDが「STORM 2021」となり
背景の映像も『真』からの引用を中心としたものへと変更。
ED曲が途中で変わるのは予想通りなものの
「STORM」の時の映像は『號』が中心になると思ってたのでここは外れでしたね。
元々はネオゲッターの主題歌なので『號』のほうが合っていると思うんですが
まあこれまでの物語の復習を兼ねての『真』からのチョイスなのかもしれません。
あ、これアニメでさっき見たシーンだ! みたいな感じで。

ところでBlu-rayの収録話数などを見ると全13話なのは確定みたいですし
4話ごとにエンディングが変わるとすれば最終話だけが余ってしまいますね。
最終話はEDがないパターンで終わるのかあるいはOPの「運命の血統」を持ってくるのか、
「今がその時だ」などの選曲も考えられますしこのあたりも予想がつかないなあ、と。

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ゲッターロボ 1

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  アニメ・漫画, ダイナミック系, ゲッターロボアーク(アニメ)

研究所を徘徊する早乙女博士たちの幻影に導かれ
拓馬たち3人が過去の出来事に直面する
アニメ「ゲッターロボ アーク」の第4話。

というわけで早くも第4話となった今回のタイトルは「美しい夜に」。
20210728-2
ゲッターらしかぬ(?)綺麗な字面にちょっと違和感がありましたが
「早乙女博士がゲッター線を発見した星のきれいな夜」を
「美しい夜」と表現しているんですね。
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警備員たちがゴールの幽霊におののくシーンは
「真」の終盤エピソード「破滅への序曲」からの引用ですし
今回はストーリーラインがほぼアニメオリジナルということもあって
かなり大胆に原作シャッフルをしている印象ですね。
ファンとしてはいろんなところからネタを拾ってくれるのは
「あ、ここかぁ!」って気分になれるので嬉しいです。

また面識のない早乙女博士を迷子の老人と勘違いする拓馬、
意外な形でタイールとの再会を果たす貘、
同年代のハチュウ人類の子供を見て自分の境遇を思う幼少時のカムイ、と
漫画ではなかなか見られなかった人間関係が出てきたのもアニメ独自の展開。
特にカムイが「同年代の子供に呼び捨てにされるくらいには仲が良かったこと」が
分かってなんだか嬉しくなりましたね。
もっと不自由な生活を強いられてたんじゃないかと思ってたので。

ところで3人とも寝るときは上半身裸なんですね。
もしかしてサービス回かな?
20210728-4
あとこのシーンのハチュウ人類の子供たちがかわいいですね。
作画的にも某オルフェンズのかんたんアトラちゃんっぽくてなんか好きです。
20210728-1
そして後半は研究所で過去に起こった出来事として
漫画「真」での昆虫軍団とのファーストコンタクトを再現する展開。
単にキャラが回想したり説明したりするのではなく
「旧研究所に遺された記憶」として目の前で再現させられる、という演出は
非常に上手いところですね。
オカルトっぽい描写を入れることでゲッター線マシマシ感が伝わってきます。

今回は旧研究所メンバーが貘の体をすり抜ける、という描写で
幽霊っぽい表現をしていましたが
たぶんゲッター線フルパワー状態だとすり抜けないですからねアレ。
20210728-5
勝手にケーブル繋いだりハッチ開けたりしますからねこの幽霊たち。

そんなわけで冒頭のドラゴン増幅炉の実験シーンから
ベンケイを残して3号機に伊賀利クンを乗せての出撃、
印象的な「有機体ならぶっ殺す! メカならぶっ壊す!」のセリフなどなど
もうバッチリ完全再現で嬉しいところなんですが
あくまでもビターエンドな過去話ということなのか
全体的にちょっとテンションが抑え目だったのが残念だったところ。
20210728-6
ゲッタードラゴンの増幅炉実験シーンの早乙女博士も
漫画ではセリフ全てを叫んでいるような雰囲気だったんですが
アニメでは良くも悪くも「経過を冷静に見守る研究者」っぽい
押し殺した感じの口調になってしまっていましたし。

このあたりは解釈の違いや過去のOVAとの差別化もあるかと思いますが
個人的にはもっと全編テンション上げてやってもいいんじゃないかなあ、と思います。
だってゲッターですよ?(謎理論)

それにしても「HEATS」はすっかり真ゲッター出撃のテーマとして定着した感じですね。
格好いいからとにかくヨシ!

