石ノ森章太郎/村枝賢一 「新仮面ライダーSPIRITS 13巻」 感想

デルザー軍団との戦い、大首領に反旗を翻すバダンと状況が混迷していく中で
ついに風見志郎=仮面ライダーV3が復活を遂げる
『新 仮面ライダーSPIRITS』の単行本第13巻が発売。

というわけで今回まず目を引くのはその表紙。
月刊マガジン移籍以降、「新~」になってからの表紙は
「白地にバイクに乗るライダー&変身前の姿」で統一されており
良く言えばデザイン的、悪く言えば動きのないものだったけれど
13巻は燃え盛る炎の中でロープアームを構える志郎&純子さん、と
マガジンZ時代を思い出させるようなド派手な表紙で登場。
ストーリーも急展開を迎えつつあるし
14巻以降の表紙がどういうタイプになるのかが早くも楽しみなところ。

そして本編で個人的に印象に残ったのが
ライダーガールズの面々と純子・シゲル姉弟が
お互いのペンダントで仲間であることを確認するシーン。
滝やおやっさんのような橋渡しキャラを除くと
今までは「別作品の人間キャラ同士の絡み」というのは意外に少なかったから
こういう「各TVシリーズの集大成」を感じさせてくれるシチュエーションは
やっぱり嬉しいしこの手の全員集合作品の醍醐味だなあ、と。

また何と言っても今回のストーリーのメインは風見志郎=V3の復活。
かつて本郷&一文字の手によって仮面ライダーとなった彼が
いま再び二人の力を借りて復活する……というのは
ベタベタながらも「もうこれしかない!」と思わせてくれる展開で
きっとかなり前からこのシーンは温めていたんだろうなあ、と。

ただここまでがちょっと引っ張りすぎたというか
あまりにも変身不能だった時期が長すぎて
読者視点では「ようやくか……」と
正直感慨深さ以上に疲れてしまった部分があるのも事実だったり。
何しろV3が火柱キックを放って変身不能になったのがマガジンZ時代の四国編。
それから単行本にして15冊以上、リアルタイムでほぼ10年間、というのは
さすがに長すぎだったと思うんですよ。はい。

また本作の風見志郎のキャラがあまりにも完璧なヒーローすぎたというか
生身でも各種の武器を使って怪人相手に器用に立ち回り続け
「変身しなくても何とかしてくれそう」な印象が強すぎたのも事実。
そのせいでピンチにはなっても「もう変身しないとどうしようもない!」的な
焦燥感や緊張感、絶望感のある展開はこれまでほとんど無かったし
このあたりは「誰もが知っているヒーロー」を描く難しさがあるなあ、と。

とは言え半透明の体に内部メカが透けて見える「帰ってきたV3」のデザインは
まさにV3の再登場に相応しいものだし
何だかんだで見開きページでの復活と次巻への引きはやっぱり盛り上がるところ。
バダン内に侵入していたライダーマンもついに動き出したし
ここからクライマックスに向けて話を加速させていってほしいなあ、と。

あ、そして次回の14巻でついにマガジンZ時代から通算30巻の大台に乗りますね。
まさかこんなに長い漫画になるなんてなあ……。

  

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