永井豪 「デビルマンサーガ 第44話」 感想

クロード氏による地獄の考察、ジンメン事件を捜査する軍事関係者たち、
そして海外ではついにデーモンアーマーの兵士たちが……と
各地でそれぞれのストーリーが展開する『デビルマンサーガ』の第44回。

というわけで今回はクロード氏と勇希の会話を中心として
あちこちにシーンが移り変わる展開。
・「地獄」のイメージが万国共通なことの不可解さ
・圧倒的なイマジネーションで書かれたダンテの『神曲』
・抽象的な「煉獄編」「天国編」に対して生々しく描かれる「地獄編」
・宗教家や芸術家の中には別の次元=地獄を幻視した者がいるのでは?
という論調は過去作『デビルマンレディー』の他、
ダンテの『神曲』をコミカライズした時の解説や後書きにも書かれていたし
単なる作中での設定、ということ以上に
永井豪先生自身の地獄の解釈なんだろうなあ、と思ったり。

そして描写的に「おお」と思ったのが
海外パートで魔将軍ザンたちがマスクをかぶって変身するプロセス。
いやーこれ『マジンサーガ』そのまんまですね。
今回はデーモン・アーマーが時間を飛び越えた可能性についても語られていたし
時空を超えて二つの「サーガ」がリンクする展開もあり得るのかなあ、と。
もしそれが実現したらとんでもないことになりそうだ……!

  

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