あ、それと細かい部分で気になったのは
カムイが旧研究所での出来事について「19年前の~」と言っていたところ。
原作漫画では「真」と「號」との間には十数年ほどの隔たりがあるはずなんですが
その両方が「19年前」ということになるとちょっとおかしくなりますね。
やっぱり今回のアニメ版の歴史の流れは漫画とはちょっと違うってことになるんでしょうか。
まあ単なるミスの可能性もありますが。

このあたりの差異はなまじ原作既読だと逆に戸惑ってしまうところなので
公式サイトとかで簡単な年表みたいなものを載せてくれれば嬉しいなあ、と思います。
アニメ版の設定資料集とか出してくれてもいいのよ?

そんなこんなで次回に続く。
次回のタイトルは「申し子」ですが
女王蟲がD2パイロットに取りつく形になっていたりと
次回も原作とはちょっと流れが変わってきそうな感じですね。
20210728-7
まあ「祭りの準備で公民館に集まっていた人々が狙われた」
という漫画でのシチュエーションは
アニメ版の世紀末な世界観にはちょっとそぐわない感じもしますし
原作通りにして場面転換やモブキャラを増やすよりも
研究所のメンバーやパイロットたちの出番を増やしたい、ということなんだと思います。

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  アニメ・漫画, ダイナミック系, ゲッターロボアーク(アニメ)

集中砲火の戦場でゲッターアークが初合体を果たし、
戦いの中で拓馬が母親の仇と邂逅するアニメ「ゲッターロボ アーク」の第3話。
20210721-1
というわけで早くも第3話となった「アーク」の今回の見所は
アバンタイトルにかなりの尺を割いて描かれた拓馬の過去。
漫画では6P~7Pほどだった回想シーンを膨らませて
母親のキャラクター性や仇敵となるマクドナル(ド)たちの卑劣さを強調し
更に獏との出会いも絡めてしっかりとオリジナルのエピソードに昇華してくれています。
前回もそうでしたがオープニング前の満足感がすごいですねこのアニメ。

特に今回のアニメ化で初めて名前が設定された拓馬の母親、流りょうは
ハートマークや赤い糸の演出、そして島本須美さんの演技も相まって
「厳しくも優しい拓馬の母親」に加えて
「流竜馬に恋するかわいい女性」という雰囲気も強くなっていた印象。
数少ない女性キャラということもあってアニメスタッフも意識して
彼女を可愛く描こうとしていたんじゃないでしょうか。
20210721-2
また道場の宗家として竜馬の父、流一岩の名前がしっかり記されていたり
同門のメンバーとして「来留間慎一」「岩鬼将造」の名前があったりという
細かなフォローやファンサービスも嬉しいところ。
そういえば「流一岩の空手は相手を倒すためだけの危険なものだった」
という設定がありましたね。確かにこのメンツの空手は危険すぎますわ……。
20210721-5
ただ欲を言えば「ハンバーグなどは食べすぎるとバカになります!」と
「今日はお父様の写真をオカズにゴハンを食べましょう」の
セリフが無かったのはちょっと残念だったなあ、と。
前者は公共の電波に乗せる関係で過激な表現を控えたのかもしれないですが
後者のギャグは好きだったので残しておいてほしかったです。
拓馬が年相応のツッコミを見せる数少ないシーンでもありますし。

