やっぱり今回もデビルマンのセルフリメイクパートが
かなりのウェイトを占めている永井豪氏の本格自伝的マンガ第2巻。
今回の肝としては
・自分が生きた証を残すために漫画家の道を選んだこと
・デビルマンに集中するために「ハレンチ」「ケダマン」を終了する激先生
・「デビルマン」に秘められた軍事的・反戦的メッセージ
の三つになるんだろうけど最後のはちょっと気になったり。
「デビルマン=反戦漫画」的なことは97年に出た文庫版の巻末エッセイ
「デビルマン黙示録」以降によく見受けられるようになった話だし
執筆時に既にそこまで計算高く考えていたようには思えないんだよなあ。
あくまで自伝〝的〟でフィクションだから
「これはおかしいじゃないか」とか言うつもりはないけれど
そのあたりの説明が「劇マン!」の漫画としての面白さに繋がってるわけでもないし。
ハレンチやケダマンをやめるあたりは
デビルマン執筆の中でどんどん疲弊していく描写とかもあって
面白いし説得力もあったんだけど。
そして今回のデビルマンパートはシレーヌ編の途中まで…って
1巻に輪をかけて展開遅いよ!
雑誌連載のほうでもまだシレーヌとの決着は付いてないみたいだし
この展開の遅さはいろんな意味で気になってしまうなあ。
個人的にはマジンガー編をやって現在中断中の「マジンサーガ」
なんかにも触れてほしいんだけどそこまで行くには果たして何年かかることやら。
「マジンサーガ」はあんなところで中断なんて生殺しすぎて困るわ。