久住昌之/水沢悦子 「花のズボラ飯 3巻」 感想

原作が次々とドラマ化している久住昌之氏と
どこかで見たような画風が魅力の作画担当・水沢悦子氏による
ズボラ主婦マンガ『花のズボラ飯』の単行本第3巻がついに発売。

ーん長かった。
すがに2巻から3年8ヶ月もかかるとは思わなかったわ。
ずみ先生は最近はメディアでの露出が多いけど
ー、個人的には漫画のほうをどんどん出してほしいなあ、と。

というわけでカラーページたっぷりで
満を持して登場といった感じの今回の第3巻。
前回のラストでは「次回に続く」的な引きだったため
ゴロさんと連絡が取れずに一悶着、みたいな話があるのかと思ったけど
アレはアレで終わってたのかー、とちょっと驚いたり。
そういや山形の芋煮は牛肉に醤油なんだよなー(宮城県人並の感想)。

そして2巻では親友、ミズキの妊娠から始まり
「病気で子供ができにくくなってしまった」花さんの寂寥を強調させるような
「正統派の主婦マンガ」的な展開があったけれど
今回はミズキが登場するのは1回のみで
花さんも明るく「パスタあるゼンチン!」に代表されるダジャレも絶好調、と
2巻と比べるとまた作風が変わった感じ。

また隣人や友人たちと川原でバーベキューを楽しんだりと
「一人暮らしのズボラ主婦が一人で作って食べる」だった初期の話と比べると
だんだんと賑やかな食事マンガにシフトしていっている印象。
小説を読んで食欲を刺激されたりする話なんかもあり
たまに比較される高尾じんぐ氏の「くーねるまるた」的なエピソードが
多くなった感じもするね。

というわけで2巻で路線変更? と思ったら
この3巻ではまたまた雰囲気が変わった感じの『花のズボラ飯』。
現在連載中の『食の軍師』もそうだったけど
最近の久住作品はネットの話題に変に引っ張られて
1巻ごとに雰囲気が変わったり戻ったりと試行錯誤してる感じがあるなあ。
まあ『花のズボラ飯』は単行本が数年に一度のペースだし
1冊ごとにこれくらいバラバラでもいいのかな。

あ、あと単行本でまとめて読んで気になったんですが
スパゲティに焼きそば、ラーメンと麺類が異常に多いですね今回。
数えてみたら収録された全15話のうち7話が麺類でした。
なんと約半分。

花のズボラ飯(3)

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著者:久住昌之
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