そしてマクドナル(ド)たちの来訪から
母親が殺されてしまうまでの過程が詳細に描かれたのも漫画との違い。
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20210721-4
「いったいどんな酷いことをされたんだろう」という
想像する余地を残した漫画のフキダシだけの描写も好きだったんですが
「道場で襲われるかつての竜馬の姿をなぞらせよう」という
アニメ版の演出の意図も理解できるところではあります。
右腕にナイフが刺さっているところや空手の構え方などはほぼそのままですし。
20210721-6
そして本編は原作通りに「ゲッターロボが1機多い!」から始まって
アークの初合体から圧倒的な強さを見せる戦闘までを描く展開。
敵のセリフが増えたことで「得体の知れない敵」というよりも
「露払いの小物」ぽくなってしまっていた感がありますが
アークの初合体をD2部隊のメンバーがフォローする形になっていたのがよかったですね。
特にD2部隊の活躍は前回のアークチームの合体失敗や
ドタバタ喧嘩のエピソードからも上手い具合に繋がっていますし
何だかんだで世話を焼いてくれるいい先輩たち、という連帯感も感じられます。
漫画ではこれ以降はゲッター部隊の出番はなくなってしまうんですが
D2の玩具展開もありますしキャラクターも漫画より立ってますし
アニメでは今後もちょこちょこと活躍の場があるんじゃないでしょうか。

そして空に浮かび上がるマクドナル(ド)の姿に拓馬が逆上したところで次回に続く。
漫画の拓馬は母親のことを「俺の母親」「おふくろ」と呼んでいましたが
今回のアニメ版では一貫して「母ちゃん」という呼び方をしていますね。
「母ちゃん」という表現にはどこか子供っぽさがありますし
脚本的には「母親を思慕する子供」を強調したい意図があるんじゃないかなあと思います。

そんなこんなで次回のタイトルは「美しい夜に」。
漫画版の第4話のタイトルは「謎の不可侵領域」なので
今までの「漫画とアニメのタイトルが同じ」だった流れがここで変わってきましたね。
既に公開されている場面カットやストーリー紹介を見ても
漫画にはないエピソードや過去作品の回想が多そうな感じです。
これは漫画『真』の「ファーストコンタクト」を
ガッツリとやってくれるってことでいいんですかね! いやあ楽しみです。
20210721-7
それと予約していた主題歌「Bloodlines〜運命の血統〜」のCDも無事に届きました。
前から思ってましたがなんかジョジョっぽい曲名ですよね。
両方とも世代を超えた因縁が出てくる話ですし。

Amazonで購入したためメーカー特典のマスクケースもちゃんとついてきましたが
正直なところ特典は他のものが良かったなあ、と思いますね。

昨今のアレやアレのせいもあって
エンタメ界隈でもマスクケースがすっかり定番グッズとなった感がありますが
ぶっちゃけ自分はマスク関連グッズは好きじゃないんですよ。
集めて楽しいものじゃないしかさばるし収納にも不便だし。

とりあえずマスク関係のものを出しておけば何も言われないだろう、みたいに
免罪符的な安易さもあるのがそもそも気にくわないのです。

まあつまり特典はクリアファイルとかポストカードが良かったなあ、という話です。

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  アニメ・漫画, ダイナミック系, ゲッターロボアーク(アニメ)

ゲッターロボに選ばれた3人のパイロットが早乙女研究所へと集う
アニメ「ゲッターロボ アーク」の第2話「運命の子ら」。

というわけで今回の見所は何と言っても
「19年前」のテロップと共にアバンタイトルで描かれた
號、竜馬、そしてタイールによる漫画『號』での最終出撃シーン!


タイールの紹介も兼ねてかセリフ回しが少し変わっていましたが
それ以外は絵柄や構図も含めて素晴らしい再現度。
いやもうね、このシーンをアニメで観られたというだけで
生きてて良かったレベルの大感激ですよもう。ありがとう川越監督! 超ありがとう!
欲を言えば真ゲッターの目には瞳がほしかったところですが
このあたりは漫画でも描かれてたり描かれてなかったりしますし
他シーンでのCGモデルの使い回しを考えてのことなのかなあ、と。

またBGMが「HEATS」のアレンジバージョンだったというのも嬉しいサービス。
OVA『真ゲッターロボ』第3話のミサイル阻止のシチュエーションは
漫画『號』のラストをオマージュして描かれたものでしょうし
ここでの楽曲の起用は一種の先祖返りという感じもしますね。

そして本編は漫画の2話をベースにしながらも
拓馬たちが研究所に留まってゲッターに乗るまでの過程、
ゲッターロボのレクチャーを受けたり合体訓練をするシーンの追加、
そして研究所の他のパイロットたちとの衝突など
第1話以上にいろいろな追加エピソードを散りばめていた印象。

