永井豪 「デビルマンサーガ 第17話 感想」

勇希がアモンと再び融合しいよいよ「デビルマン」として覚醒しそうな感じの
『デビルマンサーガ』の第17話。

ストーリーはようやく面白くなってきたんだけど
やっぱり話がなかなか進まないねこれ。
週刊じゃなくて月2回の連載だしもうちょっと1話ごとの密度を濃くしてほしいなあ。

とは言え今回は現場に向かう白縫さんたちや
勇希の行動を完全に予想していたアスカの意味深な笑みなど
今後のストーリーに大きく関わって来るであろう描写がちらほらと見られ
そのあたりは非常に気になるところ。
特に原作『デビルマン』や『レディー』を彷彿させる
アスカの思わせぶりな態度は終盤まで引っ張る伏線になりそうな感じ。

また個人的に興味深いのが勇希にテレパシーで話しかけてきたアモンが
「私」という一人称を持つ思慮深い
(まるで『Zマジンガー』のZ神のような優しさすら感じさせる)
人物として描かれていたこと。

『AMON』『ネオデビルマン』『デビルマン対闇の帝王』などなど
これまでに他の作家さんたちが描いてきたアモンは
どれもこれも野性的でぶっきらぼうな口調、とにかく暴れ回る
強いデーモンとして分かりやすく描かれていただけに今回のアモンはすごい衝撃的。
まさかここにきて原作者、永井豪先生が
全く新しいアモン像を提示してくれるとは思ってもみなかったわ。
うーんすごい。

というわけで勇希とアモンの合意(?)により
ついにデビルマン誕生か? というところで次回に続く。
勇希とアモンが二人とも理知的な人物として描かれたことで
お互いの自我を保ちながら二人三脚で戦っていく……という展開もアリかもしれないなあ。

   

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