映画「CYBORG009 CALL OF JUSTICE 第1章」 感想

現在上映中の「サイボーグ009」の劇場アニメ最新作
『CYBORG009 CALL OF JUSTICE 第1章』を観てきました。

神山健治監督&Production I.Gによる3Dアニメ作品ということで
2012年に発表された同監督による『009 RE:CYBORG』のように
アクションよりも心象重視の小難しい作品になるのかなあ、と
ちょっと身構えていたんですが
すごくいい意味で予想を大きく裏切られてしまった感じです。

いやーびっくりするほど分かりやすい娯楽作品ですね今回。
本当理屈抜きで面白かったです。もう大満足。

かつての『009 RE:CYBORG』のキャッチコピーは
「終わらせなければ、始まらない」でしたが
内面的・無意識的な部分に吹っ飛ばして
「サイボーグ009」という作品を一度終わらせたことで
逆にエンターテイメントの原点に立ち返ることが出来たのが
本作『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』なのかなあ、とも思ったり。

また90分×3章と尺に余裕があることもあって
サイボーグ戦士たちの紹介から誕生編~ヨミ編の流れ、
『009 RE:CYBORG』で起こった事件にまで簡単に触れられており
ちょっとわざとらしい部分はあったものの
導入部が非常に分かりやすくなっていたのも印象的。
白黒+2D+3Dの融合で過去エピソードを見せる手法は王道でいいですね。

そして謎の敵「ブレスド」が攻めてきてからの展開は
熱量操作に空間支配、といった神のごとき能力を持つ敵を
サイボーグ戦士たちが知恵とチームワークで迎え撃つ、という
「まさにこんなアクションが観たかったんだよ!」なシーンが目白押し。
『009 RE:CYBORG』は009と002の確執が長引いていたりと
全員が集合して戦うシーンがほぼ皆無だっただけに非常に嬉しいです。
「農場のおっさんがプカプカ浮かびながら雷を落としてくる」
というのは見方によっては非常にシュールな画なんですが
しっかりと迫力のある画面になってるのはさすがだなあ、と。

というわけで問答無用の面白さとワクワク感を味わうことが出来た
『CYBORG009 CALL OF JUSTICE 第1章』。
いやーここまで純粋な娯楽作品に徹してくれるとは思ってませんでした。
ぶっちゃけ予算はかなり少なかったのか
CGはかなりしょぼかった(正直PS~PS2レベルのシーンもあります)んですが
そんなことが気にならないくらいのスピード感で
ダイナミックな戦闘シーンをしっかりと魅せてくれた感じです。
あと003がかわいいので全部許せます。

そんなこんなでこれから第2章、第3章と続いていくんですが
第1章で自分の中のハードルが思いっきり上がってしまったので
ちゃんと期待に応えてくれるのか? というのが不安だったりも。
尻すぼみにならないでくださいよー本当に。

そして第1章で気になったのは
「加速装置では雷を超えられない」という描写があったところ。
各所の監督インタビューなどを読むと
本作は加速装置がストーリーの鍵を握っているようだし
完結編「Conclusion God’s War」の意識加速のように
最終的に加速装置が進化を遂げて
光速を超えていくようになるんじゃないかなあ、と。

  

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