いやーこのあたりの追加シーン、原作漫画の補足は非常にいい感じですね。
第1話の追加部分は「こんなに世紀末な世界観だったっけ?」という戸惑いもあって
正直いまいち話に乗りきれない部分もあったんですが
本話での細かな追加要素はどれもこれも良かったと思います。

拓馬の目的である「母親の仇討ち」が強調されたことで
話の流れが分かりやすくなっていますし
獏との友情や研究所の他のパイロットとの確執などは
漫画では尺の都合もあってなかなか見られなかったところ。

漫画『真』での昆虫軍団とのファーストコンタクトや地下で胎動するドラゴンなどなど
要所要所でしっかりと過去エピソードに触れてくれるのもたまらないですね。

また拓馬たちにゲッターロボのレクチャーをする教官役が
伊賀利三佐(漫画『真』で弁慶の代わりに3号機に搭乗したパイロット)
だったのは意外な配役。生きとったんかワレェ!
伊賀利三佐はどちらかと言えば優秀な常識人タイプだったので
隊長として後進の育成にあたっているのも納得ですね。

そんな中で今回のアニメ版独自の設定として気になったのが
アークが無印、G、真に続く第4世代のゲッターロボとして語られていたところ。
ああゲッター號がハブられてる! ゲッター線じゃないから仕方ないね!
とは言えアニメ版『アーク』の世界は
原作漫画とはちょっと違った歴史を辿っているようですし
もしかしたら「ロボットとしてのゲッター號は存在しない世界」なのかもしれませんね。
今のところそれでも無理なく話が繋がる感じはしますし。

そして後半の見所は合体訓練の失敗に端を発した他のパイロットたちとの諍い。
隼人が「いつの世代のゲッターチームも同じだ」と言っているように
漫画『號』でのシュワルツたちとの確執などを思い起こさせる一連の流れは
まさに闘争本能が先に来るゲッター流のレクリエーション。
古典的な煙が出る演出も相まって本当こういうシーンは見ていて楽しいですね。

そしてこのドタバタシーンで一番嬉しかったのが
騒動の中にしっかりとカムイも巻き込まれていたこと。
カムイはいわゆる「クールでニヒルなイケメンキャラ」の系譜ではあるんですが
単にクールと言うよりは「自分を押し殺して生きていくしか無かった」キャラだと思うので
こうして彼が生き生きとしてドッタンバッタン大騒ぎに参加しているのは
何だかすごく微笑ましく感じてしまいます。
自分に対等な拓馬という存在が状況をかき回すようになったことで
初めてカムイも自分を表に出すことが出来るようになったんじゃないでしょうか。
第1話だとちょっと淡々としすぎじゃないかなあ、と思っていましたが
今回は声を張り上げるシーンも多く一気にキャラの魅力が出てきた感じですね。

そして早乙女研究所に謎の敵が襲来するところで次回に続く。
印象的だったのは漫画では文字だけの登場だった「大女王メルドウサ」が姿を見せるなど
敵組織が分かりやすくなっていることと
原作漫画では多種多様だった早乙女研究所のゲッターロボたちが
「D2部隊」としてみんなゲッターD2になっていたところ。
このあたりはぶっちゃけて言えばCGモデル作成の手間を省くためなんでしょうが
(モブゲッターにいちいちCGデータ作ってられねえよという事情は分かります)
超合金魂が発売するD2の活躍を増やしたい意図もあるかもしれないですね。
制作側の都合とD2の玩具を売りたいバンダイのニーズとが
上手く噛み合った感じなんじゃないでしょうか。

そんなこんなで次回のタイトルは「アーク始動」。
1~3話までは全て漫画と同じサブタイトルで
内容的にも「漫画1話=アニメ1話」で進んでいくみたいですね。
漫画は全14話連載だったのでどこかでこの構図が崩れてくるとは思うんですが
果たしてどうなるのかなあ、と。

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  アニメ・漫画, ダイナミック系, ゲッターロボアーク(アニメ)