長谷川裕一 「機動戦士クロスボーンガンダム ゴースト 8巻」 感想
迫り来る核ミサイルに対しファントムが新たなる姿を見せる
『機動戦士クロスボーンガンダム ゴースト』の単行本8巻が発売。
今回の見所は何と言ってもページ数の3/4を占める
フォント&ファントムによる核ミサイル阻止作戦。
とにかく1ページ1ページ、1コマ1コマが手に汗握る展開であり
サーカスMSバイラリナとの意外な形での共闘など
制限時間のある中で戦線がどんどん混乱していく緊張感がたまらないところ。
それにしても長谷川作品のIフィールドは相変わらず強いなあ。
まさかザンネックキャノンを正面から普通に防ぐとは思わなかったわ。
ファントムの新たな姿=蜃気楼鳥も
変形のために手動でロックを壊さなくちゃいけないという欠陥が
いかにも一癖ある長谷川作品の主役MS的な設定だね。
そしてストーリーも大きく動き、自然体だった無印のトビアに比べて
良くも悪くも理屈っぽかったフォント君の危うさがとうとう露呈してしまった感じ。
またフォント君を諫めるカーティスから「俺は戦争をやっているつもりはない」という
無印での名台詞が出てきたのも印象的なところ。
リガミリティア、ザンスカールの両軍と交渉をして自らも戦場に出ながらも
「それでも俺は」と言い切れるのがカーティスの強さなんだよなあ。
また恋人マーメイドも戻ってきていい感じに吹っ切れたジャックが
完全に「子供好きの気のいい兄ちゃん」になっているのも見所の一つ。
いやあイイ笑顔するようになってるなあ。きっとこっちが彼の素なんだろうね。
そんなこんなで戦いに一区切りが付いて新章突入! な感じの『ゴースト』だけど
今回のラストページではついに彼が登場!
うおおおお! 来るのか! 帰ってくるのか!
『鋼鉄の七人』であれだけの覚悟をもって参戦させなかった彼を
続編で登場させることの難しさは長谷川先生が一番良く分かっているだろうし
今後どんな形でストーリーに関わってくるのか楽しみだわ。うん。
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